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2016年11月17日 (木)

古典直熱管修理の勧め rca ux245のケース

1古典直熱出力管である rca ux245 は銘球で、jazzに厚みと熱気と色気をつけてくれる。これら古典球は1930年代に製造のものが多く、幾多の戦乱を乗り越えて壊れ易いガラス細工が現存するのは奇跡にも思える。1930年代の古典球に1950年代のヴァン・ゲルダー録音のブルーノートレキシントン盤、公民権運動も原動力だったcoltrane jazz、これがjazzオーディオの3種の神器と感謝している。オークションにこの古典直熱出力管rca ux245がヒーター切れジャンクとして出品があり、ピンときて落札した。

2xux245のフィラメントは2.5vの1.5aと大電流で且つ酸化皮膜型の0.5mm幅位の平角線で、電球フィラメントの細線とはワケが違いこんなの切れるはずがない。過去に怪しいrca 2a3真空管事件簿
Cx350カニンガム(cunningham)のcx 350を修理する で経験済み、よって疑わしきは足のトラブルと断定する。先ずは真鍮にニッケルメッキされた足と1930年代の怪しくなったハンダを丁寧に磨く。
3_2
続いて黒ベースをバイスに固定し、4本足の古いハンダをハンダ吸い取り器で丁寧に吸い取る。ほーらご覧、ステムからの銅リード線の片方が短い。この状況で80年も経つと銅リード線は真空管の電源入り切りによる加熱冷却で膨張収縮を繰り返し、足のハンダから銅リード線が外れてしまう。この吸い取られた穴にテスターを突っ込み抵抗を調べると冷却状態の1Ωを指し示している。これで正常を確認できて、届いてから僅か10分で答えは出た。
4_2こっちははなっからこの黒ベースを外してステムからの銅リード線に直接ハンダ付けしようと企んでいるから、かような作業が当たり前になっている。でありますから古典球のヒータ断線はこの部分に多いと踏んで、ヒータ断線と投げ出す前に自力で修理されたら如何でしょうか。ついでにプレートとグリッドも同様の処置をやっておく。
5必要な工具はハンダ吸い取り器と、ニッケルメッキの足を磨く平ヤスリと銅リード線を磨く細い丸ヤスリで、揃えたところでたいしたお代でもない。
6 しかしフィラメントの修理が完了したからといって終わりではなくスタートで、フィラメントのみ通電の古典球復活プログラムを実行し、丸一日掛けて長い眠りから目覚めさせ、プレート電圧を印加しグリッドをバイアスし特性を取り、そこで初めて得体は知れる。この時点でプレートタッチが起きたり、プレート電流が不安定など出たりするが、これはもう諦めるしかない。ナス型古典直熱管は古いからカビ臭い音とかレンジの狭い音とか非論理的に決めつけたりするがさにあらん、現代アメリカでは失われてしまった、真に強く正しい音がする。

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