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2018年3月27日 (火)

素材力学 オイル含浸高耐圧紙コンデンサを作る9

0故郷の紅葉
コンビニは時代が時代だから無かったし、映画館なんか勿論無く近くの公民館での巡回映画だった。ラーメン屋も無いから飯田の町へ皆で食べに出かけ、1杯40円でこんなに美味いものが世の中にあるのかと、感動した。50数年が過ぎて過剰便利な社会になり、不便だった田舎暮らしが懐かしく思い出されるが、自由な発想や思想は当時に培われ、三つ子の魂百までと思う。かくして自由な発想でofc純銅オイル含浸高耐圧紙コンデンサの開発に、リキが入るのであります。

1_2 コンデンサペーパー7μを切断すると上手く切れない。且つ2枚重ねるが、薄過ぎて扱いに苦慮する。とんだ伏兵がいたもので厚さに自由度が欲しい。最初は絶縁油無し(ドライ)でofc純銅板を重ね、ネジ止めして静電容量を測ると800pfと出た。恐る々電圧を上昇させていくとac電源電圧で400vpに到達した時、キュルキュルと音がして絶縁破壊を起こした。被試験コンデンサに加わっている高電圧は、300MΩの分圧で60v、電圧換算で1,800vになる。電圧を下げ再び上昇させるがはなっから絶縁破壊でキュキュル音がして、一度絶縁破壊を起こしたものは復元せず、自己回復性ゼロ。これを解体してコンデンサペーパーの位置をずらし再組み立てすると正常に戻る。再び電圧を上昇させるやはり400vpで絶縁破壊して、絶縁油無しの限界値が分かった。

2続いて絶縁油をコンデンサペーパーとofc純銅板に塗る。含浸とゆうより塗るしかない。絶縁油付きのコンデンサペーパーは最悪で皺が入り気泡も入り、これは難しいぞ!厚手のコンデンサペーパー1枚でやりたいところ。絶縁油付きでofc純銅板を重ね、ネジ止めして静電容量を測ると2,300pfとドライに比べて4倍も出て、これも朗報。
3恐る々電圧を上昇させていき、ドライで絶縁破壊したac電源電圧400vpに到達したので電圧上昇を停止させて様子をみる。怪しい音など皆無で問題なくクリアして、絶縁油の効能の凄さを実感する。
4第1段階のデータをサンプルしておく。acピークで400v、高電圧は300MΩ分圧で64.4vx31=1,996v、まあ正確に測定できないが、見込みで2,000vには問題なく耐えている。
5更に電圧を上昇させていくが高電圧になり現状のプローブでは測定できず、ここで登場がhiokiの9322となる。ところが1/10のテクトロプローブ3012の波形と余りにも違いギョとする。そこで切り札のyewの701921高圧差動プローブを登場させるがこれも同様で、なんだい、サーボアンプのアッパーアームなんかは便利に測定できるが、波形の正確性と位相特性は全く怪しく、良い勉強をした。そこで約1/10の分圧回路を作り、1/10のフツーのプローブで測定出来るようにした。
6_2第2段階のデータをサンプルしておく。acピークで692v、高電圧300MΩ分圧で101vx31=3,131v、おー!3,000v超に耐えて素晴らしい。
7更に電圧を上昇させていくとスライダックの130v目一杯まで回し切り、これが限界電圧。
8電圧限界のデータをサンプルしておく。acピークで830v、高電圧300MΩ分圧で119vx31=3,689v、コッククロフト・ウルトン回路の電圧降下で4,000vまで電圧上昇は出来なかったが、絶縁油含浸コンデンサペーパー2枚重ねの耐電圧は4,000vまでいけると推測する。オイルコンは良い!と皆さん言われるが、ペーパーコンでは成り立たず、絶縁油を含浸させてはじめて成り立つ。ジャンセンの銅コンデンサ1,000vの0.022μfが小型だった理由も理解できた。

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