2020年12月 1日 (火)

素材力学 真空管も銅(ofc純銅)に限る!

2011231xサン・ルイ-ジ・ディ・フランチェージ聖堂コンタレッリ礼拝堂の「聖マタイと天使」1602年カラバッジオ作、これを最高傑作と決めている。絵画の構図の基本はピラミッド型に構成し、底辺はがっちり地面に着地して安定感を持たせる。聖マタイと天使はそんなのお構い無しに、天も地も平等に描いてありこれが傑作の所以、当時は写真が無い時代だからモデルをおいて忠実なる再現をするから、本当の力量が試される。背景の色は黒を基調としたお陰で、発色のトロいこの時代の絵具でも明の部分が際立たせるコトが出来る。明は暗によってのみ生かされるこの手法は、1950年代のjazz録音と重なり、やたら何でも明るくなっているような振る舞いをしている時代の現代録音よりも、素材力学(ニッケルや鉄や銅)の暗の支配力で、jazzの明が際立ち彫りが深くなるように感ずる。

2011236真空管の銅プレートは事件と化しつつあるが、電源プラグのような素材そのものの場合は、ofc純銅に替えれば激変して直ぐに分かる。銅の真空管に関してはフィラメントやグリッドの素材も関係して、プレートの銅化だけでは高音質にはならないのではないかと、最初は考えていた。銅プレートではないが以前の実験では、31df6ファーストリカバリ・ダイオードより手持ちの整流管5dj4(材質はニッケルプレート)の方が音色では勝る所もあったが、但し肝心の重心が20cmくらい上がって躊躇し、ニッケルでは決心がつかなかった。

2011235この31df6ファーストリカバリ・ダイオードの音色とて究極とは限らないので、名工ミルトさんと密談をする。「gm70フィラメントは3aも流れて放熱が問題になる」「ならばofc銅リード線をofc銅版にハンダ付けしよう」「そう来ましたか、もっと強力に放熱するのと防振構造で、樹脂モールドを割ってしまえ」かくしてシリコンウエハに直接水晶砂をあてがい防振する構造を考えたが、やらなくても済みそうです。これは、おまけのグリコ話でした。

2011232今回のgm70管の銅プレートは既報通り「銅プレートは音を甘くし、情報量を増し、音をボケボケにする。ニッケルプレートは音を締めてボカさないが、音色の輝きが薄く、情報量が埋もれ易い」となった。amp工房の結論は、カニンガムのcx350やwe300bより銅プレートの方が表現豊かであるからして、これを使わない手はない。そこで、慌てて銅真空管の全品種を調べてみた。

2011233 電源から音が出ている理屈から電源の整流器も銅に出来ないかとルテニウム振動整流器の開発を続けているが、Cossor CV378 (GZ37) 整流管のプレートが銅で出来ていることが分かり(黄色丸印プレートカシメ部が赤い)音色が抜きん出ていれば、難物ルテニウム整流器の開発はしなくて済む。早速貿易部のm+aさんに輸入してもらった。整流管の場合は内部抵抗が数百Ωもあり、銅プレートだけでは解決しない何かがあるかも知れない。いずれにしても近々Cossor CV378 (GZ37) 整流管のgm70アンプへの組み込みがあり、自ずと答えは出る。

2011234電圧増幅管にも銅プレートがあった。黄色丸印がプレートのカシメ部で銅の赤い断面が見える。Mullard CV4024で、ベイシースガワラさんのスピーカの修理担当をしているCLIPX Audioのmr.ootomoさんから譲ってもらった。これは問答無用で使う。フォノイコ用でここは古典管ではゲインが稼げず、トランス結合をどうがんばっても無理。物色中だったから渡りに船、フォノイコも銅プレートに期待しよう。短時間に銅プレートの真空管を調べまくったら、博物館級の古典真空管は別にしてこの3種類だけとなる。jamstec(海洋開発機構)に昔居て、今は東大の地震研に戻った身内は、深海の掘削で地震の謎を追って壮大だが、こっちは手に載る小さな真空管の音色掘削で、決して壮大ではないが博士が束になっても解けない音色の謎もまた、深海の如く深い。

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2020年11月29日 (日)

電源力学 ofc純銅トロイダルチョークコイルだけの直流電源!

