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2017年3月13日 (月)

振動力学 Scan-Speak 15W/8530K00 システム再構築了

Billx画像出展:wikipedia
ロボット納入先のフレモントからサンノゼへ戻り、パロアルト側から101でサンフランシスコへ向かう。サンフランシスコジャイアンツ球場の近くのホテルでjazzクラブ「キーストンコーナー」について聞くが結局分からなくて(1983年に閉鎖)、仕方なしに流行っているjazzクラブを聞くと”デイヴィス・ホールの近くのキム・ボール”と教えてくれた。1989年のコトでありました。1980年9月にビル・エヴァンスはこのキーストンコーナーで最後の演奏をやり、1週間後に亡くなった。この時の演奏が「bill evans trio the last waltz」でビクターから20bitk2で2000年に16,000円で発売されて、直ぐに買った。買ったけど時代は新しく録音は生々し過ぎてチト痩せ気味、演奏は鬼気迫り、殆ど聴いていなかった。ところが今回の振動力学Scan-Speak 15W/8530K00システム再構築で、初めて聴けるようになった。聴くがやはり鬼気迫り直視できない気分で、それでも引き込まれる。

1 小型スピーカユニットを沢山買い込んで試験した結果、スキャンスピークとseasのツイータが残った。流行のプラスチックや金属コーンもテストしたが馴染めず紙コーンであるべきと決め、大きくはアルミヴォイスコイルの音色の違いに気が付き、音色力学の発端となり、アルミヴォイスコイルの使用は禁止した。

2 ウーファの磁石はヴォイスコイルのリニアモーション(超小型直動ユニットでスピーカとはロボットである)により、作用反作用でトルクをモロに受け振動している。そこで磁石部分を紙管で覆い水晶粒を充填して振動を吸収する。かっては重力方向へ振動を逃がす必要と理解していたが、水晶粒による振動自己消費機能で、重力方向へ逃がさなくても良いとなり画像のような構造になった。

3水晶粒で防振構造なった15W/8530K00をフロントフランジ面へ水晶粒防振リングを挟み込んで、モクねじで締め込む。このモクねじ方式はイマイチ解決の方法ではないが当面は仕方ない。段々スピーカの実態が姿を現し、面白くなってきた。

4グラスウールは必需品だが、昔アンプの能力が上がればスピーカ箱の定在波まで取る、とか部屋の定在波まで取る、とか言われてjbl4550bkのグラスウールを撤去して酷い目に合った。jazzオーディオは魔法じゃあないから基本に忠実にやるしかない。15W/8530K00は10リッターくらいの密閉箱になりグラスウールをギュウギュウ詰めにする。ギュウギュウにしても300hz以下の周波数では吸音効果は薄れる。

5水晶粒防振ケーブルを配線してグラスウールを充填した15W/8530K00内部チャンバーに蓋をする。ここはガッチリねじ止めして空気の漏れを遮断する。フリーゲート艦の対潜水艦爆雷みたいな格好に思わず、吹きだす。厚さが5mmのペラペラ紙スピーカエンクロージャの完成です。

6毎度ながら土木作業員になる水晶粒充填作業がハイライトで、理屈抜きのさじ加減が実に楽しい。こんなんで音が良くなるのだから痛快以外のなにものでもない。音圧エネルギーは強大で様々な周波数帯の混合だから水晶粒も中~小更に微細と取り混ぜた水晶粒が良い。早い話がクズ的水晶粒でよろしい。

7これに裏蓋をねじ止めすればウーファの完成となる。この防振筒の容積が23リッターで15W/8530K00内部チャンバーの外容積が13リッター、差し引くと10リッターで水晶粒1リッターあたりの荷重1.68kgを掛けると17kgとなりその他の重量を加算して約23kg、う~ん、何とか持てる。

8続いてseasのツイータ防振構造化作業に入る。紙管はΦ150mmを使い気持ちは少々小さめだが、紙管がΦ150mmの上がΦ200mmとなり巨大化しすぎるが、防振上はΦ200mmにすべきだった。ウーファと同様に水晶粒防振リングとケーブルを用意する。

9こっちの作業はモノも小さいし軽いから直ぐに終わる。SEAS EXCEL T25CF001のドームツイータの金属フランジは、メイプルウッドの削り出しフランジに変えてある。ここを様々な形状やショートホーンも作ったが、楕円の非対称フランジが一番良かったのでそのまま使っている。この時代はまだ分からなかったが、色々やって防振効果を探っていたのだ。

0x音出しをした後の調整に手間どった。altecのユニットを使うときは比較的楽にネットワーク調整はできるが、現代スピーカはそうはいかず難しい。6dbの遮断ではまるでダメで最低でも12dbの必要がある。これは世界中のこの手のスピーカマニアが研究済みの内容で今更、amp工房ではこれっきりにしてaltecかjblの古典スピーカだけにする。昨日はアンプラボ開校日、一番乗りはkuraiman社長氏で形状にたまげて、この難工事の健闘を称えてくれた。続いて名工ミルトさん、音が宙に浮いている!と面白い表現を使う。これは音響回折が減少してスピーカの存在を消し去った結果なのだ。最後に弟子のt-mon君が凄い凄いの連発で、重心は下がり空間が広がったと小学生とは思えない評価に脱帽。作者の評価としたら音色と解像度の凄さは特筆ものだが、位相特性はまだまだ、繊細極まりないビル・エヴァンスの再生に最も適している。アンプラボ開始開口一番”もう2度とやらね~!”高価なお代でユニット合計20万円、これならばaltec a7のユニットセットが手に入り...

Billxxx1980年9月のキーストンコーナーでの演奏を最後に録音は途絶えてしまった。クスリもやらずに後10年長生きしてくれたなら、ニューヨークかサンフランシスコで会えたはずだが、この鬼気迫る演奏が出来たかどうかは余人に代え難しで、立ち入る隙は無い。ロボットベンチャーの成功する時期が遅きに失した感はあるが、これも運命だから仕方がない。本Scan-Speak 15W/8530K00スピーカシステムは、ビル・エヴァンスに捧げて”ビル・エヴァンスモデル”と命名しよう...了

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