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2020年7月12日 (日)

振動力学 10kw高速サーボアンプ開発その6

2007121「これ、どう見てもスピーカじゃあないですか!」と言われて「い~や、どう見てもボイスコイルモータ・アクチェーターだ!」と反論する。カーオーディオは特殊な世界で、宣伝カーのように外に向かってドンカン、ドンカン音を出すのが正統派のようであります、「実はその昔、自分もやっていたから気持ちは良く分かる」。カーオーディオの大出力アンプは100wや200w、果ては6800wの4チャネルと出てきて凄い世界に見える。それを支えるのが、とてもじゃあないがスピーカと呼べないリニアモータ・アクチェータで、大体がコーン紙が樹脂みたいに硬く重く叩くとカンカン音がし、おまけにガイド付きのアクチェータだから耐久性を無視すれば、これは結構使える。インテリジェント・アクチェーターと命名したのは当時の営業部長で、良いセンスしていた。単なるアクチェーターがインテリジェンスを持つ訳で、なんとなく上品に感ずるから不思議。この鈍重なボイスコイルモータ・アクチェーターにもインテリジェンスを持たせよう。

2007122最近のスピーカはコンピュータシュミレーションが出来るため、パラメータが多くなった。シュミレーションではないから最低限のパラメータだけ押さえておこう。たまげるのは能率で82dbしかない。altecの105db-82db=23bdとなり電力比で200倍、altecで1wを出す音と同じ音量は200wも必要で、エッジがタイヤのゴムチューブみたいで動かないから仕方ない。ヒドイ!と思ってはいけない、こうしないと高額なアンプは売れない時代だし、それにこっちは低能率でないと困る。なぜならば負荷を駆動するアクチェータだから。モノには必ず存在理由があり、能力が低くても活躍できる場所は十分にあり、これを見極めて生かすのが上司の仕事。

2007123こちらが電流帰還だけを掛けた電流指令と内部演算と実際に流れている電流波形、相変わらずゼロクロス歪みは大きい。歪み問題は後回しにして、先ずはスピーカ位置検出機構を組み込み、mfb(モーション・フィードバック)のような仕組みを構築する。亡くなったオーディオマニアのmさんの最後の挑戦もmfbだった。mfb化するには20khz電流制御をしながら、時分割において位置制御も加えようとする特異な制御となる。

2007124x従って位置検出機構の応答速度も20khz以上は必要となる。rsに2万円の誘導型近接センサーで、検出距離6mmのアナログ出力タイプがある。例の悪い癖でお代の安さに目が眩み、スペックを甘く見てしまう。k工業のm氏とs氏に「安くて良いのが見つかった!」と宣言して注文の段、しかし1個しか在庫がなくて発注中止した。その後スペックを落ち着いて確認すると応答速度が1000hzととんでもなく低く、これでは動かない。

2007125次はパナのCMOSタイプ マイクロレーザ測距センサ HG-Cシリーズで、cmosカメラを使った距離センサーでは最安値。これだ!と決めに掛かったら応答時間が 1.5ms/5ms/10msと遅くて、これもダメ。元々キーエンスの超小型 レーザ同軸変位計ミドルレンジタイプCL-L070で考えていたが、100μsecの応答速度で断念した経緯がある。cmosのスキャンタイムから始まりcpuの処理速度から、ソフトウエアが絡むと高速には出来ない。

2007126段々昔に戻り今度は差動トランス、調べてたら地元の三明エンジでも製品を出しており、これには驚いた。この段階から接触型に近くなるためボイスコイルモータ・アクチェーターの上面にセンサーヘッドを固定する必要がある。まあなんとかなると思案しながら仕様の確認をすると駆動サイン波は10khzと電流制御時間の20khz以下で、これもだめ。

2007127段々段々昔に戻り緑測器のポテンショメータ、なんだい遂にはここまで戻ったか。画像は丸型だが直線タイプのスプリング付を使い、ボイスコイルモータ・アクチェーターの上面にセンサーヘッドを固定する。こっちのad変換器は使い慣れたバーブラウンのads7800、12Bit 3μs Sampling ANALOG-TO-DIGITAL CONVERTERだから最大333khzの電流制御にも追いつく。今回は50μsecだから余裕は十分。この回転型は塗装ロボットの関節軸に組み込んだり、大いにお世話になっていた。但しこれらの位置検出装置はamp工房のデバック実験機での話しとなり、実際には非接触型のリニアセンサーのハイデンハイン辺りを考えている。いずれにせよ、高速処理概念が不足している現在テクノロジーの問題点はソフトウエアの言語にあって、cやc++が主流では限界がある。但しcpuのクロックをギガヘルツ帯にすればcでも問題ないがt教授の弁、アッセンブラにすればもっと早くなり...まあ、無駄に早いか。

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