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2012年1月26日 (木)

ホール素子でサイン波駆動する方式 その6 sp10

Sp1011ここでもう一度sp10の位置検出を見てみよう。sp10は20極60スロットで1回転で繰り返される電気角は10回で一回当りの機会角は360度/10=36度となり36度毎にサイン波の1サイクルとなる。

位置検出はu,v,w相の3個がステータの内側に組み込まれインダクタンスの変化を検出している。

Sp1013ロータを見ると磁石の内側に位置検出の歯車状の金属がロックペイントでしっかり固定され、位置検出の精度を確保している。

この歯車が丁度10個で電気角の10を表している。

33rpm金田式の場合この位置センサーから出力された信号をそのまんま検波増幅しているので、この時点で正確なサイン波は望めない。もしどうしても金田式でサイン波駆動するならばsp10を2段重ねにして上モータは駆動用下モータは位置検出用の発電機にすれば良い。

この画像はsp10を33rpmで回し逆起電圧を測定したものだが非の打ちどころのないほど綺麗なサイン波で、u,v,wと出力されているから増幅して駆動すれば見事なサイン波駆動となる。

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2012年1月23日 (月)

ホール素子でサイン波駆動する方式 その5 電気角2

Huemあんぷおやじ流儀ではナマの波形や写真を多用して実態をお見せしよう。波形の描いたモノではイマイチ説得力がない故。

ブラシレスdcサーボモータは3相交流で計算式がけっこう面倒で、2軸直交座標系に置き換えて...誌面を食いすぎで中断。結論、d軸とq軸の置き換えdq軸の角度を90度に保つのが電気角制御である。

画像の黄色の立ち上がりから精密であれば0.1度毎とか1度毎にサイン波をインクリメントして交流指令値の基本を作る。この0.1度や1度をエンコーダで作れば問題ないがホールicはご覧のように0度180度しか検出できない。これでは中間の角度が生成できずサイン波制御はできない。そこで電気角発生用タイマーを仕掛けて想定電気角を生成する。

Sinfx想定とは見込みでけっこうずれて脱調もあり得てここがノウハウとなる。最初はセンサレスの同期運転方で強制駆動し、そこそこ回ったらu,v,wのホールicから速度情報を抽出して次の想定に当てる。こうする事でけっこう電気角に合ってくるが未だ不十分である。

そこでu,v,w相のホールic信号から作り出した画像の6パターンに上記アルゴリズムを組み込むと60度毎の電気角補正が加わり、漸く実用化の領域に入る。この方式が特許といえば特許になる。

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2012年1月17日 (火)

ホール素子でサイン波駆動する方式 その4 電気角

Sinevx画像はモータの逆起電圧が青、u相ホールicの信号が黄色になる。モータの逆起電圧は抵抗(1kΩくらい)をスター接続してそのスターポイントを0vに接続して測定する。sp10mk2のモータを外力で回すと逆起電圧が発生して、その電圧位相とホールicの位相を見る。

ホールicの立ち上がりにu相逆起電圧の0vを合わせるとめでたく電気角が合った事になり、これで初めてホールicが有効になる。

逆起電圧より30度遅らせてホールicの信号が立ち上げる方式を良く見かけるが、これは120度通電の矩形波駆動でサイン波駆動のレコードプレーヤには使えない。

この角度がズレた場合にd軸からq軸の角度が90度より小さくなり効率が悪くなる。その値は30度ズレた場合cos30=87%と落ち、ここは意地でもズレを0度近くに合わせ100%にしたい所である。

Sinxx_2さてこのまんまサイン波駆動に持っていけるがさらに高精度にする為に(ロータリーエンコーダを使えばこんな苦労はいらないが)u,v,w相信号を立ち上がりと立下りで6個のエッジ信号を生成して360/6=60度毎補正を加えるようにする。

主題中断
これらの作業はソフトウエアでなければ実現できず、ハードウエアで実現するには相当に複雑で現実的ではない。現代テクノロジーにはソフトウエアが不可欠でハードウエアは出来るだけシンプルに作り、簡単に修正が可能なソフトウエアに複雑な作業を任せる。更に深みにはまり、音そのものもソフトウエアで作る時代になってしまった。

閑話休題、続く...

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2012年1月14日 (土)

ホール素子でサイン波駆動する方式 その3 ホール素子

Sp10xx通常ホール素子はスロットの間に入れるがsp10の分布巻きではご覧のような構造でつけるのは難しい。mk-2ならば集中巻きで簡単な構造となりホール素子もつけやすい。

スキュー(斜めスロット)を掛けて分布巻きにするほど凄い構造がsp10である。

23002さて実際のホール素子の取り付けだが、10年近く前にマランツのレコードプレーヤの開発でやった画像で説明しよう。

このモータは12スロット18極で集中巻き(原価低減優先では分布巻きなど使えない)スロットの間に旭化成のホールic(ホール素子ではアンプが必要で通常はホールicを使う)を取り付ける。ホールicがひん曲がっているのはモータ設計者が矩形は駆動の120度通電で設計した為、あんぷおやじがやっきりしてサイン波駆動用に30度ずらし、電気角を0度に合わせた為である。

台北出張中

あんぷおやじ1人対客先11人で技術論の議論が終日続く。
夜、陳部長とバスに乗りこむと席に座っていた若者のカップルが、さっと席を空けてくれた。余りにもさわやかな若者の行動にいたく感激すると同時に、我頭の白さに妙に納得した。

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