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2019年9月 3日 (火)

前衛力学 阿部薫「解体的交感」Ⅱ

09031「解体的交感」のパート2に差し掛かり若干穏やかな始まりに、突然バチバチとスクラッチノイズが拡大されて凄い!と驚いたが、cdpアキュフェーズのdp-80付近からもバッパッと音が出て慌ててcdpを止める。dcs Elgar DAコンバータ 5bit Ring DACはcdpが外乱でジッタが増え、pllの限界を超えるとあたかもレコードのスクラッチノイズのようなプチ!プチ!ノイズを出す。cdカバーを外すとフィボクリスタル半球型cdスタビライザの底がハデてしまい、思い切り水晶粒をばら撒いてcdの精密メカに水晶粒が散乱して青ざめる。ポリカの半球体とcdrのポリカ板を専用の接着剤で接着しているが、接着量のバラツキでハデた。とてもじゃあないが、最高の音質だが売り物になりゃあしない。まあ、その売り物にならない所もすこぶる良いのだが。

09032接着量のバラツキだから全部解体して作り直すべきだが、剥がれたところを補修して誤魔化すことにした。理由は殆ど球体のスタビライザを考案中で、半球型にかまっちゃあいられない。接着剤を充填し重しを載せて本日の残業はお終い。明かりを落として研究室を出ようとしたらフィボクリスタル半球型cdスタビライザの中が妖しく光っている。写真では分からないが水晶石が自分で光を放っており、来たな!と思った。帰るのを止めて、別な半球型スタビライザを載せて「解体的交感」を聴き続けた。翌日padovaの店主に話したら水晶ではなくて光る鉱石があるらしい。そこでネットで調べたら光る石がゴマンと出てきてガックリ。けどこの石は確かに天空のラピュタの飛行石みたいに光って見えた。

09033x阿部薫は「母はビリー・ホリディ」と公言はばからない。

09034阿部薫は「父はエリック・ドルフィ」と公言はばからない。
母がビリー・ホリディで父がエリック・ドルフィなら、阿部薫は良いに決まっている。


09035先日のamp研究会は阿部薫の「解体的交感」鑑賞会となった。お~、コルトレーンの「クセ・セ・ママ」では苦しい表情をしているパーカショニストのnakaさんが聴き込んでいる。「これで太鼓(ドラムス)が入れば音楽に芯が出来るのだが...」とつぶやき、なるほどと思った。「解体的交感」は厚生年金会館小ホールのライブで、演奏が終わると掛け声が掛かり多くの拍手、jazzもロックも区別がつかない某国とは大違い、聞き手の日本の文化力も特筆もの。

09036間もなくしてスタジオセッション1976.3.12が届き、アルトがバッバッと断片的に遠慮会釈なく吼えまくり、どうゆう訳だか画像の絵が頭に浮かんだ。前衛とはどうも分解して、断片化して、高速化する。絵画もjazzも現代音楽も直接的な関係性を持たないが、ある方向の重力に吸い込まれて文化が整列されるように見える。この絵はダリ作で「ラファエロの聖母の最高速度」と邦題が付いているが直訳は変、Maximum Speed of Raphael's Madonnaは「聖母マリアの超高速分解」としよう。

09037 ビリー・ホリディとエリック・ドルフィからインスピレーションを授かり、阿部薫が想像し創造した日本の前衛jazzは世界に類を見ない独創で誇れる。これを50年も前にやってのけたのだから、日本の前衛jazzは真に凄かった。アメリカではプラスティックのアルトを持った前衛jazz奏者にインテリ達はファッションで一斉に飛びついたが、日本の前衛jazzには若者達が理解しようと悲壮感を持って飛びつきファッションでは無かった。しかしこれを超えるものはその後生み出せない文明文化の大渋滞も、豊かさの反作用と見るしかない。29歳で壮絶した阿部薫に感謝!amp工房はしばらく「解体的交感」がギュルギュルと大音量鳴り、ご容赦あれ。そしてスタジオセッション1976.3.12は殆どリアル阿部薫を見ているように生々しく、又してもお宝の1枚になった。

 

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