« 2022年2月 | トップページ | 2022年4月 »

2022年3月30日 (水)

素材力学 銅に非ずの真空管cv4024

2203291又しても出た!
前エントリーから「電圧増幅管にも銅プレートがあった。プレートのカシメ部で銅の赤い断面が見える。Mullard CV4024で、ベイシースガワラさんのスピーカの修理担当をしているCLIPX Audioのmr.ootomoさんから譲ってもらった。これは問答無用で使う。フォノイコ用でここは古典管ではゲインが稼げず、トランス結合をどうがんばっても無理。物色中だったから渡りに船、フォノイコも銅プレートに期待しよう。短時間に銅プレートの真空管を調べまくったら、gm70、gz37、cv4024の3種類だけとなる。」t-mon君に自慢げに銅の真空管cv4024を見せたら「あの~、この真空管銅ではありませんが」と言う、鋭い。

2203294ムラードのこの球にはcv4024、12at7、m8162と型番が3種表記されており、全て同じだが銅ではない物も存在している。gz37の銅に非ず事件と同じで、ロットか年代で起きていると思う。しかし銅とニッケルなど気にする御仁は居なかったから、騒がなかったのでしょう。これでは「cv4024はなぜか音が良い」「い~や、そんなことはない」とcv4024の評価は妖しくなる。こっちにしてみれば大事件で、銅でなければ真空管jazzのコルトレーンの狂気は薄くなる。ウエスタンだ!カニンガムだ!と騒ぐ前に一大事は銅の真空管ですぞ。

|

2022年3月28日 (月)

紙とエンピツの力学

2203261アウトレッツトのスタバにはいつも1人や2人がパソコンやノートパッドを持ち込んで、仕事をしている。驚きは最近流行のリモートで仕事をする御仁で、切羽詰ったか?ここまで来てのお仕事はお疲れさん。ですが声が小さいとは言えども少々のオジャマ虫。スタバは美味いコーヒーを静に飲んで、たまに聴きなれたbgmに思いをめぐらせるのが心地よい。

2203262そこで常に持ち歩くのが静かな紙とエンピツ。エンピツは三菱のuniでなければならない。小型ナイフの「VICTORINOX クラシック SD」も持ち歩き、短くなったエンピツの芯を削る。バッテリーの消耗を気にしなくていいから、長時間の思案にも耐えられる紙とエンピツの力学。研修に来ているs氏に20hz~200hzの周波数シンセサイザのプログラムを説明していたが、パソコン上では自分でも分からなくなった。そこで登場がエンピツで紙に書いた計算式、直ぐに原理が思いだせやはり紙とエンピツの力学です。

|

2022年3月26日 (土)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ11     -cの快挙2

2203220私的古典回帰はイタリアルネッサンスに始まり、ウエスタンエレクトリックのwe7aアンプへ到達した。誰もがダ・ヴィンチを超えられないし、誰もがミケランジェロを超えられないし、誰もがウエスタンエレクトリックを超えられない。それはなぜか?時代背景もそうだし、科学技術のレベルもそうだし、もっと大きいのは地球を支配している空気の物理的成分が違う。これらが全て人間の作り出すモノに浸透し、絵画であれば発色に影響を与え、真空管であれば使われている金属素材に影響を与え、2度と取り戻すことの出来ない時代の空気が違う。

2203221xさてwe7aアンプは電池時代の産物で、科学反応の音には限界がある。現代はペルトン水車や蒸気タービンの強力な電力があり、これから無尽蔵のエネルギーをもらいwe7aの現代版を作る。それには電解コンデンサが必須となる。電池にも似た化学反応の電解コンデンサの音は悪いとされており、もっと言えば悪魔の電解コンデンサと虐げられている。唯一の特技はバカチカラで、他のコンデンサでは成し得ない。ネオジ着磁に使う何万アンペアのエネルギーを引き出せれば、これはもう他のコンデンサの追随を許さない。

