« 修理力学 ジャンセンオイル含浸ペーパー銅箔コンデンサを修理する了 | トップページ | オリジナル盤力学 音の良いcdを作る! »

2018年4月20日 (金)

素材力学 オイル含浸高耐圧紙コンデンサを作る11

0近頃はプチレコードブームのようです。要するに物事は揺れ戻しが起きるのが常でその現象と捉えているが、”レコード=音が良い”はどうも決め付けたがる人間の特性で、物事はそんなに単純ではない。もっと言えば、良く作られたcdの方が音が良いに決まっている。長年商品のレコードプレーヤの開発に携わってきたが、あの回転ムラはどうしようもない。出来ない訳は勿論無いが、如何せんコストが掛かり過ぎる。サーボ制御をやれば直ぐに分かるが33rpmの安定制御は結構難しく、cdになれば最低でも250rpm位で随分と楽になる。”レコード=音が良い”のは真空管式録音機、カッティングマシンで作られたオリジナルの時代に存在し、その音の分厚さはcdでは到底及ばない。現代録音ならばcdに決まっている。

1ドクターストップは掛かったが団塊最後のやせ我慢で、オイル含浸高耐圧紙コンデンサを作るを再開した。紙管はΦ350mmを用意した。手作りトースカン様なケガキ治具にサインペンをつけて、紙管を1周回しカットラインをケガく。大きな紙管の正確な切断は難しい。

2高さ方向は150mmとした。無造作にノコで切るとケガキ線を外れてしまうから、先ずはケガキ線に沿って浅くノコ歯を入れて、ガイド溝が出来たら一気に切断する。

3ofc純銅板は0.2mm厚とした。作業性を考えて薄くしたが音の良さなら気持ちは厚くしたい。但し上手く出来たあかつきにはコストの問題も出てくる。ofc純銅板を使用すれば、ジャンセンのオイル含浸ペーパー銅箔 pure copper コンデンサと素材では同等になる。

4ofc純銅板0.2mmを紙管に密着させて巻きつける。何時も思うが高級なスシ桶に見えて仕方がない。ここまでは作業も楽に進みマイナス極の出来上がり。

5ここからが難儀でオイル含浸作業となる。全部作ってからオイルへ漬ければいいじゃあないか!となるでしょうが、その程度ではオイル含浸しない。素人細工で絶縁油をハケで塗りながらコンデンサペーパーを巻いていくが、これがズレズレでそれを平行にしようとすると気泡と皺が入り、手は油だらけでもうイケません。設計時に描いていたイメージとはかけ離れるが、最後は力技で強引に仕上げていく。

6 ひと回りコンデンサペーパーを巻いたら2回り目のコンデンサペーパーを同様にハケで油を塗りながら巻く。プラス極のofc純銅板を油を塗りながら巻くが、簡単にコンデンサペーパーに穴が開いてしまい、ここは作業方法の改善を考える。穴の開いてしまった部分にはコンデンサペーパーを切って、パッチを当てる。

7苦心惨憺、世界初の一重オイル含浸高耐圧紙pure copperコンデンサの出来上がりである。純銅電解コンデンサと同様に表面はテーピングを施し油の蒸発防止と絶縁を兼ねる。この程度の密閉では油は蒸発してしまうが、湿式だから一定期間が過ぎたらメンテナンスで解体してリフレッシュすれば良い。

|

« 修理力学 ジャンセンオイル含浸ペーパー銅箔コンデンサを修理する了 | トップページ | オリジナル盤力学 音の良いcdを作る! »