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2019年5月22日 (水)

音色力学 古典管ラインアンプ カニンガムcx350 5

5221過日、大泉町の八ヶ岳クラブへ行って来た。開店当初から約30年も通っているが、取り巻く状況は随分と変わってしまった。ルパン3世の峰不二子初代声優の二階堂有希子さんは柳生博さんの奥方で、我々はカツコ先生と呼んでいた。しゃきしゃきの江戸っ子のようなカツコ先生も、体調不良でお店には出ていない。マネージャーを捉まえて「いい男だから水谷豊の相棒辺りに出ていたのでしょ?」「いやいや、自分は役者ではない」「そんないい男が役者でない訳が無い」「実は元家内が役者で...」遂には白状させる。音楽の話になると、フロント係りがブルースシンガーと紹介してもらい、仲良くなった。ギャラリーへ行くと今度は日本語しか喋れないスウェーデン人?が民芸の織物を販売していた。あまり熱心に織物を勧めるものだからつい話し込んでしまった。なんとロックギタリストでロックではメシが食えないので、織物を柳生さんのギャラリーを借りて販売していたのだ。織物ロッカーは管球ギターアンプにも詳しく、2人で口角泡を飛ばして真空管の話をしていると、周囲は怪訝な顔。

5228 もう1つのギャラリーでは松本市の貿易商がグラス製品などを販売していた。女優さんのような美人で可愛い店員さんに熱心に勧められたが、何万円もするグラス製品は買えない。余りにも一生懸命で悪くなり「ひとつ良いことを教えて進ぜよう、アナタのこえが実に優しく聴こえるがなぜだか分かりますか?」「分かりません?」「それはね~落ち葉なんですよ、落ち葉は雪と同じで分厚く積もると吸音材になり高音を先に吸収するから、皆さんの声がヒソヒソ話のようになるのです」美人だからつい説明してしまった。「松本は雪がよく降ります、確かにその雪で辺りは静になります、良いコトを教わりました~ありがとうございます」「余分な話をしました、自分も少し信州人だから理屈ぽいのね...」

5226_1古典管ライアンプはボリューム(Attenuator)の発明(構想)に入る。ここで佐久間さんのボリュームの凄さについて解説しよう。先ずはrca1623で出力トランスf2005を駆動してインピーダンスを8Ωに変換し、太いニッケルクロム線を巻いた8オームのボリュームに入る。可変されたオーディオ信号はoptの逆の8Ω:15kΩで元に戻されrca50管を駆動する。たかが8Ωのボリュームの為に高価な出力トランス(銅素材)を2個も使っている、それはなぜ?音色力学で500kΩボリュームのカーボン抵抗素材の音の悪さに気付き、ニッケルクロム抵抗素材の巻き線型にしたのだ。世界中のどんな著名なアンプ作家でもここは見落としているが(いや、気付いても解決策が見つからないのかも?)、佐久間さんは既にそこへ到達していた。df(ダイレクトヒーティング)のメンバーはこの凄さを理解して、佐久間式を知らないオーディオマニアへ「正確」に伝えてもらいたい。

5227我が方は最初からカーボンボリュームは以ての外だしニッケルクロム線も断念して...いや気持ちがぐらつきマーク・レヴィンソンLNPのスペクトロール巻き線型でお茶を濁そうとしていた。名工ミルトさんから「もう最後だから究極でいくべし」と諭されて意を決した。発明などと大袈裟に言ったが、なんてこたあないwe7aアンプで既にやってあるのを真似しただけ。赤丸印がインプットトランスとアッテネータを兼用した複合トランスになる。確かに凄いがこれだとラインアンプに古典管を2本使うことになる。古典管のニッケルや鉄材や銅や真鍮の複合音色と、単にofc純銅の音色力学を比較するとofc純銅の勝ちと決めて、インプットトランスとボリュームトランスを分けた。共にΦ350mmのトロイダルコアで水晶粒防振トランスを作る。

5222ミルトさんはコンストラクションデザイナーとしても一流で、且つあんぷおやじ流儀の奇想天外さにも勝るとも劣らないミルト流奇想天外を編出してたまげる。「あんぷおやじさんより先に入札して手に入れたcdp-337esdのトレイメカ、ここの機構部品から黄色丸印のリニアガイドとメタルブッシュを取り外す」「なるほど、ステレオだから2本必要ね」「この部品だけでも購入できるのね」街の電気屋さんでソニーの代理店もやっているから、ややっこしいモノまで入手できる。「あ、それなら10台くらいトレイメカが倉庫に転がっている」「このガイドにスプリングを付けて自在にスプリングバックさせれば、精度の悪いトロイダルトランスの内周をスライドできる」「素晴らしい」。

5223早速トレイメカを出庫し1台はミルトさんに差し上げて2台を解体した。改めてソニーの廉価cdpの337esdを見てみると、まるでロボットそのもので10万円を切る売価で良くぞ作れたと思う。mc(工場出荷価格)は全部で2万円以下と想定できるから、このメカは全部込みでも1,000円程度で作らねばならない。これは凄い、どうした最近の日本のものづくり、がんばれ生産技術者!そこから2本のガイドを取り出しどっちも使えるが、精度感から手前のロボットメカと同じ構造のものを使うことにした。この先端にボリュームのワイパー部をofc純銅で形成して、Φ350mmトロイダルトランスのofc純銅巻き線部内周をスライドさせるのだ。

5224x先を越されて目が覚めた。いや若干逃げ腰になっていたフシもあるが、オーディオパーツで一番重要なボリュームにやっと重い腰を上げた。そうなりゃあこっちも奇想天外を繰り出すことにしよう。ボリュームのツマミにレーシングカーのハンドルを使うことにした。momoファンならmomoの木製を使えば良いし、我等は原資の関係からΦ350mmのドリフトタイプを選んだ。ラインアンプの重量はトランス類の50kgに水晶粒の重量を加算すると80kgくらいになり、レーシングカーのハンドルをグルグル回してもびくともしない。

5226その構想図がこれ。モノラルタイプでこの巨大が2個連なる。最上部はボリュームのツマミのレーシングハンドル、その下がΦ350mmのトロイダルアッテネータにΦ350mmインプットトロイダルトランス、続いてcx350アンプ部にΦ400mmトロイダル出力トランス、しんがりはΦ300mmトロイダル電源トランスに電源部となる。ミルトさんから「最近の奇想天外は楽しいね!」と言われて、ハッと我に返った。焦り過ぎていた、このオーディオプロセスこそがオーディオにおける醍醐味と楽しさなのだ。以前のように納期を責める上司や客先も居ない、なのに長年の職業病で自ら納期プレッシャーを掛けてしまう。相棒のソフトマンの口癖「出来た時が納期や!」

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