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2018年9月 6日 (木)

解体力学 ソニーのピックアップBU-1とBU-1Cの機構解析

0ソニーのピックアップBU-1とBU-1C(ピンの互換性は無いがBU-1Eも含む)が不世出で如何に傑作か?完全解体して解析しよう。余談だが、紙メイハンにスタンプの型式と製造番号、開発された1985年はのどかな時代だった。

1筐体はspcc亜鉛メッキ鉄板と樹脂を一体成型して防振構造化した凝った作り。その筐体からスピンドルモータとリニアモータとピックアップユニットなど主要部品を外す。

。。。

2これが要のリニアモータと速度検出コイルにアルミダイキャスト製ピックアップスライダーユニットのy軸アクチェータ。

。。

93_22本の丸棒リニアガイドユニットで真直度や精度はロボット品と変わらない。


95KSS-100Aの場合は2本のリニアガイドユニットともメタルブッシュで受けているが、BU-1とBU-1Cの場合は1軸はフリーにしてローラー(青丸印)をリニアガイド上で転がしている...ここまではフツーのロボットだが、何とローラー軸が変芯しておりマイナスのネジを回すことで高さ調整が出来る。もう脱帽!

3x_2続いてピックアップユニットの光学系を完全解体する。特筆すべきは青丸印の光軸調整空間で、間延びするくらい広い空間に水晶粒を充填すれば、最強の防振構造が出来る。

31レーザダイオードがシャープ製のGaAlAsダブルヘテロダイオードのLT022MC。


4光学系のハイライト、内部レンズと反射用プリズムミラー。ボディはアルミダイキャストでマシニングの削り出しで作られている。。。


5プリズムミラーで受信光軸を90度角度変換してフォトダイオードへ光を送る焦点レンズ、何とボディは真鍮材の削り出しで作られている。


6_2データやフォーカスエラーやトラッキングエラーの検出を行う、フォトダイオードアレイ。


7_2迫力の2軸アクチェータで、こうゆう手法もあったのか!

8_22軸アクチェーターはz軸方向のフォーカスコイルと磁石、Θ軸のトラッキングコイルと磁石で構成されており、磁気回路構成上鉄ダイキャストで作られている。

92BU-1とBU-1Cで唯一反画竜点睛のピックアップカバー、樹脂製のはめ込み式だが電磁シールド効果で金属製にしてネジ止めにすべき。。。


91ブラシレスdcサーボスピンドルモータユニットと鉄製のcdクランプの受け部。


。。

94

構成補助パーツ群、部品の多さに原価が...

9ご覧のように現在では考えられないマシニングの精密加工品が多用されており、如何にも音は良さそう、いや凄い音が出せる。BU-1とBU-1Cをロボットに置き換えるならば、y軸のリニアモータ、z軸のリニアモータ、Θ軸のリニアモータで3軸ロボットを構成しており、ソニーが容易くロボットを開発できるのもこうゆう技術的バックグラウンドがあったからなのだ。このモンスターピックアップユニットBU-1Cが89,800円のcdpに搭載されていたのだから、これはもう拍手でしかない。現在の軟派になってしまったソニーとは違い、バリバリ硬派なソニーがそこにはあった。

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