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2019年9月 9日 (月)

前衛力学 阿部薫「暗い日曜日」(一関ベイシーライブ録音)...了

09091「暗い日曜日」が届いたからさあかけようとすると、初めてのjazzのお客さんが来てしまった。いきなり阿部薫ではまずかろうとシェリー・マンの2.3.4をかけて、次にコルトレーンのブルートレインをタラタラと流しておいた。よっぽどamp工房が気に入ったのか?cd2枚分を聴き込んでも未だ帰らない。ようやく帰りそうな雰囲気がみえたので「阿部薫知っている?」と声をかける。「知りません」「それじゃあエリック・ドルフィは知っていますか?」「ハイ、知っています」「それじゃ親戚みたいなものだからチョット聴いてください」こっちは早く聴きたいものだから、ついお客さんまで巻き込んでしまった。1971年の録音で、演奏は手持ち3枚のcdの内一番阿部薫の技量が分かる。「独学で演奏技術と音楽理論を学んだ」とあるが全く同感で、我が方もロボット屋だが全て独学で学び、団塊の突っ張った意地みたいなものを感じ、大いに共感する。

090921971年の録音は機材がプアーなのか鮮度は良いけどフツーの録音で、とてもじゃあないが売り物になる音ではない。阿部薫の場合は総じてそんな感じの録音が多い。音と音楽の攻めぎ合いがオーディオなれば、阿部薫の録音はプアーだから音楽にオーディオすべきでしょう。なによりたまげたのは1971年12月6日live at baseでベイシーのライブ録音だった。菅原さんが1枚も2枚も噛んでいたとは知らなかった。monoのオープンテレコを9.5cmで回し、クリスタルマイクをセッティング無しで録ったとあり、すっかり腑に落ちた。

09094x阿部薫の最大の理解者「間章」も阿部薫が死してから間もなく亡くなり、伝記を書く人間が居なくなった。そこで登場が画像の著書だが、ポンペイ遺跡のモザイク画みたいなもので色の付いたタイルをベタベタ貼り付けあるから、距離を置いて目を霞めて見ないと阿部薫像は分からない。ノイズメディアの川崎克己さんの文章は録音者としてのクールだし、立松和平さんの文章は滑らかで流動食のようにスラスラと流れ込み、ベイシー菅原さんの文章はイチイチ腑に落ち、五木寛之さんの文章は文豪の文章そのものに感心してしまう...まずい!この本はもう封印しよう。あんぷおやじの使命は阿部薫像を理解するに非ず、如何に孤高の阿部薫が表現できるかにある。テンポラリーのトランスだけ古典管amp群でこれだけの阿部薫のアルトとバスクラリネットの表現ができている訳だから、完成を急がねばならない。

09093x同い年の贔屓目と、コルトレーンとエリック・ドルフィの親戚みたいなもんだから短時間に追っかけたが、与えられた使命が明快になったところで追っかけは終いにする。阿部薫の死後相当に時が経ち、1960年代の文明文化が一斉に蜂起した渦中の前衛jazzを超えるものは現在無く、商魂逞しい連中が幻盤と称して次々に復刻している。結局あの時代は超えられないのか?

09097xx

「エリック・ドルフィーを父とし、
ビリー・ホリディーを母として
俺は生まれた。
そして俺は
エリック・ドルフィーを、
俺のアルトの演奏によって
どうしても超えねばならない。
それは義務なんだ。」

 

 

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