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2019年5月26日 (日)

音色力学 古典管ラインアンプ カニンガムcx350 7

5253なまじ理解されると賛同もあるが異議や否定もあり、しかし難解な前衛では理解が及ばず評価は定まらない。これが真のオーディオ前衛と思ってやっているから、理解を得ようとか、賛同してもらおうとか、そうゆう気持ちサラサラ無い。カニンガムcx350古典管ラインアンプの外観が完成した。amp工房カラーのスタンダールの赤と黒で、最上部のグルグル回しのΦ400mmアッテネータツマミは赤のフェルト張り、その他は黒のつや消し塗装になる。外径は上部がΦ400mm、下部2ユニットがΦ450mmになり、高さは変動するが670mm~700mm程度となる。この黒い塊が2個でラインアンプを形成する極めて前衛的な作品で、1960年代ならばこのまんま二科展か?いや独立美術展がいい、出展すれば入選間違いなし。で、タイトルはさしずめ「音の出る2個の奇妙な黒体!」とでも。現代アートと称しているが、もう50年以上も前に出し尽された古い前衛(既に古典化している)から脱却できない前衛作家に、時代を進化させる為に「もっと出せよアイディア!もっと出せよ真の前衛!」と言いたい。

5244名工ミルトさんが古典管ラインアンプ用のトロイダル出力トランスΦ400mmが巻き上がったと、重たいモノを持参してくれた。待ってましたとcx350のテストベンチに掛ける。今回からHP 8903B Audio Analyzerに活躍してもらう。この一流なAudio Analyzerはずうずうしくも20hzから100khzと、計測器では随分ナローレンジなのだがhpファンにはこれがいい。また歪み率測定は随分操作が楽で、これも気に入っている。但し残留歪み率は0.1%位はありそうで、歪み率第一主義者にはとてもじゃあないが使えない。こっちは古典管の無帰還だから歪み率なんか10%でもいいや!としているから問題なく使える。

5245巻き線はΦ1.0mmのソレンのofc純銅ポリウレタン線で、若干ニス等の残留物があり公称の仕上がり外径で計算したターン数は巻けなかった。1次と2次では重ね巻きの構造上の問題から、密に巻いても巻き数差が出る。おおよそ900ターンで13~14hとインダクタンスは1100ターン巻いたと同じ位の値になる。これは透磁率が設計値より大きいことを示しており、トロイダルトランス計算上のネックとなっている。これをオーソライズするには何度も巻いて解いてを繰り返す必要があるが、そこまではやれない。

5246x早速動作させてみるがΦ350mmの高性能コアと違って鈍く、dc100maまで流してみるが磁気飽和は無く先ずは成功と言える。但し設計上は20hzとしたが、トランスで重要な結合係数が悪くて20hzのデータは極めて悪い。多層重ね巻きのフツーのトランス形式にすれば結合係数の上がるのは分かっているが、その為に水晶粒防振効果が薄れ音色力学の衰えるのは嫌だ。とゆう訳のトレードオフで、多分にも性能の悪いトロイダルトランスになるのはやむを得ない。

5248x次はこのトランス付きラインアンプの歪み率を測定する。トランジスタアンプになってから歪み率は0.01%級が当たり前で、もうひと桁小さい驚きのアンプもある。一体何処の測定器で計測しているのだろうか。1974年に無線と実験で出版した、真空管アンプ上杉先生の「管球式ステレオアンプ製作80選」から歪み率についてデータを頂いた。これを見ていただければお分かりのように(赤丸印)真空管式無帰還シングルアンプでは、歪み率数%がザラにある。また当時は既に帰還アンプ全盛の時代になっていたが、上杉先生は正直に「帰還アンプの音について益々分からなくなった」と記述している。余談だが、アンプ作家で真にお手本は上杉先生で、なぜかと言えばメーカだからで、メーカとユーザ(アマチア)では天と地ほど差が出る。

5247これが50hz時の我が方の歪み率で相当に悪い。ところが周波数を上げればたちどころに1%台までと良くなり、低周波は例のトランス結合係数と合わせて難しい。今までならば50hzでこのデータでも良しとしたが、最終章だからミルトさんに無理言って何回か巻き直してもらおう。低い周波数まで出すならば巻き数は多く巻かねばならなず、磁気飽和していないから現在の900ターンの2倍の1800ターン以上、いやそれ以上巻いて磁気飽和を起こさせ、そこから減巻き線で答えが出る。

5258とゆう訳で、これら理解の及ばない前衛アンプ群の販売をする気はない。音が良くてもデータが悪ければそれこそケチをつけられるし、ここが前述のメーカとユーザの違いで、信念を曲げて(音を悪くしても)データを良くし体裁を整えるメーカにはなれない。以前エントリーの3相誘導電動機を使用した無帰還ddターンテーブルならば、データと音質共に間違いなしだから自信を持ってメーカになれる。

5259 静岡市出身の画家「笹尾光彦さんの絵画展」へ行ってきた。とゆうよりjazz先輩に会いに行った訳で、10年振りの再会になるが余り老けてはおらずお互いに安堵した。村松友視さんともベイシー菅原さんの出版記念パーティ以来の再会になり、相変わらず気を使う作家先生は菅原さんと何となく似ている。笹尾さんの絵はデザイナー出身者らしいインテリア調で、売れる絵とはこうゆう絵だよと思わせる。

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