2020gm701もの凄い発明をしてしまった!
しかし天才と凡人の差は明らかで、天才は真に唯一無二の発明をやってのけるが、凡人は唯一無二の発明と狂喜乱舞しても既に先を越されており、気付いて大いに失望する。これで何例目になるだろうか?我が開発者人生、相当数を唯一無二と思ったが、既にあった。まあ、学習をしていれば直ぐに真似をして易々完成させのだが、学習をしないものだから先人と同じような苦労をする。この苦労は発明活動において重要で、発明者や開発者はコピペの世界から潔く足を洗い、拙くても自分の足で歩こう。

2011211ロシアgm70管のフィラメント電源は20vの3aと大飯食らい。この大飯食らいに音の良いdc電源を作らねばならず、現在の虎の子フィリップスの電解コンデンサでも音の破壊大魔王?ですから相当に苦しい。大容量のofc純銅電解コンデンサを開発すれば解決すると思うが、まだ可能性は分からない。そうなればチョークインプット電源にすべきで、シュミレーションしてみる。大電流チョークコイルは自在に出来るからインダクタンスは大きくし、ofc純銅電解コンデンサは名工ミルトさんの楽に作れる範囲の60μfにしてみる。

2011212xこちらがシュミレーション結果。リップルはあるものの直流電源になっている。ofc純銅電解コンデンサを増やしても大してリップルのカイゼンにはならない。そりゃあそうでしょうよ、3aも流すには相当大きな電解コンデンサ(実験では3700μ)が要る。60μfなんか関係ないのだろうなと外してみる。すると、シュミレーション結果は何も変らなくて、チョークコイルだけで直流化出来るのだ...凄いぞこれは!

2011213こうなりゃあたたみ掛けよう。10hで3aのチョークコイルなんか、Φ1.0mmのofc純銅線をΦ350mm高性能トロイダルコアに巻けば直ぐに出来る。おおむね750ターンほど巻いて1層分は一杯となる。これのインダクタンスは、ac100v印加して14maだからz=7.1kΩは19hとなり、巻き過ぎだな。

2011214スライダックで電圧調整をしてdc20vとし、6Ωの負荷抵抗に電流を流す。入力と出力形が近似の全波整流波形でシュミレーション結果とエラく違う。そうか、Φ350mm高性能トロイダルコアは直ぐに磁気飽和を起こし、インダクタンスが消滅してチョークコイルではなくなった。恥ずかしながらこのコアの磁気飽和は年中やっている。

2011215そこでミルトさんへsosを打電「トランスを至急持って来てください!」「ようがす」過日のk工業さん研修時に搬入してくれたが、Φ450mmのトロイダルトランスは重すぎて腰をやられそう。研修に来ているs氏とk氏に2人がかりで搬入してもらう。

2011216チョークコイルだけ平滑実験は先ず画像下の巨大なΦ450mmカルダストロイダル電源トランス。1次2次も同じカルダス巻き線数のアイソレーショントランスで、1次と2次を直列接続してインダクタンスを稼いでいる。ミドリの電圧波形のリップルは大きいが、まさにインダクタンス動作波形で教科書通り。本邦初のコンデンサレス平滑回路が姿を表した。

2011217次は画像上のΦ400mmトロイダルトランスで900tの4層巻き、これはcx350ラインアンンプ出力トランス。この2つのデータは同じディメンジョンで測定しており、上データのインダクタンスの少ない方が電源電圧は低くなっている。下データの場合はインダクタンスが大きい分電源電圧が上がり、しかしリップルは若干下がっている。この電圧差はインダクタンスと直流抵抗によるもの。

2011218最後にΦ400mmの1次と2次を直列接続してインダクタンスを最強とした。dc18vを出力させるのにac側の電圧は何と77vにもなり、とんでもなく効率は悪い。この3種の実験からある程度のインダクタンスが確保されれば十分のいい塩梅が存在し、インダクタンスを強力に増加させてもリップルのカイゼンは僅か、とゆう結論が出た。

2011219凄い発明をしたと興奮冷めやらぬ中、ネットから出てきた情報は、その昔、鉄道で交流電源になった初期、電力コンデンサが出来ない時代には平滑コイルで直流化していたとあり、なんだい古典技術だったのか...