2203222画像はwe7aアンプの現代版回路図。試作機の-c電源はgz37で全波整流していたが、今回はgz37が3本となりトロイダルトランスの巻き線増加がしんどく、半波整流に変更した。都市伝説にある「半波整流の方が音が良い」の理屈はダイオードや整流管の通過数が少ないことによる。本エントリーで-c電源に残されたフィリップス電解コンデンサを、ofc純銅電解コンデンサに交換する。gm70管のグリッドインピーダンスが高いため、下手なofc純銅電解コンデンサを作ると漏れ電流でハムが増加する。

2203223それが手抜きで起こった。倉庫からofc純銅電解コンデンサの撤去品を出庫し、耐電圧試験をする。容量は50μf程度の残量があったからフィリップスの電解コンデンサと交換する。途端にハムのブンブン丸になり、原因は漏れ電流が大き過ぎたのだ。しかしハムのブンブン丸の中から透明度の高い音が聴こえ、何が何でもofc純銅電解コンデンサにしようと決めた。

2203224そこでれっきとしたofc純銅電解コンデンサを作ることにする。0.2mm厚のofc純銅板100mm幅を在庫していたので使う。これの表面をランダムなヘアーライン仕上げにして、-電極の表面積を稼ぐ。

2203225Φ350mm紙管へ0.2mmofc純銅板を巻きつける。養生テープを切らしていることに気付いたが、深夜で購入は不可能。仕方がないので今回はガムテープを使う。色彩は不細工だが、電解液の密閉度からすればガムテープが良い。

2203226ニチコンの15000μf160vが今回の素材になる。ofc純銅板に直線的に巻くのが難しく毎回ずれて修正するため、静電容量に大小が生ずる。右チャネルは150μfと結構大きく採れた。これをgm70管の周りに配置する。

2203227こちらは左チャネルで大きくずれたため90μfしか採れていない。ofc純銅電解コンデンサの高音質のポイントは、グルグル巻きを否定し1層しか巻いていないところにある。この1層の表面に水晶粒を3次元接触させて振動防止する。振動発生のメカニズムは自他の両方になる。たいていの防振対策は他であり、音圧その他から防振する方式。もう1つの重要は自であり、全てのものに音声信号を流すと電磁、静電の両方からチカラを発生し、寺内貫太郎みたいにじぐるって自ら振動を誘発する。ここを押さえないと点睛を欠くことになる。

2203228gm70管アンプ部の紙管Φ400mmは、ofc純銅電解コンデンサが水晶粒に埋没するまで延長する。おかげで初期のバランスは崩れてしまい、サン・ジミニャーノ塔は不細工になってしまった。延長した紙管に水晶粒を充填して-c電源のofc純銅電解コンデンサの設置は完了した。これで試作機レベル同等以上となり、やるべきことは全て終えた。音は過激で透明度は高く、515bの軽いはずの低音は重たくなり、しかしハムはブン丸で、なんだか我が開発者人生そのもでパーフェクトは無い。

|

2022年3月24日 (木)

サンタナ 天の守護神abraxas「Blu-spec CD」騒動記

2203231x美術部の同級生yyさんはシャンソン化粧品へ入社、メイクアップアーティストをやっていたからsbs tvにも出演しており、チョットした有名人になっていた。会社のご褒美でハワイ旅行へ行くなど良い待遇だった。ハワイから戻ると1枚のレコードをお土産に持ってきた。それがサンタナの「天の守護神 abraxas」のcbsオリジナル盤で、1970年頃だから50年以上も前の話になる。ラテンロックになるがガボール・ザボの「gypsy queen」を演奏していたからたまげて、以来サンタナの支持者になった。画像右がそのオリジナル盤のkc-30130、画像左はmobile fidelity soundlab’sのスペシャルリミテッドエディション盤で、やたら高価です。

2203232さてだいぶ時が過ぎた2008年のこと、ブログ効果でソニーのBlu-spec CDの宣伝まで引き受けてしまい、その後クセっぽいBlu-spec CDと分かりいささか反省していた。

