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2016年4月11日 (月)

振動力学 denon dp-80スーパーターンテーブル設計編5

1余り好きではないがユニークな技術で注目していたシャープが、遂に陥落した。昔が必ずしも良かったとは言わないが、日本の製造業崩壊は体を張った団塊の企業戦士達が居なくなったのも要因の一つと思う。我等団塊生き残りのエンジニアは生涯現役で、テクノロジーに体を張り続けようとシャープ事件で意を決する。さてこちらは結構好きなdenon社(お仕事も頂いていた)のdp-80再生機構の話で、いよいよ速度センサー(以降磁気エンコーダor pgと記す)が佳境に入る。画像はそのテスト風景で左から、dp-80付属磁気エンコーダ(pg)基板、amp工房sh7145cpuボード、解体したdp-80となり、dp-80を手でぶん回して速度信号を調べる。

2プラッターの内側にコーティングされた磁気信号を磁気ヘッドで読み取り、付属のpg基板で交流増幅してトランジスタでデジタル信号に変換している。このpg基板を解析してみるが特段問題もなく、基板が完動品ならばそのまま使えば良いし、仮に壊れていても単なるアンプ基板だから簡単に修理できる。
21この回路図は昔dp-80の中古品をオーディオショップから購入したら、いきなりブン回りやっきりしてオーディオショップに”こちらはターンテーブルの専門家だから自分で修理できる、図面を送って欲しい!”と頂いた回路図で、3相交流モータ駆動部がpwmの単相駆動にたまげた経緯がある。赤丸印から磁気エンコーダのa相とb相の信号を引きずり出す。後日談があり、単に磁気ヘッドの位置が不具合で速度帰還が掛からず暴走していた。pg基板の電源はdc5vの単一電源で、opamp回路をいじるより音には重要だから、3端子レギュレータを外し、外部でmj15024トランジスタで安定化電源を作り供給する。更にこの基板にはストロボ用ネオン管点灯回路(100v)もあるが、高圧で危険なので使わないようにする。高輝度発光ダイオードで作れば良いが、自分自身の精度で発光させて自分自身で測定しているのだから世話はないね。
3磁気センサーの生信号が青色で20mvp-p、交流増幅器で増幅されてリミッターが掛かった信号が黄色で500mvp-pとなる。ここに拘るならばmmカートリッジ並みのゲインを持つアンプを、opamp若しくはトランジスタの差動アンプで自作すればよろしい。スイッチングトランジスタは我等日立族がいやと言うほど使った2sc458で、何とも懐かしい。
4_2 こちらが2sc458のコレクタで磁気エンコーダの出力となり、これをshcpuボードのa,b相エンコーダ入力へ入れてやる。通常の磁気エンコーダの90度位相差信号と似たような性能でロボットに使えるのではないか?と思うが停止時に磁気ヒステリシスで盛大に暴れてしまい、停止にも係わらず動いている状態でロボットには使えない。
5_2いっとう問題の磁気エンコーダが前エントリーで示したように滑らかに時間変化がするかだが、完璧とは言えない。回転の円芯度にも精度の悪さがあって若干バラツキが見られる。ターンテーブル制御の肝はこの時間バラツキをmaフィルターかEulerフィルターで処理する所にある。ここが工作機械並みの精度であればフィルターの次数が低くでき、サーボゲインが上がる。まあこの程度の精度であればワウフラ±0.05%程度は出せてemt927並みになるから問題ない。これで速度帰還部分の検証は終わりプログラミングが可能になった。40mhzの25nsec,cpuクロックではカウント数値が大きくなりすぎて無意味、仮に4倍の100nsecとした場合33rpmでは18,000パルスとなり量子化精度は0.01%程度で、ここからしてもワウフラ0.01%を出そうとしても無理、デジタルサーボでこの値なのだからアナログサーボではもっと無理々となって、デジタルも悪くない。

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