20112193こちらがその実験風景。赤のΦ400mmはofc純銅トロイダルチョークコイルでインダクタンスは正確ではないが、過去のデータから36h~40h、直流抵抗は16Ω前後、白テープのΦ300mmofc純銅トロダル電源トランスのフィラメント巻き線はムンドルフのΦ1.2mmを巻いてある。負荷はホーロー可変抵抗でgm70管相当の6.7Ωにしてある。

20112194オーディオ用では本邦初、チョークコイルの平滑力だけによる直流電源の論より証拠の画像です。こりゃあ大事件?が平凡で終わってしまった。だが、その瞬間天才発明者のニコラ・テスラの気分を味わえたのだから、これで良しとしよう。あ~そうだ、肝心な音は未だ聴いていない。

20112191x最近活躍している妖しいcd、AS-9164 Bill Plummer And The Cosmic Brotherhood 1968、5曲目Arc 294 Degreesと7曲目Antaresを再び聴いてみよう。なんとゆう立体感だ、シタールが掴めそう。丁度ラインアンプ修理でみえたパーカショニストのnakaさんとt-mon君に聴いてもらうと「遂にハジケましたね!」と言う。ハムレベルも大差無く、コンデンサレスの直流回路は古典技術なんだけど、何やら凄い未来を示唆している。

20112192そうなんです、ここでピンとくる方は発明者の素養大いにありです。gm70管のフィラメント直流回路から電解コンデンサを消しされば、主もやらねばならない。+bの450v電源から電解コンデンサを消し去ろう。大容量の抵抗をつけてチョークコイルには十分電流を流しておき、ダイナミックに変動する音楽信号電流より遥かに大きければこの考え方は成り立つ。垂れ流しの500wは電気コンロで湯でも沸かしておけば良い。もっともcelloのパフォーマンスa級アンプの24時間営業ほど電気は食わないと思いますがね。sh2マイクロプロセッサを搭載すればフィラメントハムと+b電源のリップルを相殺コントロールも出来るでしょうが、先ずは音を聴いてみる。それからで...実はこの後、Mullard CV378銅プレートの整流管の実験が控えており、半金属の31df6対銅プレート整流管の結論が出てからにしよう。

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2020年11月27日 (金)

素材力学 ロシアgm70直熱送信管の音色を聴く5

2012052k工業のm氏と開発している励磁型(フィールド型)スピーカモータは純鉄材とアルミ材の切削加工が進んでおり、こっちはそれに合わせて励磁回路の準備に入る。先日、10kwスピーカモータ用サーボアンプの大型電解コンデンサが数本入荷した。rsでは概ね1個20,000円もするが、高リップル電流の大型アルミ電解コンデンサの450v耐圧4000μf級は、この高額が相場になる。最近は先ずネットオークションで探し、程度が良くて安価であれば迷わず入手し、無い時のみrsへ手配している。画像のものは随分と安価で手に入り、且つ日立の新品で特をした気分になる。電子電気部品の入手をネットオークションでするなどはお堅い企業では不埒な!となるのでしょうが、誰かが時代をそうゆう風に操っているから仕方がないし、たまには...い~や最近は年中過剰便利に乗っとる。

2012051さて先日、パーカショニストのnakaさんとt-mon君参加のgm70にわか試聴会の最後にRLP 12-291 Everybody Digs Bill Evans、Bill Evans, piano; Sam Jones,bass、Philly Joe Jones, drums、からピース・ピースをかけた時、ラインアンプのofc純銅電解コンデンサが壊れて聴くに至らなかった。このcdは半球型フィボクリスタル防振構造の最強のcdで、現状ではオリジナル盤をも凌駕している。この音色を聴いて、gm70の方針を決めている重要なcdなのだ。