2203233それが今般の音色力学gm70管銅式パワーアンプと、魔力のメフィストcdプレーヤのお陰で、クセっぽいを全部エネルギーに変えてしまい、結局は再生装置の問題と判明した。罪は我にありでcdに罪は無い。サンタナの天の守護神abraxas「Blu-spec CD sicp20028」騒動記は、14年の時間を経過して一件落着です。サンタナのチョーキングが叫び、まさに「crying beasts」と化してレコードでは到底出し得ない音となり、50年の進化を目の当たりにする。

|

2022年3月22日 (火)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ10     -cの快挙1

2203201サン・ジミニャーノ(San Gimignano)はトスカーナ州にある小さな塔の街で、石造りの高い塔が林立している。油絵が専門の手前、この街の表情はどこもかしこも絵になり大変気に入った。街の奥の高台で自由時間となり、嬉々として街を散策していたら迷子になり、青ざめる。集合時間は迫るし大ピンチ!そうだ油絵を描くために写真を沢山撮っている。それを逆再生しながら道を辿れば良い、何とか集合時間に間に合ったが、どうやらもう一方の出口へ行っていたらしい。とゆう訳で印象深いサン・ジミニャーノ塔の街でした。

2203202どうもしっくりこない。メフィストだから些細なことはどうでもいいや!とだいぶ手抜きをしたツケが回ってきた。試作のgm70管パワーアンプは+b電源にgz37を使い、グリッドバイアス-c電源にもgz37を使っていた。また-c電圧の大きさはトランスのタップで切り替えて、バイアス電流を調整している。更にofc純銅電解コンデンサまで投入していた。

2203203そこでどこまで試作機に迫れるかやり切ることにした。半金属のダイオード31df6から銅整流管gz37への大変更になる。先ずはバイアス電圧の測定で、この値を参考にトランスの巻き線を調整する。gz37のコンデンサインプット電源において-cの電流が流れない状況では、直流電圧は概ね1.2倍となる。プレート電流80ma、rchの-c電源は-32.2vとなる。

2203204 -c電源はトランス経由でgm70管のグリッドに入る為ハイインピーダンスとなり、ここへ手作りofc純銅電解コンデンサを持ち込むには相当漏れ電流の少ないものを作らねばならない。今回は安定度を重視してフィリップスの電解コンデンサを使う。プレート電流80ma、lchの-c電源は-39.4vとなる。

2203205gz37が合計3本になるためヒーター用トロイダルトランスを巻き直す必要がある。そこでカルダスケーブルを巻いたofc純銅トロイダル電源トランスを掘り起こす。

2203206gz37の5v2.8aのヒータ容量は結構デカく、トランスの巻き線に工夫が居る。今回は時間が無いので荒技で切り抜けた。Φ300mmのトロイダルコアへ僅か32tと少ない巻き線で、今回のような部分巻きではトランスの結合係数が悪くて計算通りにはいかない。カルダスケーブルを巻いたヒータトランスなんか本邦初になり、真空管の音はヒラメント&ヒータが決めているから相当に期待できる。

2203208抵抗を1本も使っていない真空管パワーアンプはシンプルで楽勝!となるのでしょうが、gz37管3本はかなりの配線量で、配線作業に嫌気が差してきた。

2203207通電してプレート電流を測定しながら80maとなるようにトランスのofc純銅巻き線にキズを付けて、配線を引き出す。面倒なようだが意外と簡単に-c電圧が決る。多回転ポテンショメータのニクロム線抵抗が無くなり、この部分の音質カイゼンも期待できる。

2203209音を出す。イントロの幾つかの音符でもう凄さが伝わり、-c電源の快挙だ!この音は試作機でも出ていない音で、メフィストのチカラが加わった-c電源のチカラと言える。人は下(シモ)を不浄のものと教育を受けてきたフシがあり、フィラメントやグリッツドの負バイアスをおまけのグリコにしてきた感がある。これは大きな間違いで、下(シモ)が浄土で一番重要なのだ。とんでもない音を作ってしまっ...あ!大袈裟はいかん。サン・ジミニャーノの街は未だ描いていないが、一足先にgm70管パワーアンプで「San Gimignano」を作ってしまった。gm70塔が2基、gz37塔が3基、これが真空管jazzを再現するamp工房のサン・ジミニャーノ。

|

2022年3月20日 (日)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ 9     直流点火の功罪

