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2019年3月25日 (月)

骨董力学 Hewlett-Packard Model 203 A ファンクションジェネレータ 了

2_3ヴィンテージ測定器のジャンク品は動作するかどうか分からないが、先ずは綺麗にしてから電気的動作試験に入るようにしている。またヒューレット・パッカードやテクトロのヴィンテージモノは回路図が開放されており、国産品と違いも安心して取り扱える。さて電気的動作になるが案の定だいぶガタがあり、まともに動かない。主出力はdcオフセットが大きく付いており、更に可変位相出力は異常なdc電圧出力となって回路が破壊しているようだ。チェックの為に底板を開けるが、1960年代後半の実装技術は概ねこのようなもので、我々も真似して多くを作った。基板の引き出し治具を作るほど気合は入らないので、このコネクターピンと基板から直接リード線を出して調べることにした。
3_3主出力は簡単そうで後回、先ずは可変位相出力を見る。rfampのフェーズシフタ(トランスでやっている)から追っかけると、いきなりトランジスタ出力が出ていない。画像の黄色丸印のpchトランジスタがbce全部導通なし。
5_1破壊した2n3638は時代物のトランジスタだが既にシリコントランジスタになっている。時代は古いがsw電流は300maも流せる。
4_3回路図ではこの部分。pchの電流を流せるトランジスタもゴロゴロ持っている中から、如何にもタフそうな日立のb716(これとて30年も前のトランジスタ)に交換した。
6_1これで直った、と思ったが未だダメで次ステージへ。今度はモジュレーションアンプでトランジスタを調べるが全て正常。
7そうなれば調整とゆうことになりdistortionの半固定ボリューム(赤丸印)を調整する。何とか可変位相出力が出たが1日放置しておいたら又してもngで、どうやらdistortionの半固定ボリュームも接触不良かも知れない。続いてdcampのゼロ調整を主出力と可変位相出力の両方、時間を掛けて丁寧に行う。
8xこれがその出力画像。右上(赤丸印)のフェーズシフタを調整すると位相が0度から360度まで連続可変出来て素晴らしい。ファンクションジェネレータにこれだけ滑らかに位相の調整できるのもはない。差動トランスでやっているからで、アナログ回路の真骨頂と言える。
9位相差90度にすればリラクタンスシンクロナスモータが回せるし、位相差120度にしてw相をu相とv相を加算してひっくり返せば120度位相の3相交流が生成でき、dp-80などターンテーブル用モータが回せる。金田式で3相交流の発生器がなければこれらを使えば良い。大袈裟?いや位相差と周波数が自在に可変できるからターンテーブルモータ制御は面白いことになる。デジタルのファンクションジェネレータに位相差出力のものもあるが、操作がキーボードでは滑らかでない。distortionの半固定ボリュームに接点復活剤をかけ、グリグリ回し接触カイゼンをしてどうやら安定に入ったようだ。アポロ計画時代のヴィンテージ機器が蘇り、また1つ良い事をした。

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