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2022年3月26日 (土)

音色力学 gm70管銅式パワーアンプ11     -cの快挙2

2203220私的古典回帰はイタリアルネッサンスに始まり、ウエスタンエレクトリックのwe7aアンプへ到達した。誰もがダ・ヴィンチを超えられないし、誰もがミケランジェロを超えられないし、誰もがウエスタンエレクトリックを超えられない。それはなぜか?時代背景もそうだし、科学技術のレベルもそうだし、もっと大きいのは地球を支配している空気の物理的成分が違う。これらが全て人間の作り出すモノに浸透し、絵画であれば発色に影響を与え、真空管であれば使われている金属素材に影響を与え、2度と取り戻すことの出来ない時代の空気が違う。

2203221xさてwe7aアンプは電池時代の産物で、科学反応の音には限界がある。現代はペルトン水車や蒸気タービンの強力な電力があり、これから無尽蔵のエネルギーをもらいwe7aの現代版を作る。それには電解コンデンサが必須となる。電池にも似た化学反応の電解コンデンサの音は悪いとされており、もっと言えば悪魔の電解コンデンサと虐げられている。唯一の特技はバカチカラで、他のコンデンサでは成し得ない。ネオジ着磁に使う何万アンペアのエネルギーを引き出せれば、これはもう他のコンデンサの追随を許さない。

2203222画像はwe7aアンプの現代版回路図。試作機の-c電源はgz37で全波整流していたが、今回はgz37が3本となりトロイダルトランスの巻き線増加がしんどく、半波整流に変更した。都市伝説にある「半波整流の方が音が良い」の理屈はダイオードや整流管の通過数が少ないことによる。本エントリーで-c電源に残されたフィリップス電解コンデンサを、ofc純銅電解コンデンサに交換する。gm70管のグリッドインピーダンスが高いため、下手なofc純銅電解コンデンサを作ると漏れ電流でハムが増加する。

2203223それが手抜きで起こった。倉庫からofc純銅電解コンデンサの撤去品を出庫し、耐電圧試験をする。容量は50μf程度の残量があったからフィリップスの電解コンデンサと交換する。途端にハムのブンブン丸になり、原因は漏れ電流が大き過ぎたのだ。しかしハムのブンブン丸の中から透明度の高い音が聴こえ、何が何でもofc純銅電解コンデンサにしようと決めた。

2203224そこでれっきとしたofc純銅電解コンデンサを作ることにする。0.2mm厚のofc純銅板100mm幅を在庫していたので使う。これの表面をランダムなヘアーライン仕上げにして、-電極の表面積を稼ぐ。

2203225Φ350mm紙管へ0.2mmofc純銅板を巻きつける。養生テープを切らしていることに気付いたが、深夜で購入は不可能。仕方がないので今回はガムテープを使う。色彩は不細工だが、電解液の密閉度からすればガムテープが良い。

2203226ニチコンの15000μf160vが今回の素材になる。ofc純銅板に直線的に巻くのが難しく毎回ずれて修正するため、静電容量に大小が生ずる。右チャネルは150μfと結構大きく採れた。これをgm70管の周りに配置する。

2203227こちらは左チャネルで大きくずれたため90μfしか採れていない。ofc純銅電解コンデンサの高音質のポイントは、グルグル巻きを否定し1層しか巻いていないところにある。この1層の表面に水晶粒を3次元接触させて振動防止する。振動発生のメカニズムは自他の両方になる。たいていの防振対策は他であり、音圧その他から防振する方式。もう1つの重要は自であり、全てのものに音声信号を流すと電磁、静電の両方からチカラを発生し、寺内貫太郎みたいにじぐるって自ら振動を誘発する。ここを押さえないと点睛を欠くことになる。

2203228gm70管アンプ部の紙管Φ400mmは、ofc純銅電解コンデンサが水晶粒に埋没するまで延長する。おかげで初期のバランスは崩れてしまい、サン・ジミニャーノ塔は不細工になってしまった。延長した紙管に水晶粒を充填して-c電源のofc純銅電解コンデンサの設置は完了した。これで試作機レベル同等以上となり、やるべきことは全て終えた。音は過激で透明度は高く、515bの軽いはずの低音は重たくなり、しかしハムはブン丸で、なんだか我が開発者人生そのもでパーフェクトは無い。

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