2203125フェルメールと17世紀オランダ絵画展が東京都美術館で開催中、しかしコロナ禍で行くには勇気がいる。粋がって「フェルメールやレンブラントを観るならばアムステルダムへ行くべき」だったが、こうも海外へ出かけられない状況ならば国内展示で、まあいいかになる。しかしカラバッジオを観るならば、ナヴォーナ広場の近くにあるサン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会(San Luigi dei Francesi)へ行くべき!の姿勢は変わらず、虎視眈々と機会を窺っている。現代芸術家のスーパーリアリズムの方が技術的には高いが、なんせ軽い。カラバッジオの重さをオール銅真空管のgm70管パワーアンプで表現しようと、夢のお告げまで頼りにしている。

2203141直熱管において、いくらなんでも直流点火と交流点火の違いが分からない御仁は居ないと思う。我ら駄耳族でも直ぐに分かる。圧倒的に交流点火の音が良い。直流点火にするとjazz魂が消えて事務的な音(罪)になり、面白くない。だがハム(功)は出なくなる。最後の足掻きで、チョークインプットにして小容量のofc純銅電解コンデンサが使える直流点火の仕組みを実験をしたが、余りにも非現実的で断念した。

2203142お告げが来た!
「フィラメント専用のトランスを新たに作れ」とな。Φ350トロイダルコアに1層巻いたトランスが何個かあるので、2次20v巻き線をするだけだから簡単に出来る。お~、これならば交流点火でも聴けるハムレベルだ、ん?だが待てよ試作機に戻っただけか。

2203143そこで直流点火用の電源トランスを掘り起こした。これに10v中点を付ければΦ350mmのトロイダルトランスと同じになるではないか。画像の状態はgz37ヒータ用5v巻き線は撤去してある。

2203144gm70管2本分の中点を付けて、表面にgz37の5v巻き線を復元した。楽勝~と、この方式で交流点火にした。ところが強烈なハムで使い物にならない。gm70管2本分のヒラメント巻き線とgz37ヒータ巻き線は+b電源になるから、どうやらここへ静電結合したようだ。結局このgm70管カルダスケーブルフィラメント巻き線は使用せず、ここへ貯金しておくことにした。何とこのデカいΦ300mmトロイダルトランスに、5vの巻き線1個の贅沢となる。

2203145とゆう訳で最初に戻り、Φ350mmフィラメントトランスに正式なカルダスケーブルを巻いた。10vの中点も付けてgndへ落とす。

2203146さらば直流点火回路。3aの電流が流れるため31df6と0.5Ωの抵抗からかなりの発熱があり、無くなって清々した。

2203148早速音出しをする。音色はgm70管モノラルアンプの時に戻り、メフィストのチカラで全てのcdが別物に変わった。



2203147これがgm70管フィラメント用カルダスケーブルトロイダルトランスの完成した勇姿。電源は電源分配器から水晶粒防振カルダスケーブルで配線し、万全を期した。これをインプットトランスの上に置いたが、トロイダルコアは漏れ磁束が極めて小さいからこれが原因でのハムの増加は無い。水晶粒を抜いてこのフィラメントトランスの位置を下げて、上から水晶粒を充填し埋没させる。

2203149交流点火はjazzに魂を与え(功)、しかしハム(罪)は残る。この期に及んでは罪(ハム)を微塵も許さない人間は呼ばないし、人様に聴かせる音でも無いから、ハムのブンブン丸ではないブン丸程度で良しとした。メフストの魔力にやられていたaltecオーディオシステムが、gm70管銅式パワーアンプの強力(ごうりき)で遂にメフィストをねじ伏せた。イージーリスニングjazzと勘違いしてしまうガボール・ザボのドリームとバッカーナルが過激なjazzに変身して、50年も経って漸く理解できた。ソビエト連邦時代のハンガリーからアメリカへ亡命し、やがて故郷に戻り(客死)したガボール・ザボの叫び。

|

2022年3月18日 (金)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ 8     電圧と音力

2203121音色力学の先駆者、佐久間さんは「1000vだ、い~や1kvかも知れない、男は1000vをかけろ!」と檄を飛ばしていたが、高圧従事を逃げ出した手前1000vをやる勇気は無い。第一ofc純銅電解コンデンサは今のところ、最大電圧600vまでしか出来ない。オイルコンなら1000v大丈夫と来るのでしょうが、オイルコンはどうも苦手でして...

