振動力学 カニンガムcx350古典管パワーアンプ 7
さて、カニンガムcx350古典管パワーアンプの開発では次々と事件が起きてしまい、笑うしかない。一番たまげたのはofc純銅トロイダル出力トランスで、スピーカへ接続してテストしている時だが、電源をオフにしてcx350側のコネクターを外してもジージーと小さな音が出ている。摩訶不思議な現象で超発電機構が出来たあ~?60hzの誘導ハムによりトロイダルコイルがアンテナになった現象だな。あんまり凄いもんだから、パーカショニストのnakaさんと名工ミルトさんに声を掛ける。「???」はnakaさんで「あ!鉱石ラジオと一緒だ」とたまげないのはミルトさん。確かに鉱石ラジオと言われればそうかも知れないが、60hzの低周波だぜ。特別高圧(7.7万v)の直下、Φ1mくらいの大型トロイダルトランスを作れば電力エネルギーが採れるやも。電気事業法が変わってしまい、昔は特別高圧の下に住居は建てられなかったが、現在は平気で建っている。その建物内の最上階へ設置すれば...
一応歪みながらも0.8wの出力が確保できたので、メインアンプの位置へ正式に配置してみた。なんとも前衛的な姿に我ながら呆れる。素粒子の加速器みたいで、とてもじゃあないがカニンガムcx350古典管パワーアンプなどと誰も思うまい。音出ししてもっとたまげた。ジージーのハムだらけでとてもじゃあないが聞いていられない。
これはofc純銅トロイダル出力トランスに60hzの誘導ハムが乗っているのだ。そういやあ、ノグチのファインメットの出力トランスには「電磁誘導に対して敏感に反応しますので配置を考慮して下さい」の一文があったっけ。ノグチはシールドケース付きだがこっちはむき出しの無防備だ。外装の紙管はΦ400mmもあり、これをシールドするのはエライことだ。
素粒子加速器じゃあない、cx350パワーアンプの中心部がこれ。2本のカニンガムcx350古典管はofc純銅筒に水晶粒を充填して収められている。それを更に円筒型筐体に入れて水晶粒に埋没させている。これを強力ファンで冷却するものだから、通常のcx350管の温度より下がっていて、熱問題は見事にクリアした。
パワーアンプでハムが出るなんざあアンプ作家としたら最低で、随分と落ちこんだ。アンプ内部のgndラインが手抜きで電流回路と信号回路が1本gndになっている。ここを丁寧に分割した。あれやこれやと手当てをしていくとどんどん音がまともになって、漸くテスト用のcdをかけることができた。とんでもない素直な音でたまげるが、まだまだハムが...
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