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2016年12月25日 (日)

素材力学 古典管フィラメント考2

Atenaiヴァチカン署名の間にある”アテナイの学童”の本画像の著作権は、向かいの椅子によじ登り撮影した我にあり?映画アマルフィにも出演していたユーミン似の女史のサプライズで、ラファエロを見ることができた。画像の登場人物は哲学者ソクラテス、プラトン、アリストテレス、ヘラクレイトス、ディオゲネス、パルメニデス。数学者ユークリット、ピタゴラス、エウクレイデス、他にもまだ居るギリシャの偉人達。

2a3s_2 オークションで入手した古典管の半数近くは問題を抱えており、結果ショップから購入したお代と変わらなくなってしまう。メリットはショップに出ないような珍しい球や急ぎに便利で割り切っているが、何万もする2a3シングルプレートのフィラメントが1ヶ月で切れてしまえば、悪態も付きたくなる。人間が小さい、小さい!ははーその通りで、しかし落ち込んでいる暇は無く古典管フィラメント探求の旅に出る。

2a3大塚久著のクラシック・ヴァルブでも2a3シングルプレートフィラメントの材質についての記述は無かった。そこでネット調査をすると、引っ掛かった情報では「酸化皮膜 :2A3(1枚プレート)、WE211D/E、WE212D/E 」とあり、且つ上画像のように点灯状態が暗いから酸化皮膜型フィラメントに間違いないとした。

2a3heaterxxただ切れました!では余りにも納得できないので丹念に調査した。2a3のガラスを割ってしまえば簡単に分かるが、それはチトできんのでガラス越しに拡大鏡で睨めっこする。ようやく2.5v、2.5aの正体を掴んだ。画像のように10本のフィラメントが並列接続されてno1 Filament unitとno2 Filament unitを構成し、それが直列接続となっている。従って1ユニットは1.25vの2.5aとなる。その1/10が1フィラメントの電流値になるから250ma、電力は1.25v x 0.25a=0.31w、これがフィラメント1本当たりの電力となる。

Filament フィラメント線が0.1mm程度の径とすれば、線径対電流値でも安全設計とは言えず、更にである、10本の並列は製造上の均一性を問われ電流集中の問題もあり、切れ易さは潜在的に持っていたのだろう。画像の2a3シングルプレートはフィラメントがズタズタに切れて(黄色丸印)、しかし全部切れたわけではないので生き残ったフィラメントの抵抗値の低い順番に電流集中が起き、やがて全部切れる。これらの推論と経験からamp研究所では2a3シングルプレートの音は最高と認めつつも、構造上の欠陥から後ろ髪惹かれる思いで使用を断念した。

310続いてもう1つのフィラメントの切れた元凶カニンガムcx310について同様の調査をする。このフィラメントがトリタンであることは電球のような輝きで一目瞭然。2a3シングルプレートフィラメントの線径が0.1mmであるとするならば、2倍の0.2mmはあるように見える。

310heaterxcx310のフィラメントを同様に観察するとこうなる。これがm字型といわれる所以、mの頂点でフックで吊り上げマイカで固定をするのではなくて、ガラスビード支持方式(溶けたガラス棒にプレートやグリッドのステーを差し込む)手の込んだ作りをしており、マイカ構造かガラスビード構造かで音は分かれる。ここもガラスに拘ろう。問題は7.5vの1.25aで、仮に0.2mmや0.3mmに1.25aの電流を流すのもいささか心もとない。よって線径対電流値でも安全設計とは言えず切れ易さは潜在的に持っていたとして、切れた理由を弁護しよう。

310xxこちらがガラスビード支持の構造で対剛性は高いが振動吸収に弱く、2a3シングルプレートのマイカ板バネ性による構造は対剛性は低いが、振動吸収には強い。ところがamp研究所では水晶粒防振構造を取るため、ガラスビード支持構造に軍配が上がる。

300bh2フィラメントとその支持方式を見たところで、永遠の迷宮(銘球)we300bを見てみよう。フィラメント拡大画像からダブルm型の酸化皮膜型フィラメントで5vの1.2aとなり、線径対電流値は外観から全く問題ないように見える。これがウエスタンの底力で設計の信頼性が伺える。また固定方法はマイカ板バネ性による構造でこれも振動に強い。この安定感が音にも現れ見事だが、あんぷおやじ流儀の際どい日本刀の上を歩くような主義から外れ、幸にも300bから決別した。幸とはweは300bに非ず300aにありで、先日の落札でも300a 1本が何と35万円もしていたが安いらしい、無理!無理!巻頭に戻りアテナイの学童の示唆していることは、jazzオーディオは芸術だから哲学で良い、では済まされない話で、プラス数学的物理学的裏づけをどこまで深く掘り下げられるかにも掛かっている。

Amp 先日amp研究所の忘年会があった。あんぷおやじの性格上堅苦しい宴会の中、研究員の力で和やかに行われミルトさんの蓄音機の講演会もあった。来年度は小学2年生弟子のssin君の参加が決まり、amp研究所の平均年齢が大幅に若返る。小学生弟子2名に未来を託そう。蓄音機公演のミルトさんから、失ったものが大き過ぎて心がぽっかり空いてしまったと告げられ、もう1つのamp研究所の研究テーマ、レキシントン盤とインパルスコルトレーンオリジナル盤の精密なる油絵化を提案した。元々30号を50枚を描きあげてニューヨークのソーホーへ持ち込み個展を企んでいたが、著作権とゆう思わぬ伏兵にやられて断念した。個人が描く分には問題ないので、自分のオーディオルームは飾る1枚は自分で描こうと新たな企画。レキシントン盤時代は3色が基本だから、あんぷおやじの指導があれば最初の1枚から展示に耐えうる作品になる。心の隙間を埋めるには時間を掛けた創造活動が最適と持論している。がんばれ、ミルトさん!

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