2203122+b電源gz37銅整流管回路のカルダスチョークコイルはインダクタンス不足でチョークインプット電源に非ずと判明したため、今回新たにΦ350mmトロイダルチョークコイル66hを追加した。画像のように+b電源はdc469vとなり、リップルは皆無となった。従来のdc540vから大幅に電圧は下がった。メイフィストのチカラと相まって申し分ない音チカラで、フツーならばこれでもうやらない。

2203126xフツーでないからトロイダル電源トランスの+b電源巻き線を500vとした。電源のリップルも少なく、ハムはフィラメントdc電源から発生する分に抑えられている。この音力は全く凄い、僅か40v増やしただけなのだが。真空管式アンプのチョークインプット電源は中々よろしい。

2203123500vでgm70管を駆動した515bの低音は、まるで大福餅が飛んできて当たるよな柔らかさがあり、その大きな大福餅は重たい。メフィストに支配されていたaltecオーディオシステムはgm70管アンプの音力が増して、メフィストをねじ伏せ始めている。

2203124調子に乗って巻き線を550vにした。更にエゲツなさが増えてこっちにすべきだが、gm70管2本の電流が50%も増えてしまい、フィルター能力を超えリップルとハムが増えてしまった。これはやり過ぎでしょう。グリッドバイアスを調整して電流を減らせば良いのでしょうが調整のやり過ぎで幻の音となる経験も多いから、理屈では分かっていてもやらない。この500vで真空管jazzが上手く再現できるならば儲けもので、通常の耐圧500vの電解コンデンサを使って、ofc純銅電解コンデンサがフツーに出来る。

|

2022年3月16日 (水)

音色力学 AUDIOMECA Pierre LURNE MEPHISTO Made in France no15

2203137全く些細なことです。画像はメフィストのcdクランパーを流用して作った水晶粒防振スタビライザですが、オリジナルは下にある黒いフェルトみたいで薄い円形板が大小4個ずつ、90度の位置に貼り付けてある。この部分は若干ではあるが凸部になってcd面との平行が取れ難く少々フラフラ回り、軽いくせして安定度が悪い。思い立ち全部剥がしてしまった。すると安定度は増してシメタ!それに些細なことですが音の透明度は上がり、防振対策は高剛性で行わなければならない現実の再確認をした。これが針小棒大で、cdピックアップで拾った音が遥か彼方の音になった時拡大されているのだ。鉄則:軟体動物による防振はご法度!

|

2022年3月14日 (月)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ 7     gz37チョークインプット電源

2203131 iai時代まで遡るが、金田先生のエネルギー効率向上の思想に感銘を受けて、バッテリー駆動アンプの研究をしていた。それが業界初のロボット用電源スイッチングレギュレータ方式へと発展し、大いにアドバンテージを確保した。その時のスイッチング電源の設計と監修をjazz仲間で、この業界の第一人者戸川治朗さんにお願いした。その戸川さんの著書cq出版「実用電源回路設計ハンドブック」からの引用です。赤丸印の領域まで持っていかないとチュークインプット電源にはならない。

2203132満身創痍のカルダスチョークコイルはΦ300mmのトロイダルコアにカルダスケーブルを巻いたもので「30.57ma、z=3.271kΩ、l=3271/6.28x60=8.5h」になる。今になって考えれば赤丸印の領域へ入ってはいなかったから、正式のチョークインプット電源には非ずでした。ac巻き線460vx2、これがdc電圧で540v、よって1.17倍で電圧上昇の領域へ入っている。

2203133xそこでΦ350mmトロイダルコアで正式なチョークコイルを作ることにした。1層巻いてインダクを測定する。「1層分803t、11.24ma、z=8.897kΩ、l=8897/6.28x60=23.6h」となる。これを2層巻くが、2層目の巻き数が少なかったので「4ma、z=25kΩ、l=25000/6.28x60=66h」となる。

2203134このチョークコイルをgm70管アンプにセットした。表面にトロイダルチョークがむき出しで中々美しかったが、水晶粒防振構造にならないので、最下部のチョークコイル箱へ移設した。ac巻き線460vx2、これがdc電圧で469vでほぼac電圧と同じになり、これで正式なチョークコイル電源となった。

