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2017年7月19日 (水)

振動力学 水晶粒防振電源トランスを作る 設計9

0今年のインディ500マイルレースで佐藤琢磨さんが勝った。琢磨さんが所属するアンドレッティ・オートスポーツは、我々古いモータスポーツファンにはお馴染みのf1チャンピョンのマリオ・アンドレッティの息子さん、マイケル・アンドレッティがチームオーナーを務めている名門で、何台ものチームカーを要し、白人至上主義の世界で日本人が勝つことは奇跡みたいな出来事なのだ。琢磨さんは”自分を信じて戦った!”と名言を残したが、これが中々難しく自分を信ずることに疑心暗鬼になりがちで、それを除去するには限りなき努力をするしかない。かくして水晶粒防振電源トランスに限りなき執念を燃やす。

1一大事!
hiokiのlcrハイテスタ3531の取り扱い説明書には、「鉄心入りインダクタンスは電流に依存します」のたった1行しか書いてない。合点がいくと同時に今まで何をやっていたのか?大体が空芯コイルのインダクタンス測定で、あまり気にしていなかったのが失敗の元。磁化曲線から透磁率μ=B/Hとなり初期透磁率はせいぜい1x10-3乗程度、最大で7x10-3乗程度となってインダクタンス測定はどれだけ電流を流すかで大幅に違ってくる。いや、実は最初から分かっていた単純な話で、hiokiハイテスタではインダクタンスの傾向値が分かれば良い、とするのが正解。

2前回決まった手法はコアの上下に12mmのmdfを貼り付けて、mdfの角はRに削る。ここへΦ1.0mmのポリウレタン線をグルグル整列巻きする。このmdf=木は圧電素子で少なからず防振効果がある。今回から面倒で巻き数など勘定しないことにした。とにかくコアの外径Φ300全周に巻いて1/2にすればトランスの出来上がり。一応600ターン巻き透磁率は5x10-3乗とすると5hと出て、実際に透磁率はもっと大きいし巻き数も600ターンを超えるからインダクタンスは更に大きくなる。

3何度も巻いたり解いたりでΦ1.0mm線はキンクだらけ、これを布でしごいて出来るだけ滑らかになるように前処理するのが面倒だ。mdfの上下プレートに半周のケガキ線が入れてあり、そこまで美しく巻く。

4半周分のインダクタンスを測ると495mhと参考値が出る。

5続いて全周巻く。
最近は慣れたもので無駄な力を入れずサクサクと巻ける。昔モータ先輩の会社へ出入りしていた時代、技術部長を捉まえてもっと綺麗に巻いてよ!と随分無責任なコトを言っていたもので、自分で巻くようになってからは大変さが良く分かる。

6半周分のインダクタンスを測ると314mhとダウンした。理由は何となく分かるがたいした問題ではない。

7続いてトランス形態であったものを直列接続してインダクタンスを測る。1.15hと出て314mhの2の2乗倍で概ね合っている。hiokiのlcrハイテスタ3531の測定値は相対比較に使えば良い。遂に、遂に電源トランスは出来上がった!

Mx特性表出展:JEF
アモルファストランスやファインメットトランスの音は良い!と言われてもなぜ?が付きまとう。透磁率は相当に大きく巻き数は少なくなり、これは有利だがコアが厚く出来ず通常の1/10程度で電磁鋼板を巻くから、重ね数が大きくなり振動力学的には不利。この2種の電磁鋼板は高価過ぎて使う予定は無いから検討は進めないが、常になぜ?を探求しないとしくじるコトになる。amp工房では水晶粒防振構造の電源トランスになるから電磁鋼板は、電源トランスならば無方向性電磁鋼板のハイライトコア、出力トランスとmcトランスならば方向性電磁鋼板のオリエントコアで十分となる。ハイライトコアとオリエントコアの違いは主に透磁率で、2~3倍は違うから出力トランスのようにインダクタンスを大きく欲しい場合には巻き数が少なくて作業が楽になる。

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