素材力学 オイル含浸高耐圧紙コンデンサを作る1
Duelund社のrcaプラグのカバーは銅コンデンサのボディに使われているのと同質の硬質の紙管で、大いに頷ける。木=紙=圧電素子で自己防振機能を持つから最適なのだ。日本のf社の純銅rcaプラグまでは良いが、ステンレスのカバーが付くと途端に音が悪くなるのでカバーは撤去して水晶粒で覆う。たかがカバー如きとお思いでしょうが極めて重要で、流石Duelund社と思う。今回はその紙のお話です。
素材力学で長年テフロンに取り組んだが音は別にで、もう使わない。銀線の絶縁チューブに使うが音はそのようになる。マーク・レヴィンソンがテフロン基板を使った、との情報でテフロン基板で色々作るが音は別にだった。コンデンサの誘電体としたら素晴らしいとカルダスのテフロンコンデンサに大枚投じたが、銅コンデンサに適わない。純銅電解コンデンサの派生で、純銅テフロンコンデンサを作ったが、音は別にだった。
凄腕オーディオマニアに音が良いと評価されているオイルペーパーコンデンサには、ここで登場してもらう。誘電体はテフロンでもポリプロピレンでもなく、紙なのだ。紙は圧電素子の一族であると同時に製法上鬆(ス)が入る。スがあるから耐電圧では劣り絶縁油漬けにしたと想像する。ねずみ鋳鉄のスが防振効果を生み出すと同様に、紙のスも防振効果があると仮定するとオイルペーパーコンデンサの音の良さが説明できる。オイルコンですよ!オイルだぜ!と大いに声は上がるが、絶縁油は耐電圧を上げる為の古来からの手法で、オイルそのものが音を支配しているとは思えずペーパーだね。
amp工房常用のDuelund社の銅コンデンサはrsシリーズになる。価格が高いことと耐圧が400vまでしかないから、コッククロフト・ウオルトン回路では、はなっから外れる。1,000v級ができれば文句なし採用なのだが。
画像はDuelund社のrsシリーズのコンデンサエレメントで、丸に巻いていることがはじめて分かった。主力でもっとも高価なcastシリーズの扁平巻きとはエライ違いで、こっちの方が良い。画像から詳細な構造まで読み解けないが、銅箔、オイル含浸紙、何らかのフィルムで構成されていると思う。ここの部分はジャンセンの構造と良く似ている。Duelund社はジャンセンから派生しているので、硬質紙管を含めて同じテクノロジーかも知れない。他にもジュピター等あるが、銅箔、オイル含浸紙、フィルムで構成され音の良いコンデンサの基本なのだ。オイル含浸紙...紙ですぞ!
音は別にの純銅テフロンコンデンサが丁度0.022μfで、Sound Lab electrostatic speaker A1のコッククロフト・ウオルトン回路のコンデンサと同じ値になる。ofc純銅板をくるりと巻いて、0.022μf程度のコンデンサは容易に出来るのでありますから、オイル含浸高耐圧紙コンデンサを作ることにした。サイズは紙管Φ200mmで高さは150mm、からスタートして耐圧は誘電体の厚さで如何様にもなるからいきなり4,000v級を作ろう。
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