2203135x念のためΦ350mmトロイダルコアの特性表からどの領域を使っているか確認する。Φ350mmの水晶粒防振トロイダルコアの内径は270mm、これをソレンのofc線Φ1.02mmで割ると830tと出る。横軸の磁化力は1m当たりのターン数に電流を掛けたものだから830x(1000/848)=980と出る。これにgm70管2本の電流100max2を掛けると195a/mとなる。磁束密度は1.25テスラ位で透磁率は0.0065位で、まあまあの領域となる。a級シングルは100maを中心に電流の増減があり、増の最大値は180max2で350a/mとなる。インダクタンスはμ透磁率に比例するから、0.0035~0.008の間で動くことになり、この辺りを限界としておいた方が安全だ。特筆すべきは直流抵抗で4Ωしかない。これが無謀ともいえる大型のトロイダルコアの真骨頂で66h、200ma、dcr4Ωとなる。こんなチョークコイルはフツーでは出来ないから、真空管アンプでチョークインプット電源は存在しないかも知れない。

2203136妖怪の出る丑三つ時、
急に大雨が降り出し久し振りのチャンス。gm70管アンプをオンして大音量で鳴らす。音の芯がしっかりして分解能も上がり、雨の丑三つ時の電源は素晴らしい。良い音を聴きたければ丑三つ時ですぞ。

|

2022年3月12日 (土)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ 6    「ロシア解体2」

2203111試聴を繰り返していると左のスピーカから「プッツン」とか「ガサゴソ」のノイズが出る。全部手作りだから全部を疑い、原因究明に難儀する。あれやこれやしている内にgm70管を叩いてみるとノイズがより出たり消えたり、当たりだ。そこでピンと来た。「ロシア解体」でスリーブを直したが既に熱による焼き鈍し現象で、スリーブも勘合力が落ちているのだ。

2203112そうなれば決まりで「ロシア解体2」をやるしかない。gm70管のスカート部のアルミはペラペラで難なくニッパで切れる。そのスカート部とガラス管本体は、カルメ焼きみたいな茶色の鬆(す)だらけの接着剤でくっけている。

2203113アルミを剥ぎ取ったら汚ならしいカルメ焼きを丁寧にそぎ落とす。さまざまな工具を使ったが、カッターナイフでそぎ落とすのが正解。硬質のガラス管だからカッターナイフではガラス管に傷が付かない。

2203114ロシア球はケチっくさくて、ガラスハーメチックシール端子が異様に短い。ここも色んな方法を試みるも全部ダメで、既存のスリーブを改良して勘合させた。勘合したが配線の最中に抜けてしまい失敗。

2203115ofc純銅水晶粒防振カルダスケーブルは異様に重くて、フルテックのft-111rcaプラグの樹脂製がバリバリ折れてしまい放置してあった。このrcaプラグの良いところはネジ式でカルダスケーブルが固定できることで、ハタッ!と気付いた。この固定金具を使い、ハーメチックシール端子のピンと配線をまとめて締め付けてしまおう。これはガッチリと出来て成功。早速音を出すが、オリジナルと比べたら音に透明度の向上があり、これはもう瓢箪から駒の大儲けでした。しかしメフィストの激変に比べたら些細なことで、針小棒大の表現はもう出来ない。gm70銅管は「ロシア解体2」の方式で、上々の音質カイゼンが出来ますよ。

|

2022年3月10日 (木)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ 5     フィラメントの怪

2203101直熱管音色力学の先駆者、佐久間さんはあっちへ逝ってしまったが、氏の造られた直熱管アンプはハムのハの字も出ない。直熱管はフィラメントとカソードが一緒くたなのでハムのブンブン丸になり易い。思えば50年以上前、バンドの為にエレキアンプを作った時からハムだらけで、勝った試しがない。にっくきこやつは「のらりくらりひょんの妖怪」で、何処からともなく湧き出てくる。gm70管銅式パワーアンプの試作ではac点火で何とか我慢できるまでにハムは収まっていた。所が本番で手抜きをしてステレオの電源部を共用にしたせいか、ac点火では使い物にならないくらい酷いハムでギブアップする。
ハムのwiki:ハム音またはハムノイズ(単にハムとも言う)とは、電源周波数に準じた低い「ブーン」という雑音のこと。一般に正弦波に近い倍音の少ないものをハムと称する。英単語のHumに由来する。食べるハムではありませんぞ。

