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2016年12月11日 (日)

素材力学 鉄と戦う!2

0画像出展:wikipedia
カラヴァッジョフリークならば誰でも知っている傑作”キリストの捕縛”で、長年行方不明になっていたミステリアスは現在アイルランド、ダブリンのナショナル・ギャラリーに展示されている。絵の描かれた1602年はダ・ヴィンチもミケランジェロも既に亡く、ルネッサンスからバロックへ移った時代になる。この”キリストの捕縛”の甲冑の鉄の色を見よ!このような音色を出したい。陰影彫り深く、分厚く躍動し、超リアルだが簡単には見せず思慮深く、何処を切り出してもアナログ的で人間臭く、コンピュータ的ではない。

1その手立てが鉄として信念はゆるぎないが、難しい。鉄はリアルだが思慮浅きで銅と違い簡単に見せたがり、単細胞的でそこが困る。そこでコアの種類、コアヴォリューム、銅線の線径と巻き数の検討を重ねる。コアの種類は一般的なオリエント、一番支持している日立のファインメット、続いてアモルファス、パーマロイとあるが、替えるなら我田引水日立のファインメットで行く。

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10hで300maのチョークコイルを入手する。線径の測定は忘れたが結構太くなり、チョークコイルの解体も随分と楽になった。例の如く水晶粒防振構造化の為にカバー類は外し、コイル表面の紙とテープ類もコイルに傷を付けないように、慎重に剥がす。

3チョークコイルはモロにレンツの法則の洗礼を受けてしまい、これがクセモノだろうか?分からないコトが多く思慮が深まる。チョークコイルは磁界を発生させるから磁気シールドが必須、磁気シールド用の鉄缶にチョークコイルを入れて水晶粒を充填する。磁気シールド!なんてこたあない単なる茶筒で、10個も買えば1個300円程度のシロモノ、本番では電磁シールドも付加させる。

4この磁気缶詰(奥の黄色丸印)をカニンガムcx350のラインアンプのプレートに接続する。ラインアンプはゲインを下げたい位だから丁度良く、プレート電流もグリッド負バイアスを調整して20maとする。単細胞から多細胞に変化して中々よろしい、なんだいインダクタンスを下げればレンツの支配力も減り銅的な音になるのか?調子に乗ってcx350のグリッド抵抗10kΩ以下と指示があるので、むき出しの20h(手前の黄色丸印)をグリッドリーク抵抗に置き換えた。

5更に調子の乗り出力負荷抵抗も80h(黄色丸印)のグリッドチョークを付けてしまい、このラインアンプは電源回路以外でディールのニッケルクロム線抵抗は使わなくなった。電源部もルート上では定電圧トランジスタだけで、全ての経路は銅のみとなった。

Cuc_2随分とjazzエネルギーが出てよろしく、小音量時の明快さは特筆モンで、煩さもだいぶ小さくなり、こうなりゃあDuelund rs Cuコンデンサに交換して水晶粒防振構造にすれば目処は立つ。鉄を使いインダクタンスを利用して音を出すと副作用の方が大きく、しくじり易い。おまけに抵抗のお代とは比較にならないほど高く、かなりリスキーで、しかしゲージュツとは創造と破壊の繰り返しであるから致し方ない。銅は軟らかく最初から寄り添ってくれて味方だったが、鉄は硬い分跳ね除けられてしまいまだ味方ではなく、鉄との戦いは続く...

おまけ:水谷豊さんの長年のファンで唯一テレビを見るのは(殆ど録画だが)相棒で、大麻女将と、よう分からん若モンのせいで再放送も無くなり、酷い目に遭っている。たいていは豊になると人間をしくじるようで、世に言う所の成功者こそ、映画ライムライトの名言”All it needs is courage,imagination, and a little dough,人生は情熱と想像力と、そして僅かなお足があればいい”を肝に銘じて欲しい。

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