定宿 伊豆高原 花吹雪
ロボット会社時代はしんどくて「少しでも清水の地から離れよう」とゆう無言の意志が働いたようで、遠方へよく出かけた。最近は自由気ままなプータロー生活で、遠方へ行くのは面倒なり、と変わってしまった。その点伊豆高原の花吹雪さんは見事に黄金比の距離にある。過日、そうだ花吹雪行こう!と駄馬を飛ばす。オーナーの市川さんは編集者をやっていたような文化人で、他の温泉宿とはとんでもなく違う。その正体が分からず20年以上も通っているが、その何か?に最近気付いた。(会長さんですか?と聞けば「この辺りの住人の市川です」と言う。フツーならば社長とか会長とか胸を張るものだが、この辺りの住人とゆう表現のウイットさ)に、何かの正体がありました。
到着して驚いた、昔馴染みの姉さんが戻っていた。20年も通っていれば親しい姉さん方も増えたが、最近は殆ど若い方に代わっていたのだ。上画像は八寸で、上品な食材が少しづつあり、アワビまで付いていたのは嬉しい。現在の料理長はオーナーの息子さんで、毎度気合を入れて歓迎してくれる。画像は〆のクリご飯だが、途中の写真は撮り忘れた。
一番のお気に入りは黒文字の湯で、勿論貸切です。黒文字の湯は内風呂と露天風呂と両方が備わり、空間的には一番広い。泊り客も居るから必ずしも黒文字の湯に入れるとは限らないが、全部で5つくらいあるからその時々で色々変える。塀の上をリスがチョロチョロ走ったりして、伊豆高原の象徴みたいだ。泉質は無味無臭でサラッとした湯、たいていは一番風呂だから鼻先まで湯に浸かり、温泉の神様を十分に吸い込む。明日をも分からない厳しいロボット時代に、温泉に鼻先まで浸かり、温泉の神様を十分に吸い込んだお陰で生き延びれたような気がしてならない。温泉とはありがたきかなです。
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