2203103そこでやむを得ずdc点火の道を選んだ。acフィラメンの電圧はofc純銅トロイダルトランスの巻き線数可変で、容易に調整出来る。dc化整流器は音の一番良い31df6をダブルで使って3aに対処した。電解コンデンサはフィリップスを束ねて30,000μfとし、フィルター抵抗は銅マンガニン線を束ねて0.5Ωを作った。これでgm70管を接続するとまあまあのdc電源となり、これで音出しをすると十分に聴けるレベルだが未だハムがある。残りは+b電源で別項にて。聴けるが音が面白くない、ガボール・ザボのギブソンj160eが弾けない、音の重心が500mmも上がってしまい、こじんまり纏まってしまった。

2203102やはりdc点火はまずいと落ち込む。これもac点火の音を聴いているからで、はなっからdc点火では判断のしようが無い。ハムバランスの巻き線抵抗は音色を悪くするから使っていない。ですからdc点火のどちらかをgndへ接続している。試しにこの配線を入れ替えてみた。途端に重心は下がり低域は地を這うように出てきて、ひとまずdc点火で聴けるまでになった。直熱管のフィラメントはスピーカと同じように極性を持っていたのだ、怪。ハムの実態とそのメカニズムを解き明かし、ac点火にしないとコルトレーンのクル・セ・ママの躍動は聴けない。なんだい50年前からの未解決事件、「のらりくらりひょんの妖怪」ハムの研究が、最終章で残されたテーマとなったか。

|

2022年3月 8日 (火)

mj無線と実験に登場!

2203104xxmj無線と実験のk川氏から依頼されてカートリッジに関するアイディアを書いた。amp工房のemt tsd15カートリッジの水晶粒防振構造化と配線材について、手の内を暴露した。記事にしたりブログに書いたりして公開している故真似されることは大いに結構ですが、特許などアレンジして出さんで欲しい。オーディオが低調なこのご時世「向こう3軒両隣、みんな仲良しだ!」といきたいものです。3月10日発売のmj無線と実験誌4月号を、amp工房関係者の皆さんは購読よろしくです。

|

2022年3月 6日 (日)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ 4

2203061悪魔のcdプレーヤ「メフィスト」とは良く言ったもので、よっぽど自信があったに違いない。「アンプはかくかくしかじかの新回路で音は劇的に変わった!」等と自他共に形容詞として使っているが、どっちらかと言うと「針小棒大」に類する。逆に言えば、その程度の音しか進化していないのか、いや音が変っただけで良くはなっていないか、です。cx345シングルパワーアンプから最強のgm70管銅式パワーアンプに変更したら、アキュフェーズのcdプレーヤdp80からメフストに変更した程劇的には変らず、アンプとゆう狭い範囲を拡大(アンプリチュード)して戦っていたものだ。我が巨大で超重量の水晶粒防振+ofc純銅の仕掛けも、滑稽な部類に入ってしまう。それにしても問題は、システムの巨大さから来るハムのブンブン丸で、この時間の無さでは解決出来ない。新たに40h(ヘンリー)のofc純銅トロイダルチョークコイルを追加して少々ハムを押さえ込んだが、電源と40h分粗結合となり音楽まで押さえ込んでしまった。それらの顛末を記録しておこう。

|

2022年3月 4日 (金)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ 3     インプットトランス兼ドライブトランス

2203040ラインアンプが必要か?などの議論はぶっ飛んでしまい、フランス製オーディオメカの「AUDIOMECA Pierre LURNE MEPHISTO」メフィストの威力はオーディオシステムそのものに及んだ。元々ラインアンプの傑作は殆ど見当たらず苦労していた。celloアンコール1メガΩゴールドが決め手と言われて使ったが、如何せん線が細くjazzには無理があり、数台使ったがカウンターポイントのsa3.1に落ち着いた経緯がある。とどのつまりは音色で、音色の悪いラインアンプを入れたら引き算になってしまう。メフィストはラインアンプなんて要りませんよ~!と言っている。