2012053このEverybody Digs Bill Evansを聴くために重い腰を上げ、ラインアンプの水晶粒を抜き取り、破壊したofc純銅電解コンデンサを掘り出す。破壊の原因は酸化したofc純銅板をヤスリガケして再利用したからで、これをやると著しく信頼性を損なう。丁度余っているofc純銅電解コンデンサがあったのでそれを使うコトにした。今回からコンデンサ専用紙管を用意して、単体で修理出来るようにする。Φ400mmとΦ350mmのofc純銅電解コンデンサが2個上手いこと紙管に収まり、2重コンデンサが出来た。

2012054続いて水晶粒を充填する。 中央のメクラ紙管の採用で水晶粒が節約できると同時に、重量がかなり軽量化される。予備のofc純銅電解コンデンサがあったお陰で直ぐに作業は終了した。RLP 12-291 Everybody Digs Bill Evans、からピース・ピースをかけると音色はかなり前進しており、気持ちは危うく妥協しかかる。い~や、まだまだ何かがおかしい?レピートモードで繰り返し聴いてチェックをする。情報量は増えて輝くも音色が...ブチッ、バチッと音がして又しても予備のofc純銅電解コンデンサがぶっ飛び、もういけません。

2012055突然何を思ったか、10kwスピーカモータ用サーボアンプの大型電解コンデンサに付け替える。途端に全て悟るコトになった。gm70の銅プレートもグラファイトプレートも判断がつかないほど音色感度は鈍り、amp工房の音は崩壊した、たった2個のラインアンプ電源の電解コンデンサで...amp工房では既に電源用アルミ電解コンデンサは音の破壊大魔王と化していた。

2012056これが歴史から姿を消した要因で、通常のアンプでは抜きん出た性能は発揮できず、どの球も似たり寄ったりに見えてくるのだろう。よってgm70銅プレートが格段に優れた球など、誰も気が付かないのだ。もし気付いていれば天文学的な高額になるでしょうが、この現実の方が我々にはありがたい。ofc純銅電解コンデンサは音の全てを支配し、これを無くしてあんぷおやじ流儀の音は存在しない。慌てて名工ミルトさんへsosを打電する「もうあきまへん、貴殿の名工力で信頼性の高いofc純銅電解コンデンサを作ってください!」

2012057すると翌日ミルトさんが「出来たよ」と超特急宅配便、3個の50μf450vのofc純銅電解コンデンサを持ってきてくれた。ニューカマーはミルトさんの力作でofc純銅板1.0mmを2枚重ね合わせ、中央に絶縁皮膜(誘電体)付きエッチングアルミ箔を配し、その両面に電解しを挟んだもので、今までの寿司桶タイプから随分と小型化し、サイズは350mmx110mmとなり、ここまで進化した。切り替え工事は簡単でその場で終了して音出しする。寿司桶タイプよりこっちの方が音がよりクリアになり、断然良い。紙管が無くなった分、水晶粒の防振効果が増したと考えられる。ここまで簡単単純化すればamp研究会のメンバーが自力で出来て福音です。これ以降ofc純銅電解コンデンサのトラブルは無くなり、安心してgm70管の次なるステップへ進むコトが出来た。

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2020年11月25日 (水)

素材力学 ロシアgm70直熱送信管の音色を聴く4

2012011「パーカショニストのnakaさ~ん、ロシアgm70直熱送信管パワーアンプを解体するから、その前に聴きに来てください」「ようがす、t-mon君も居るから一緒に行きます」どうしても気になるのがビル・エヴァンスのピアノソロで、Riverside Contemporary 200 seriesのRLP 12-291 Everybody Digs のピース・ピース「Peace Piece」なのだ。長年この曲の再生に心血を注いできており、勿論RLP 12-291のオリジナル盤も持っている。この音色が変なのだ。コルトレーンをはじめガボール・ザボも異次元の情報量に、レンジの広さに、重心の下がり方に、空間の音の飛び散り、申し分ないのだがピース・ピースの音色に違和感を覚え好事魔多し、一体なぜだ?

