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2020年12月 9日 (水)

素材力学 ロシアgm70直熱送信管の出力トランスを作る

20112901イタリアの至る所にそれはある。その最たるものをベルーナのコロッセオに見た。紀元のローマ帝国、軍隊の通る道路に敷き詰める大理石をイタリア北部のカッラーラから切り出し、コロッセオの前に敷き詰めた。その大理石から2億5千万年前のアンモナイトの化石が出てくれば、ローマ軍は大理石にも目があると思い畏敬の念を持ったに違いない。そこを現代のファッショナブルなイタリア女性が闊歩しておれば、歴史年表は水平に書くものだが、現実は2億5千万年、紀元、2000年と垂直に存在しているように見える。

2012061オーディオ史における過去の骨董技術でamp工房のアンプ作りは進んでいる。今回はgm70直熱送信管の出力トランスを作るの巻きで、カニンガムcx350とgm70ではまるっきり出力トランスが違うものだから、水晶粒から掘り起こした。データをきちんと整理して管理するのが立派な研究者だが、立派でないものだからきちんと整理したデータを何処へしまったか、忘れた。

2012062そうなると探すのも面倒でデータを取ることにした。1次側は1層900ターン前後巻いている。それを4層重ねたから3500~3600ターンはあるはず。ac100v、60hzを印加して7.56ma、zは13.2kで35hと出た。

2012063続いて電圧比を測定する。電圧比は17.5と出て2次側の巻き線数は分かるから、1次側の巻き線数を推定できる。



2012064gm70直熱送信管の出力トランスは負荷インピーダンスの関係で、900ターンの1層を追加する必要がある。そこで結合係数を上げるためにカルダスケーブルの表面にテーピングして、追加巻き線を施す。聞こえは良いが、2次巻き線の解きが面倒でこうした。

20120651層900ターンも巻けば電圧比はかなり大きくなったはず。電圧比21.3ではどうしようもなく、過去のデータを調べると2次巻き線のカルダスケーブルは予定より多い189ターンも巻いてあり、このありさまで、失敗!

2012066追加のofc純銅Φ1.0mmの約900ターンを解き、カルダスケーブルも解き、まるでトランスをもう1個作っているような労力となってしまった。


2012067苦労した結果、晴れてgm70用ofc純銅トロイダル出力トランスの完成です。

2012068ここからデータ取りです。先ずインダクタンスでac100vの60hzで5.13ma、zは19.5kΩと出て、51.5hとなりインダクタンスは十分と思う。低域まで出すならばインダクタンスを大きく取らないと、低域のエネルギーはコイルに溜まらない。

2012069次は電圧比の測定、あえて分かり易くする為に位相を変えてあります。電圧比は27.2と出て30の目標値より小さい。これは2次側のカルダスケーブルを最外周に150ターン巻いてあるからで、30に拘るならば1次側巻き線数は4080ターンだから136ターンとカルダスケーブルの巻き数を減らせば良い。

20120692これにてロシアgm70直熱送信管の出力トランスを作るの巻きは完了です。最後にこの鈍重コアの特性表に仕上げのデータを記入する。1m当たりの巻き数は3511ターンでこれにgm70バイアスの80maを流すと280(a/m)と出る。これをbhカーブのbを辿ると1.32テスラと出て、カニンガムcx350管よりかなりデカい。その時の透磁率は0.0047と出て、3者の関係はきちんと成り立つ。このバイアス電流による磁束密度に、音楽信号のピーク成分のアクティブな磁束密度を加えて合計磁束密度を算出する。

20120693トロイダル・コア活用百科の√2πが4.44πとなっているが、ここは4.44だけの間違いで注意が要る。bpeakは30hzで0.23と出て合計磁束密度は1.55テスラとなり、磁気ギャップの皆無なトロイダルコアでgm70直熱送信管の出力トランスを作ると、Φ400でも目一杯になると結果が出た。コア断面は出来るだけ円形となるように選択しているが、縦方向へ延長すればコアボリュームは増し大電流に対処できる。なんせ重量が...この手法を非常識と見るかはアナタ次第で、真空管アンプの出力トランスが素人の我々に出来て且つ音色は抜きん出ており、この現実を良いとは思いませんか。

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