« 素材力学 高純度銀単線の功罪 | トップページ | ジョン・コルトレーンの系譜 »

2020年8月29日 (土)

電磁力学 励磁型(フィールド型)スピーカ開発その2

2008315参考書が、誠文堂新光社の無線と実験別冊「hi-fiスピーカとその活きた使い方」で、昭和43年7月(1968年)発刊と随分古いけど、スピーカ技術を学ぶならこれで十分。参考書の広告欄に秋葉原ラジオストアスピーカ部があり、そこを目指してスバル360へ3人も乗って深夜の箱根峠を越えた...が、ダイナモのブラシが磨耗して殆ど無くなり、電気系がアウトになった。何と峠の上には24時間営業のガソリンスタンドがあり、そこで助けてもらった。国1をひたすら走り、ポンコツで6時間も掛かったが着いた時は早朝で、秋葉原の隣は市場で車を止めて仮眠する。ラジオストアで見たコーラルのベータ8は憧れのラウザーにも似て、つい買ってしまった。磁石がセラミックマグネットのfxd-4と魔法のような響きにやられたが、今考えればなんてこたあないフェライト磁石だった。

2008311x基本的にはこの構造になる。ヨークとポールの一部にパーメンジュールなどの高透磁率の磁性材料を使ったりするが、アモルファスコアと同じでここが音を出す訳ではない。フィールド型スピーカにするには赤のアルニコ磁石の部分を電磁コイルにする。余談だが、画像のようにアルニコ磁石の周囲をフィボクリスタルを充填してしまえば、水晶粒防振構造化は終わる。

2008313磁気回路の設計にあたり入手難な鉄材の登場で苦労する。画像のグラフのように、no8前川君のコベルコでは優秀な鉄材を出している。elch2はsc10より相当に優れており磁化力を400a/mとした時、磁束密度は1.5テラまで上がる。従来のsc10では0.9テラと60%と少ない。

2008312トランスだけカニンガムcx350の288-16g用の電磁鋼板の特性はこの通り。1.5テラ出すのに、何と25a/mと1/16の電流で賄えることになる。これが透磁率の高い素材で、磁気抵抗の計算式rm=l/μsから、μが大きければ良い。電磁石が電磁鋼板で出来るならば、少ない励磁電流で大きな磁束密度が確保されて効率はとんでもなく良くなる。今のところ電磁鋼板による磁気回路については、ノーアイディアです。磁化力400a/mは1aの電流ならば1mあたり400ターンの巻き線が必要となる。この巻き線長さが長くなると巻き径が大きくなり、アルニコ磁石部を置き換えるわけだから入らない可能性が出てきて、ここもトレードオフ満載となる。

|

« 素材力学 高純度銀単線の功罪 | トップページ | ジョン・コルトレーンの系譜 »