振動力学 真空管とラインアンプ編3
rca1635gt管のハンダ吸い取りが終わり、足はグラグラさせて折って除去する。黄色の切断面から真鍮に違いなく、ここを銅に変えるだけでもかなりの音質改善になると想像できる。さて問題は真空管各部の引き出し線で材質を調べると、なんと硬銅線ではありませんか!硬いがまあ銅には違いないから合格としよう。
黒ベースを見ると1959年48週のプリントがあり、jazz黄金期に製造されて素晴らしい。球によっては接着がへたりグラグラしているが、これがどっこい簡単には外れない。だからグラグラしたからと言って悲観することはない。殆ど破壊状態で黒ベースを外す。
黒ベースを外すと真空管の貫禄が消えてしまい、チト後悔するが後戻りは出来ない。mt管の場合はニッケル線の太いのが足になって直接ソケットへ差し込む構造になっているが、この時代のrcagt管は銅線を使用していたのだ。
破壊状態でバラした結果の災難は続き、引き出し線の1本が折れてしまった。根元からの折損でガラスを少々削り銅線の表面を磨きofc線をハンダ付けするが、時間が取られこの作業方法に思案する。下側に巻いた紙は1635の印刷を消さないための保護になる。
次なる方法は真鍮足までの撤去は同じでgt管の誤挿入防止のセンターボスに穴を開けてしまい、ここから水晶微細粒を充填すれば引き出し銅線部の防振構造がとれて、これならば黒ベースも残り良いのではないだろうか。
真空管の構造や材質について正確詳細な情報は中々無くて、昔の参考書を片っ端から読破するがた球毎のデータなど無いから諦める。総じてニッケルが使われおりここが銅であればね。赤丸印はニッケルと思われる共通カソードでそれに硬銅線が溶着されている。
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