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2022年9月21日 (水)

pwmアンプハードウエア8

2209141「このプロジェクトチームは解散です!」とdj開発部長のt氏が終了宣言をした。dn-s3700と3900の2機種の開発に4年携わり、実に面白かった。「何処のウマの骨」扱い?から、仕舞いにはプロジェクトのメンバー達がjazz喫茶amp工房へ音を聴きにくるようになった。その3900の開発時、マランツpdx2300時代からの付き合いのe氏から「何とかハードウエアが安くなりませんか?」と相談されて、「ようがす!」と引き受けた。

2209147先ずはモータのvaをやり、サーボモータとしたら世界一安いモノを作った。続いて3700のモータアンプのアナログアンプから、3900はpwmデジタルアンプに変更し、動作は高速サーボだから相補pwmにした。回路はcpuのpwm出力にmosfet付けただけで、大幅なコストダウンになった。しかも125khzのサーボアンプで8μsecの電流制御となり、これも世界最速だった。ここまで高速にしないとdj操作の人間的動きについていけない。mosfetの優秀な石を使えば超高速サーボアンプは可能になる。やってください富士電機さん、20khzのipmでは遅過ぎます。

22091394久し振りにFuture Energy Electronics Centerの賴教授のプレゼン資料を、丹念に読んだ。下手な技術書なんか到底及びもつかないし、このレベルを持ってバージニア工科大のマスターレベルというのだから、この大学のレベルは高い。こうゆう基礎研究こそ大学でやるべきと思う。この絵から判断して後は自分流儀に解釈して応用する。このAsymmetrical Half-Cycle Unipolar PWM を良く観察すると奥は深いが、その解説は何れ。
この資料の出所は「PEDS 2009, The Eighth International Conference on Power Electronics and Drive Systems Taipei, Taiwan, 2009/11/02-05」日本の研究者も多く参加していた。

2209148海外に多い太陽光パネルは日本のそれと違い1パネル1パワーコンデショナーとなる。すると太陽発電電圧は24v~48v程度となり、ここから昇圧して200vグリッドであれば300vとなる。この昇圧比がデカイものだから通常のdc-dcコンバータでは無理。使用するmosfetは低電圧大電流タイプになるが、自動車用で大量に作られているからゴロゴロしている。モータのインダクタンスを小さく設計すれば、画像のような大電流pwmが容易に作れ、これならば100khzの電流制御も可能になる。

2209142新方式pwmの理論的検証が終わったのでまとめてみよう。こちらが相補pwmのcpu出力、丸印のフェーズは4つ、黒丸1はtr1とtr4オンでコイルには+電流が流れる。赤丸2はtr4がオフとなる。

2209143緑丸3が相補pwmの特長で、tr3がオンになるが回生電流は続いている。再び黒丸4でtr1がオンとなりコイルには+電流が流れる。赤丸2ではtr4がオンしているからtr2のfwdを経由してコイルには循環電流が流れる。

2209144こちらは新方式pwmのcpu出力、黒丸1でtr1、tr4オンでコイルには+電流が流れる。赤丸2はtr1がオフとなり、黒丸3で再びtr1がオンとなりコイルには+電流が流れる。

2209145新方式pwmの方が動作フェーズが少ない。tr1オフ時の赤丸2の循環電流の流れは相補pwmに同じとなる。

2209149x何が違うのか?
相補pwmはバイポーラで極性を持っているから電流帰還制御において単純な計算式で出来る。且つ1回のオンサイクル中に必ずオフが入り、サーボ剛性は上がる。但しスイッチング回数が多いから高効率が必要な太陽電池には使えない。またバイポーラの構造上pwm分解能は半分になる。一方で簡単な動きをする新方式pwmはユニポーラだから、電流帰還計算において極性を持たせた計算式は複雑になる。pwm分解能は相補の倍となる。スイッチング回数は少ないので太陽電池にはもっぱらこの方式が使われる。サーボ剛性で相補pwm、高効率で新方式pwm、これが結論です。

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