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2017年7月 1日 (土)

振動力学 水晶粒防振電源トランスを作る 設計4

1その昔、金田式のタムラトロイダルトランスは10個も発注したが音が冴えなくて使えず、随分長い間身分は最低だった。所がこのトロイダルトランスを解体して水晶粒防振構造化したら、見事に身分は回復した。金田式の場合は部品に音色の良いものを使えば結構いける。また無線と実験の記事にミスがあり困ると苦情が出たりするが、たいした問題ではない。我々の世界では論文やその他技術書で全く再現性が無かったり、極限られた条件での再現性だったり、苦労が耐えない。その点金田式の再現性は素晴らしい。でありますから、金田式は自分のモノとして再設計するようなアプローチが正解でしょうね。

01水晶粒防振電源トランスのトロイダルトランスが余りにも計算値とかけ離れている為、高価なタムラトロイダルトランスpr7808sを解体して実情を調査するコトにした。ハンマーとノミを振るって解体するため、研究室中に樹脂の破片が飛び散り毎度ながら凄いことになった。過去にはしくじってノミでポリウレタン線を切ってしまったこともあったが、最近は慣れたもの。

2巻き解しも大変手間が掛かり...しかし巻き方にもノウハウがある為ノコでズタズタに切って剥がす訳にはいかない。面倒でも1本々丁寧に解き、巻きの状態を観察する。画像の巻きは2次側の6.3vと70vの細い巻き線は取り去り、55vの太い巻き線を撤去中。外側の巻き線は2次側となり、トロイダルトランスプレートの青丸印と黄色丸印で、ここでは巻き線に均等巻きが見られた。

3xx出てきました!
2次側巻き線全てを撤去すると、銅箔が1次と2次の間に巻きつけ電磁シールドを施してある。所謂静電シールドと称するヤツで、1次と2次の結合容量を減らす目的なのだが、この程度ではまるで効かない。ここの剥ぎ取りが結構苦労する。粘着テープも貼ってあるため、相当に腕力が要る。

4これが1次側100v巻き線で、お宝ノウハウがここに潜んでいると期待する。インダクを測定した後巻き解いたが、1次巻き線を50vx2として、その50v巻き線をトロイダルコア全面に均等2周させ、もう一方の50vの均等2周と平面突合せで、4ターンで一巻き分を構成している。ここだ!

550v一巻きのインダクタンスは80mhと十分大きな値を示している。60hzインピーダンス換算で約30Ω、フツーのトランスならば大問題だが今回のプロジェクトでは効率無視で問題ない。50v/30=1.7aととんでもなく励磁電流は大きいが、これで結構。

6その50v巻き線を直列に接続すると、何とインダクタンスは4.6hまで跳ね上がる。これだ!この状態の励磁電流は100v/1730=60maと常識値になる。トロイダルコア表面に全面ポリウレタン線を巻き詰めるコトで磁力を閉じ込め、インダクタンスは急上昇する。

71266495問題のトロイダルコアを露出させる。サイズは実測で外径Φ126mm、内径Φ64mm、厚さ95mmとなる。巻き数は50v分で116ターン、100vでは232ターンと出て、こっちで計算した200ターンにほぼ近い。

8当時は「タムラでトロイダルトランスを巻く職人さんが居なくなり、トロイダルトランスの製造が出来なくなる」とまことしやかに伝わってきたが、この巻き線は機械巻きだから職人さんの問題ではなかったと思う。地元の電子部品業者さんが入って購入し55,000円/1個は随分高いと思ったが、この丁寧な作りのトランスならば文句は無い。散々悪態をついてスマン、ただ電源トランスであるアプローチからゲージュツ品を作るとこのようになり、音の良し悪しとは関係ない。現在多くのオーディオ用トランスメーカは存在するが、コアの材質や巻き線の素材に走るのではなく、トランスの音はなぜ?をもう一度考え直されたら如何だろうか。

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