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2017年2月 3日 (金)

解剖力学 電解コンデンサ解剖了

Tosima3内面の露出、魂の内面から発する光、これを表現するには対象物との親和が不可欠でそれこそが芸術とも言える。よって親和力は天才にしか与えられなかった才能なのだ。巨匠と呼ばれている芸術家も多く観たが、画風がどんどん別物に変化する芸術家はあまり信用しない。ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、カラバッジオは生涯を通じ同じ表現法を全うされたから信用できるし、戸嶋靖昌さんは怒(ド)リアリズムを生涯を通じて全うされたから支持する。内面の露出、魂の内面から発する光は言うは易く、掴むは至難で、解剖力学の電解コンデンサの解剖となる。電解コンデンサと親和し内なる光を理解せずして、何で電解コンデンサが悪者なのか?

00どうもにも分からないことや、怪しいことや、不都合は全て電解コンデンサに押し付けたり、コイツにまかしておけば何でも処理するだろうと、どうも身分最下位のフシがある。こりゃあ間違いで、電気を蓄え供給するのだからあるタイミングでは電解コンデンサによって電源は乗っ取られ音は支配されてしまう。よって身分は最上位なのだ。画像は上海駿河屋さんに調達して頂いた至宝のフィリップス電解コンデンサ1989年モノで当然製造中止品、”もう入手は無理!”と言われて、解決策を模索していた。その結果解剖とゆう暴挙に出た。

1sae2600パワーアンプに使われていたGEの電解コンデンサ9800μf100vの解剖は予行演習にしかすぎず、本番は国産の日本ケミコンの15000μf160vの解剖とスーパーチューニングにある。そもそも電解コンデンサによってナゼ音が大きく変わるのか?

2これについての推論は誰にでもできる。電解液の種類、挟み込んだ紙の種類と厚さ、アルミ箔のエッチングや酸化皮膜の生成具合、巻取り圧、コンデンサエレメント固定材、アルミ箔リード線、etc、要素が多く複雑で当然音は変わる。しかしこの要素の中に決定的な何かがあるはずだ。解剖とスーパーチューニングによって国産の電解コンデンサでも使えるようになれば朗報、かくして日本ケミコンの解剖に入るが手法を変えた。端子側のアルミ端面を4箇所ノコで切り、ニッパで剥いでいく。この手法にすればノミの滑りもなく安定して解剖できる。

3結局のところスマートな解剖はできず、今回もズタズタの解剖となった。ロウ(パラフィン)に似た物質がコンデンサエレメントとアルミケースに間に充填しあり、絶縁、防振を兼ねてこれらで音質は左右されると読み解ける。ペラペラなアルミ箔リード線はプラスとマイナスに3本づつ出ているから3コンデンサエレメントとなり、並列接続で15000μfを得ている。

4とにかくこのロウ(パラフィン)に似た物質は気持ちが悪いし、音を悪くしているに決まっているから丹念に削ぎ落とす。電解紙が薄いので削ぎに失敗すると紙まで剥離してしまうから慎重な作業が続く。おまけにこの物質は粘着性もあり手にやたらとベタベタくっつくが、ピリピリ感は無い。電解コンデンサは化学の固まりで、しかし専門外の分からないことだらけで今更の化学を勉強をすることにした。

5日立時代はpcbのあんぷおやじと呼ばれ、ポリ塩化ビフェニールについては社内の質問を一手に引き受けていた。1950年、1960年代製造の高圧油入開閉器や油入コンデンサの多くはpcb入りで、設置具合を調査して保管場所も1箇所にした。発がん性物質pcbで大騒ぎになり、管理を社より命じられていた。でありますから古いコンデンサを扱う時はこの事件が蘇り細心の注意を払い、解剖した日本ケミコンは薄いポリ袋へ格納する。この段階でアルミのネジ端子は削除してある。