2012012そこで苦渋の決断で「カニンガムcx350古典管に帰ろう!」北帰行、かくして解体を決意した次第です。

2012013それでも未練たらしくグズグズしながら、パーカショニストのnakaさんとt-mon君に来てもらった。当然小音量で再生しているがt-mon君はすぐさま反応して「凄い!凄い!」を連発する。

2012016本命のガボール・ザボのA-9146 Gabor Szabo - The Sorcerer 1967、Jimmy Stewart, Gabor Szabo, guitar; Louis Kabok, bass; Marty Morrell, drums; Hal Gordon, percussion."The Jazz Workshop", Boston, MA, April 14 & 15, 1967を片っ端からかける。The Beat Goes On、Little Boat (O Barquinho)、Lou-ise、What Is This Thing Called Love、Space、Stronger Than Us、Mizrab、この中のSpaceに賭けている。nakaさんは「ボンゴやコンガが縦に音が通って鳴っている、こんなの聴いたことはない!、厚み、前後の分離、音が耳の横で鳴っている」とたまげていたから「あの~、これモノラルなんですが」と言えば、絶句する。

2012014「あんぷおやじ~、これを解体するなど無体な!」「いや~、あの~ですね、実は私もそうは思っていたのですが...」急にしどろもどろになる。


2012015実はm+aさんが聴いた時よりも、名工ミルトさんが聴いた時よりも、288-16gのネットワークコンデンサがofc純銅1.0mmと電解紙のみになった妖解コンデンサのお陰で、音は断然クリーミーとなっている。

2012017ここが駄耳族の良いところで、周りの超耳族の仲間がちゃんと指摘をしてくれる。なまじ耳が良いと周囲の意見など聞き入れず独走、結果的にたした進化はない。音評価に遠慮会釈のない筆頭が上海駿河屋さんで「こんな腑抜けはjazzじゃあない、jazzは格闘技だ!」と来たもんだ。gm70jazz音はどんどん前に迫り出し、遂には水晶ターゲットを置いた辺りまで出てきて、重心は限界と思えるほど下がっている。ここで1つの重大な結論が出る「銅プレートは音を甘くし、情報量を増し、音をボケボケにする。ニッケルプレートは音を締めてボカさないが、音色の輝きが薄く、情報量が埋もれ易い」しかもこれは素材力学で長年体感してきたことで、又しても真空管でも同じ現象が出てしまい、真理は何事にも通ずる。危うくとんでもない間違いを仕出かすところだった。銅は何が何でも正しかったのだ、銅を信じないでどうする...

2012018そこでコルトレーンのクル・セ・ママの登場。楽器に色が鮮やかに付いて、更に分離が凄い。マッコイのベコベコピアノ音がよりピアノらしく響き、こっちが正解だ。モノにしてインパルスのレコードオリジナル盤をも凌駕するコルトレーンjazzに乾杯!そしてトドメのRLP 12-291 Everybody Digs Bill Evans、からピース・ピースをかけた途端にブチッバチ音がしてコト切れた。ofc純銅電解コンデンサのパンクと推測でき、本日のテストはこれにて終了。さて、こんな凄いgm70がなぜマチュピチのように歴史から姿を消したのか?この後に、謀らずも歴史から姿を消した事実を自ら体験するハメとなった。

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2020年11月23日 (月)

