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2019年12月30日 (月)

音色力学 トランスだけのカニンガムcx350古典管パワーアンプ製作6

12301_20191228164001困った国の人々を救おうなどの度量も器もないが、キモに命じているコトは人間皆同じで人種の差別や区別はしないようにしている。経験則上、何処の国にも良いヤツも居れば悪いヤツも居る。これを常にキモに命じているのだが、つい間違いを起こしてしまい反省しきりなのだ。良いヤツや悪いヤツじゃあなくて...cx350古典管パワーアンプの電源の話です。cx350管の電源は+bの400vと-cの70vとフィラメントの7.5vの3種類ある。果たしてアナタは電源皆同じように平等に扱うコトが出来ますかね?誰が決めたか知らないが...ん?アンタが決めたんだろうが、+bが1位で-cが2位でフィラメントが3位、特にフィラメントは真空管のお尻から出ているから何となく身分最下位になり易い。これは長い間に何となく刷り込まれた、電源差別に違いない。

12302_20191229061301テンポラリーcx350古典管パワーアンプのofc純銅電解コンデンサがパンクし、その復旧を終えてボ~っと回路図を眺めていた。アンプ回路はトランスだけのチョー簡単で、これ以上何もやりようがない。回路図上の-70vのグリッドバイアスは電流も殆ど流れないし、音にたいして影響はないからトランスのL2巻き線は普通のポリウレタン線にしてofc純銅巻き線は必要ない。電源の電解コンデンサはフィリップスを投入していれば十分としていた。

12303_20191229064001まあ、いじるとすれば多分ここだけかね。やった所でたいしたことは無いでしょうがと決めて、-70v電源の電解コンデンサをフィリップスからofc純銅電解コンデンサに交換すべく製作の準備に入る。シマッタ、ofc純銅板の在庫が無い、名工ミルトさんから借りよう。

12304_20191229065301待てよ、最初に破壊したofc純銅電解コンデンサ350耐圧が2個も放置してある。これを巻き直せば簡単に出来る。待てよ、もし静電容量が残っていたならば-70vだから、この破壊コンデンサに通電しても持ちこたえられる。そこでhiokiのlcrメータで測定すると20μfもあり、製造当初は26μfだから結構残っている。1度破壊しているから恐々通電して最終的には160vでエージングを掛けた。エージングで問題はなくこれは使えるぞ。電解コンデンサの重要な機能に自己回復機能があり、何らかの原因で短絡した時周辺を焼き切り絶縁層を生成して復活する。

12305_20191229070201機転を利かしたお陰で随分楽ができ、ofc純銅電解コンデンサが作らなくて済んだ。直ぐにcx350管アンプへ組み込み作業に入る。カルダスチョークの紙管をΦ400mmから350mmと小さくして、Φ300mmの電解コンデンサに合わせる。これは紙管の高さが高くなり、水晶粒使用量の節約でもある。青がフィリップスの電解コンデンサでこれを撤去する。

12306_20191229071001カルダスチョークコイルに水晶粒を充填する。水晶粒は本来中目だが仮だから粗目で良しとしている。この上にofc純銅電解コンデンサを置き、31df6のブリッジ2個を配線する。

12307_20191229082301証拠の写真を撮り忘れ、さっさとofc純銅電解コンデンサを水晶粒へ埋没させてしまった。画像のofc純銅管はcx350用の水晶粒防振管になる。cx350管タワーの下部は水晶粒へ埋め込んである。

12308_20191229082601更に今回からΦ150mmの紙管でcx350管の水晶粒防振を強化した。暮れも押し迫り自由時間がたっぷりあるから、徹夜作業となった。さあ音出しで...何てこった~!異次元の音が出ているではないか。ここからが駄耳礼賛で、ちっとばかり音のカイゼンがあっても無反応、劇的に変わりやっとたまげる。オーディオの進化においては駄耳の方が有利なのか?

12309何故だ!グリッドバイアスの電源で強烈に音が変わるとは?もうこれは確かな理論に裏打ちされた技術なんかじゃあなくて、芸術の世界なのだ。身分の低い-cグリッドバイアス電源も身分の高い+b電源も、音のエネルギーを出す上ではまったく同じ身分なのだ。コルトレーンのクル・セ・ママはcdを3枚持っており、勿論インパルスオリジナル盤a-9106も2枚持っており、更に準オリ1枚持っている位のクル・セ・ママフリークなのだ。amp研究会で早速お披露目する。強烈にデカい音としてもcx350管1本で左右ステレオ8本のスピーカ駆動はインピーダンス低過ぎで歪むが、音エネルギーは別次元。52年間クル・セ・ママにレコード棚から睨み続けられたが、お返しで強烈な1発を見舞ってやった。カン、カン、カン...強烈に上へ上へ前にドライブするジュノ・ルイスのパーカッションはオフ・ビートのjazzではないが、聴き側はもう殆どトランス状態でこれはヤバい!

123091_20191230014801パーカショニストのnakaさんに「これはコンガですか?」と聞くと「最初は自分もそう思っていたが、これはアフリカの打楽器です!」素晴らしい洞察力である。francis de erdely* の秀逸なジュノ・ルイスのイラストからもコンガでないアフリカンドラムのカタチが分かる。クル・セ・ママとは遍歴となっており、我らもオーディオ・クル・セ・ママなのだ。たんとはいらねえ主義からすると、この1曲だけでも十分で生涯をかけて演奏しなくてはならない。ミルトさんも唸りっぱなしで、以前クル・セ・ママをかけた時は「monoでは無理だよね~」と顔を見合わせたが、ステレオをも凌駕する凄いパワーだ。ん?ここで最初に戻り間違いに気付く。そうだレコードもcdも差別区別はいけないのだ、身分平等で同じように凄いjazzは再現できるのだ、これもキモに命じておこう。
*:ブタペスト出身の画家「francis de erdely」は1959年に亡くなっており、1966年発売のクル・セ・ママとは年代がずれる。ジュノ・ルイスを生前に描いてあり、それを使ったと推測するが詳しいコトは分からない。

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