« 振動力学 真空管とラインアンプ編8 | トップページ | 蝶とカウント・ベイシーとヴァン・ゲルダーと »

2016年7月20日 (水)

素材力学 リレー接点編

G2r3各種自動化ラインは生産性を飛躍的に向上させ、それを支えたのがリレーシーケンス制御盤(シーケンサの前身)で主役はリレー(継電器)となる。これが結構曲者で年中壊れた。そんなに信頼性が無いのかね?と疑問を持つでしょうが、鋳造のモールドマスター自動化ラインの制御盤では1面400個程度のリレーを使い、その盤が8面もあるから3000個以上のリレーが使われている勘定で、24時間稼動すればどこかで故障が起きる。

G2r高度経済成長期の話で、リレーとの付き合いは半世紀にも及びリレー絡みの数々の難事件を解決してきた。もう時効だし日立清水も外資系となり日立でないから披露するが、日立を辞してロボットベンチャーを起業して間もない頃、焼津インター近くの八水冷蔵に日立が納めた2段冷凍機の回路が誤動作してしまい、回路設計をした日立の設計者もお手上げで出動要請があった。これは時代の進化の過程の珍事で、g2rのように高感度のリレーになると回り込み回路とリレー磁気回路のヒシテリシスで本来オフする回路がオフ出来なかった。難事件の解決で大いに感謝されてもお代は日当分でこれには呆れたが、しかし単純を侮ってはいけない良い教訓だった。

G2r1今回はそのリレーの話です。プリアンプorラインアンプで厄介なシロモノが入力切替のロータリースイッチで、未来永劫安定して使えるモノではない。現在のように半導体スイッチになれば問題は無いでしょうが、音が悪い。そこで各メーカはリレーを使い信頼性を上げているが、このリレーを無造作に選択すると音を悪くしてしまう。そこで音の良いリレーを作ることにした。リレーは迷わず昔お世話になったomronに決めて、型番はg2rとする。仕様を調べると接点は銀合金のフツーの接点「銀90%x酸化物系(sno2)カドミウムフリー接点材料」で、これでは音が痩せる。
G4bx同様に大事なのがリレーのバネ機構を支える素材で、これも無造作に選ぶと真鍮やリン青銅の場合がある。電源用気中開閉器を製作した時は、パワー開閉でg4bを選択して可動バーは銅でまあ良いのだが、固定a接点のベース材 cu x zn は真鍮orリン青銅で出来ている。
G2r4小信号用高信頼性リレーでは金接点も見かけるが純粋な金接点は無く、AgSnO2+AuやAgPdにAuで銀パラジュウムに金をクラッド(貼り付け)している。周期表の元素番号46pdパラジュウムと47ag銀は信用していないので、小型リレーのクラッド構造の金接点はやはり採用出来ない。更にリレーのバネ機構を支える素材の問題もある。よって99.99%金の丸棒を入手してg2rの接点面にクラッドしてクロスバー接点機構を作る。g2rは幸リレーのバネ機構を支える素材は銅で問題ない。そこも拘るならばカルダスワイヤーを金クロスバー接点にハンダ付けすれば良い。
Altec403axなんでそこまで拘るのか?
となるのでしょうがaltec 403aの錦糸線を防振構造の金線に変更したら紙だけのコーン紙から金属音が出て、jbl2405などのツイータの付加が必要なくなり金はjazzオーディオに必須な素材であり、音を輝かせる原動力なのだ。再三言うが、jazzオーディオの三種の神器は1 素材、2 振動、3 電源であり、ここに意識も原資も傾注しよう。

|

« 振動力学 真空管とラインアンプ編8 | トップページ | 蝶とカウント・ベイシーとヴァン・ゲルダーと »