奇想天外力学 史上最強のアッテネータ(超ボリュ-ム)の出現

2011291x手稿の日付は3月3日となっており、2019年に構想、いや妄想していた。その日のエントリーから「あんぷおやじ流儀は巻き線型のアッテネータが基本で、更に巻き線を擦るワイパー部は金を貼り付けている。しかしながら巻き線はニッケルクロム線で銅線ではない。残念ながら音色の優れた銅線は抵抗線にはならない。そこで水晶粒防振トランス式アッテネータを開発することにした。その構想図がこれ!ダ・ヴィンチの手稿のように全て手描きを基本としている。天才ダ・ヴィンチほど上手くないが、紙とエンピツさえあれば何処でも描け、電池の要らないハイテクがいい」コロナ禍で連絡を絶って7ヶ月、漸く往来を開始しているが、その間に密かに名工ミルトさんは、このミニ・ダ・ヴィンチの妖しい手稿から現物を作ってしまった。

2011292xgm70事件で頻繁にamp工房へ来ており「作ってあるよ」と言う。ならば見せて欲しいと頼むと、後日何やら黒い丸型椅子のようなモノが運び込まれた。これが史上最強のアッテネータの超ボリュ-ムで、Φ400mm、高さ350mm、重量想定10kg、これでモノ仕様だから2個必要。なんだい史上最強は大きさと重量じゃあないか?

2011293とゆう意見はごもっとも。ならば内部の大公開で、その凄さを説明しよう。先ずは回転ツマミ機構、一番上の蓋を開けると回転シャフト部が現れ、これにイモネジでツマミ機構が固定部から少し浮くように取り付ける。

2011294次はシャフト滑らか回転固定板、ここもリニアブッシュを使ってある。丸穴は内部のブラシ機構がきちんと接触しているかの点検穴になる。

2011295ここが史上最強のアッテネータ(超ボリュ-ム)のハイライトで、音の心臓部となる。中央にリニアシャフトがありそれから伸びた腕は、通常のボリュームで言うブラシorワイパー部、アッテネータ部はΦ350mm高性能トロイダルコアにofc純銅Φ1.0mmを2kΩのインピーダンスになるようにグルグル巻いている。周辺には水晶粒を充填できるような工夫が施されている。

2011296トロイダルコアの内側に紙管が巻いてありそこが凸部となり、ofc純銅巻き線がある範囲でフラットになる。そのフラット部分のポリウレタンをヤスリで剥がし且つ平面を確保している。ブラシorワイパー部はムンドルフのofc純銅コイルのポリウレタンを剥がして槍の先端に付けてあり、ここがトロイダルコア巻き線と接触する。その槍ブラシ部はスプリング付きのリニアガイドを使って、トロイダルコイルの凸凹を吸収するようにしてある。

2011297ここがセンターシャフトの軸受け部、この機構を独自に考案してしまうのだからたいしたものだ。こうゆうロボットの機構部品はモノタロウから簡単に買えて凄い時代だ。一方でミスミは殿様商売で、個人には売らないから印象悪~い。

2011298全体の接触構造はこんな感じとなる。凄過ぎでこんなの自分には出来ないを連発していると、ボソッと「作りましょうか?」と天の声。「この先のノウハウ料など一切要らないから是非作ってください」最近はレジウチ程度のお代しか頂いていないからノウハウ料などと洒落込んでも、たかが知れている。めでたく商談成立です。

2011299xパーカショニストのnakaさんに「すまんけどバフ研磨をお願いしたいので来て欲しい」すると間もなく何処からともなく現れて、たまげた。近所で出社前の朝食を摂っていたと言う。ミルトさんの史上最強のアッテネータ(超ボリュ-ム)を見せると」とたまげて名言が飛び出し、続いて「これは売れる!」と言う。すかさず「こっちは隠居組みだからアンタが販売やってよ!」と返す。この奇想天外を作り出したミルトさんの創造力は止まる所を知らず、隠居間近にして大爆発した。デ・チューン版ではトロイダルコアをΦ200~250mmとしてタテ長コアとすればインダクタンスは十分に取れて、小型化は可能となる。回転機構部へmomoのステアリングを付けたり、モータドライブのサーボシステムを組んでリモコン操作可能としたり、インピーダンスを増やしたり、外観デザインを入れたり、これは間違いなくガレージメーカにうってつけの商品となる。

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2020年11月21日 (土)

