振動力学 水晶粒防振電源トランスを作る 設計7
演奏のことだろうか?麻薬のことだろうか?ボクサー級のマイルスのパンチを浴びて袋叩き状態だった。見かねたセロニアス・モンクはコルトレーンに”サキソフォンを吹きたいからからって、こんなことまで我慢することはない。私のところで仕事をしてみないか。”(j.cトーマスコルトレーンの生涯より引用)早々とクリーンになっていたマイルスは、コルトレーンに麻薬と演奏の両方を何とかしてもらいたくてパンチしたのだろう。事実1957年に再びコルトレ-ンはマイルスバンドに復帰して、1959年には不朽の名作カインド・オブ・ブルーの録音に参加して歴史に名を残した。命日が近づくとコルトレーンに係わった人々にも思いを馳せる。マイルスも飛びっきり良い奴だった。
飛びっきり良い御仁のミルトさんからΦ300mmトロイダルコアに半分巻いて1hが出そうと連絡があり、慌ててこっちも本業を放り出してトロイダルトランス設計に打ち込んでいる。先ずは執念で巻いた1300ターンを丁寧に解く。解いたΦ0.5mm線は再利用出来るようにボビンへ綺麗に巻いておく。。
円形に巻くのが基本でトロイダルコアの外径部に水晶粒防振リング(黄色丸印)をはめ込み、その上にΦ0.5mm線を11ターン巻く。
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インダクタンスは660μhと出て、以前よりはすこぶる大きいがまだ少ない。
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次にコアの上下に水晶粒防振リング(黄色丸印)を付ける。この構造の方が巻き線の防振には優れている。
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インダクタンスは659μhと最初の方式と殆ど変わらない。インダクタンスが変わらなければ最初の構造の方が楽なので、水晶粒防振リングは外径のみとした。
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トロイダルコアは内径と外径に差があるため、内径にΦ1.0mm線が密になるように巻く。内径240mmだから内周は754mmとなり、Φ1.0mm線の仕上がり外径をΦ1.2mmとすると、630ターン程度は巻けてその1/2がトランス巻き線で約300ターンとなる。上記インダクタンスから1ターン当たりのインダクタンスは60μhとなり、300ターンでは18mhとなるがまるで少ない。まあ、あんな巻き方では誤差だらけだから、いっちょう本番巻きをやってみるか。Φ1.0mm線をギリギリと巻き、目標値は300mhとする。
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