2203041今回はgm70のインプットトランス兼ドライブトランスの巻き線作業をやる。現状のインプットトランスはゲインが低いため直接gm70を駆動出来ない。そこで1次巻き線のターン数を減じ、2次巻き線のターン数を増やす。ひとまずカルダスケーブルの巻き線を解く。

22030422次巻き線はΦ1.0mmofc純銅線が2層巻いてある。この2層は名工ミルトさんに巻いてもらったもので。名工は1層800tまで巻いてしまう。こっちは名工でないから760t位で音を上げる。

22030441層巻き線を追加した。実はモノラルでやっていたものだから面倒で巻き数のカウントをやっていない。目分量は左右のゲインの違いを生んでしまい、このテキトーが後でしっぺい返しとなった。

2203045dcsエルガー出力インピーダンスの解から「mono合成トランスの1次巻線ムンドルフΦ2.0mm約300tx2回路、60hz、50v、26.72ma、z=50/0.02672=1.87kΩ、l=1871/6.28x60=5h、電圧比、26.68v/4.8v=5.56、300t」と実績があるから1次巻き線は240tとして進めよう。

|

2022年3月 2日 (水)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ 2    「ロシア解体」

2203011gm70管パワーアンプはモノラルで動作させていたものに加え、後に入手したニューカマーを投入してステレオとする。球だけのエージングを始めると直ぐに不幸が襲う。新規参入のgm70管のフィラメントが煌々と輝き、しかし程なくしてコト切れた。このgm70管の提供者はウクライナからで当分球の出荷は無いだろう。また良心的にgmの値も書いてる位だから、球のテストはしている。これは元々のロシア製品のクオリティの問題だ。

22030121928年のカニンガムcx350でも起きた現象で、フィラメントの断線もあるが真空管の足のハンダ付け劣化でも起きる。楽勝!と足のハンダ付けを強化して再度通電する、が直らない。

2203013シャクなんで真空管の足を第一次ロシア解体する。20vの3aのフィラメントだけあって、細い銅線?の束が出てきた。よ~し、ここへ直付けでハンダしよう。これで絶対に大丈夫で一件落着、がまだ直らない。

2203014そうこうしている内にポロリンとフィラメントのリード線が落ちてきた。なんてこたあない、ガラスのハーメチックシールフィラメント端子のカシメスリーブが熱にやられてブカブカになっていた。gm70管フィラメント断線とされているものの幾つかは、この部分のトラブルもあるはずです。

2203015よ~し、それならば最終ロシア解体だ!鉄ノコとカッターナイフを用意し、鉄のカーテンならぬアルミのスカート部を切り始める。スカート部に隠されたガラス本体の寸法は分からないので慎重に切断して、隠されたロシアの窓をこじ開けたる。不都合な秘密が白日にさらされ、なんだい隠していることは大したこたあない。世界広しと言えども真空管を解体するオーディオマニアなど清水にしか居ない、などと妙に感心する自画自賛。しかし前人未到は実に面白い。

2203016丁度10mmの位置が正解で良かった。赤丸印のハーメチックシール端子とスリーブを十分にサンドペーパー掛けしてカシメて結合する。これで絶対に大丈夫と同時に、この空間が気に入らない。はなっからスカート部は全部切除してハーメチック端子をむき出しとし、ofc純銅板でスリーブを作りカシメてofc配線をする。この部分にも水晶粒が充填され、防振効果も完璧となる。

2203017謀らずもこの時期ロシア解体となった訳で、個々の部品製造のクオリティは高いが、管理側のクオリティは低い。日本も似たようなモノでエンジニアは真面目で優秀で、しかしそれを管理する側の力量不足は、ひいては国力を減衰させる。あ!そんな大それた話ではない、火の出るようなコルトレーン真空管jazzの再生を目論むならば、真に真空管は火達磨になって命(寿命)を削ってもらうしかない。

|

« 2022年2月 | トップページ | 2022年4月 »