6次が本解剖のハイライトの1つで薄いアルミ箔リード線へハンダ付けするが、アルミ故ハンダは付かない。ならばエイ面倒だ!と3本束にしてモガミのofc線を縛りつけそこにハンダ付けして電解コンデンサのリード線とした。不細工なm5のアルミネジユニットが無くなるから、ここの音質カイゼンは大きい。

7そしてこれが本日最大のハイライトで、日本ケミコンの15000μf160v電解コンデンサエレメントを水晶粒で防振構造化する。一応何が起きるか分からないのが化学で薄いポリ袋でコンデンサエレメント全体を覆い、直接水晶粒が当たらない配慮はした。薄いポリ袋もポイントで水晶防振効果を損なわないための工夫である。

8鉄缶ではなくてofc純銅筒を準備すべきだが、間に合わないので鉄缶をテンポラリーで使い水晶粒をしっかり充填する。トランジスタdcアンプであれば±電源の電解コンデンサが2個は必要、ところが真空管アンプは1個で済んでしまいこれが良い。

9カニンガムcx350ラインアンプ用の電源メイン電解コンデンサを、至宝のフィリップス電解コンデンサから水晶粒防振構造化した日本ケミコンの15000μf(黄色丸印)に交換する。音はどうゆう風に変わった?
もう20年以上も昔になるか、取引先の社長さんがカーマニアでイタ車のランチャ・テーマ8.32に乗っておられ、よく同乗した。正にこれっ!フェラーリ308のエンジン搭載でV8の3Lで215馬力、面構えは穏やかだが一旦走り出すと...いや音を出すと唸り声を発して噛み付き、恐ろしい音である。

90こうなりゃあ電解コンデンサを銅で作るしかない!電解コンデンサの場合は誘電体にフィルムなど使わず、酸化皮膜を形成し金属誘電体とする。ここが最大のポイントで、電源において誘電体がフィルムでは十分なエネルギーを出せず、電解コンデンサの金属誘電体だからこそ強烈なエネルギーが出せて、電源には電解コンデンサの方が良い所以なのだ。酸化皮膜は所謂サビ(絶縁体)で電気分解でできる。最大で100倍くらいの表面積拡大手法のエッチングは、どう考えても音の良くなる方向ではないので止めて、ここに物理的ゲインは持たせず、また素人細工で作るから酸化皮膜層の厚み管理上も構造を複雑にすべきでない。仮に外形がΦ500mmでタライサイズになったって一向に構わない。電解液はホウ酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウムの何れか?音で判断する。ofc純銅箔も0.1mm~0.2mm程度と厚くし、媒体の紙には拘り、うだつの美濃市を訪ねて和紙の中で音の良さそうなものを探そう。静電容量は出来なり、全てテキトーだから作れる可能性は大となる。アンプラボは多士済々で、パーカショニストのnakaさんがこの分野のプロフェッショナル、薬品の入手から化学処理まで可能である。

Tosima4ハイレゾだの32bit daコンバータだの商売上は大いに進化させて儲けてもらっても結構だが、芸術の芸の付くjazzオーディオのおいては、戸嶋靖昌さんの怒(ド)リアリズムは指標であり進むべき道を示唆している。時代は前衛へと変化したが前衛の前衛で行き詰まり、そんなコトにはわき目も振らずひたすら独自のリアリズムを追求したら、時代の最先端になっていた。1930年代の時代が作らせた文化遺産的古典管、1950年代、1960年代ひたすら戦い続けたジョン・コルトレーン、古臭い3相誘導電動機ターンテーブル、何もかもが馬鹿力を必要とする荒削りの力技、荒削りを遠方から眺めると見事に音像が浮かび上がり、コルトレーンと対峙できる。そうありたい...了

あとがき:ここ何日かは殆ど寝ていない、寝ちゃあいられず面白いに没頭した。最終章は面白いと好き嫌いで、毎日笑って生きようと思っている。ノーベル物理学者ウイリアム・ショックレーに憧れ、コルトレーンjazzに憧れ、しかし今のアメリカはまるで面白くない。日本の方がよっぽど面白い、よって面白いは日本で探そう。

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