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2016年12月19日 (月)

素材力学 古典管フィラメント考

Micjazzオーディオ表現3種の神器は、カラヴァッジョ表現の音色特性と、ダ・ヴィンチ表現の位相特性と、トリに登場がミケランジェロ表現の力特性となる。余談、この画像は2009年ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂で奇跡的に撮影できたもので、ミケランジェロが描いてから536年が経ち著作権は無いらしい、ところが撮影したあんぷおやじの画像には著作権が発生する?どうでもいいことなんだけど。閑話休題、ミケランジェロ表現の基本は筋肉表現で、人間の持つ力強さを生涯かけて表現した天才で、jazzオーディオにおいても最後は力強さになる。音色から入り、位相を揃えて空間に音を飛ばし、そして最後に演奏の力強さを出し、この3種の神器を持ってjazzオーディオは高みに達する。

1古典管においてプレートやグリッドの素材は選択肢が少なく諦めるが、フィラメントが曲者でどのフィラメントがどうゆう音がするなど明快な音情報が無いから苦労する。ミケランジェロ表現の力特性の出所はフィラメントであり、熱電子を飛ばす言わば音の原点であるからして、その素材力学が重要となる。2a3シングルプレートの音の評価は高いが、なぜ?を追求しないと球交換だけのアプローチで終わってしまう。ところで画像の2本は肝心要のヒータが断線してしまい、ampラボの古典管墓場に展示してある。

22a3のシングルプレートはグリッド線より細い径のフィラメントを10往復してあり今の所詳しい材質は未調査だが、よく目にする酸化皮膜フィラメントは次の定義”酸化物陰極(oxide coated cathode)タングステン(融点3382℃)の上にアルカリ土類金属 (バリウム(融点717℃),ストロンチウム(融点771℃)など) の酸化物を塗布した陰極”でありますから古典管の酸化皮膜フィラメントの正体は、タングステンになる。

3次に登場がカニンガムのcx310トリウム・タングステン(トリエーテッド・タングステンは電球用に開発されたものを誤って真空管に使い成功した)フィラメントで、電球のように煌々と明るい。cx310をペアで入手して音を聴こうと古典管復活プログラムの最初、ヒータ電圧7.5vの50%の3.75vまでスライダックで徐々に電圧を上昇させている矢先、1本がか弱く光ってこときれた。拡大鏡で見ると吊り下げた直下で電球の切れたのと同じように切れている。素材力学上トリタンcx310の音を聴いて酸化フィラメントと比較したかったが、次のもう1本入手までお預けとなる。

6後日 gold seal のx-210を入手した。Dull Emitta管(ダルエミッター管)となっており、画像右のcx310トリウム・タングステンに対して黄色丸印の如くヒラメントの点灯は暗く、cx345などの酸化皮膜フィラメントと同じと見た。これは実に面白く、310=210の同規格としてフィラメントの違いと音の違いを評価できる。オークションでcx310のパチもんを掴まされた!とやっきりしていたが、善意に解釈すれば次なるチャンスをもらったことになる。

4しかしampラボとしたら善意だけでは研究員に薦められない、そこで1つの結論を得る。
2a3シングルプレートやcx310のような細い電球的フィラメント構造の古典管は使わず、250や245のような酸化皮膜フィラメントで、フィラメントそのものが太い材質のものを使う。他人の評価ほど当てにならないものはない。1つの流れを追っかけると、300bより2a3のシングルプレートの方が音が良い、その2a3より45の方が良い、では300bより45の方が音が良いのか?答えはnoでありyesである。これでは何を手掛かりに古典管を選択すれば良いのか分からない。全部試せば良い!そんな時間と原資は無く、そこの切り込みが素材力学であり振動力学となる。

Mic2圧巻はシスティーナ礼拝堂の”最後の審判”で、ミケランジェロ表現の力特性の最たるものになる。ざわめく観光客の煩さは消えて、ただ目の前に音楽だけが聴こえてくるような気がした。あの壮大さから比べたら我がjazzオーディオの表現力など小さい小さい、どうしたらミケランジェロのような真に強い力が出せるのだろうか?

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