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2022年7月31日 (日)

帰還力学 モーションフィードバックの研究1

2207301静大の工学部を出たm氏はクラシック音楽の大ファンで、使用しているオーディオシステムもそのような音を出していた。オーディオ仲間にありがちなライバル意識は音楽ジャンルが違い過ぎて全く無く、案外親しくしていた。時は経ち、jazz喫茶amp工房を開店してまた時は経ち、お店の片隅で静にコーヒーを飲んで、コルトレーンのクレッセントに耳を傾けている客が居た。こっちは開発室にもぐりこんでいたから気付かず、出て顔を見たら「分かりますか?」と声を掛けられ「もしやmさんではありませんか?」病に冒され小柄が更に小柄になり、何十年ぶりかの再開にたまげた。まもなく亡くなり、氏の最後の研究がモーションフィードバックだったと、後に欧州原子力機構へ赴任された息子さんが教えてくれた。

2207305はからずもモーションフィードバックの研究のはまり込んでしまった。通常のコーン紙のスロート型では位置検出が難しくフラットコーン紙を使った。ステップ応答で矩形波を与えて各部の波形の観測をする。帰還制御は超高速の100khz~200khzとしてサーボゲインが上がるように配慮した。

2207302x先ずは電流帰還の動作でどこまでモーシュンフィードバックをするかの実験をやる。スピーカのインダクタンスにより上画像のように電流は遅れる。黒がp電流制御出力(比例演算)で見事にスピーカの電流遅れを補正している。この遅れをカイゼンするのが制御系の時定数でゲインとなる。

2207303実電流は水色でlemのhx03-p電流センサーで検出しており、3.875vrmsは2.9aの電流を流している。adコンバータは12bitと分解能は悪いが3μsecの変換時間は200kサーボにも耐えられる。黄緑はそのad変換データの正確性をモニターしている。赤が問題のモーションで、ステップ応答の試験だが見事にサイン波となっている。ご覧のようにpos赤データから、スピーカ前後の非対称性やヒステリシスや高精度に出来ていない実態が次々と明らかになった。冒頭に戻り、jazz喫茶amp工房は多くの人との出会いの媒体みたいなもので、開店しておいて良かったとつくずく思う。

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