素材力学 妖解コンデンサ

2012031エヴァンスのピース・ピースの音色カイゼンの決め手は妖解(電解)コンデンサで、その妖怪に救われた。gm70の銅プレートは音色を大幅に変えてしまい、その変化に対する恐怖心とでも言いましょうか、新しいモノを認めたがらないとでも言いましょうか、耳内部に抵抗勢力があって躊躇する。スタインウエイのd274フルコンを自分で弾いたから音色が分かる、そんなもんじゃあない。だいたいがRLP 12-291 Everybody Digs Bill Evans、Bill Evans, piano; Sam Jones,bass、Philly Joe Jones, drums、の録音クレジットはNYC, December 15, 1958とあるだけで、リーブス・スタジオかどうかも分からない。となればれっきとしたスタインウエイd274であるとは限らない。bタイプの可能性だってあるし、本物の音色が分からないのだからカニンガムcx350管の音色が正解のはずもない。

2012032超電解コンデンサはDuelund Capacitors ofc純銅ペーパーオイルコンデンサを超えてしまい、しかしプラス極の絶縁皮膜(誘電体)付きエッチングアルミ箔を使用している限り(黒い筒の超電解コンデンサ)音色は硬質で万人に好まれるが、ここは意地でもofc純銅だけにして、音色を甘くして且つ音をボケさせる。

2012033そこで登場が名工ミルトさん作の妖解コンデンサで、妖しさこの上ない。音が甘々のボケボケで、プラス極の絶縁皮膜(誘電体)付きエッチングアルミ箔使用が正解だったか?を思わせた。タンデルタがデカ過ぎのある種失敗だが先へ繋げた。

2012034構造を分析した結果エチレングリコールに浸したコンデンサペーパーがデカ過ぎで絶縁の縁面距離が取れず、高誘電率=低抵抗でそこが問題だった。そこで大きなofc純銅板にエチレングリコールに浸したコンデンサペーパーを貼り付け、コンデンサペーパーを小さくカットし、且つ余剰スペースのofc純銅板面のエチレングリコールを拭き取り、絶縁抵抗を上げておいて養生テープを巻く。

2012035こちらはofc純銅オイルペーパーコンデンサを分解した画像だが、同じofc純銅板に同じ7μのコンデンサペーパーを使って作った。媒体のみがオイルかエチレングリコールかで、とんでもない容量差が出た。画像のサイズでピコファラッドレベルでしかない。タンデルタに関してはフツーのコンデンサ並みに素晴らしい。ですからofc純銅オイルペーパーコンデンサは何時でも製作できる。

2012036こちらがミルトさん原作、あんぷおやじ改良の妖解コンデンサの完成形になる。タンデルタは相当に悪いが、それでも音さえ良ければいいから八郎兵衛主義で、律儀で真っ当な設計者では決して思いつかない手法なのだ。ofc純銅板1.0mmを+極と-極の2枚、間にコンデンサペーパーの7μをエチレングリコールに浸して挟んだ。ただこれだけのコンデンサは小学生の工作レベルで、超簡単にした。容量はこのサイズで10μf以上は取れて素晴らしい。但し密な部屋で、一杯飲みながら製作に没頭していたミルトさんは気持ちが悪くなり、エチレングリコールにやられた。再三言うが、特許を出す気は更々無いから、これに気付いて特許出願されると困るので著作物としておき、且つ公知の事実としておこう。個人は構いませんが、企業はマネせんで欲しい。相当に妖しい妖解コンデンサここに登場です。

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2020年11月19日 (木)

素材力学 ロシアgm70直熱送信管の音色を聴く3

2011191オーディオの音質を支配するものは振動力学が最上位で、素材力学はその次となるのが最近の傾向だが、ことgm70の銅プレートに関して素材力学の独壇場となった。熱電子を飛ばすフィラメントは電気ヒータだから抵抗の低い銅線は使えず、タングステンとなる。自分で真空管を作るならば全部ofc純銅で作ると構想するが、自ずと限界がある。現実的にはプレートのみ銅となるに違いない。gm70はそれを実現してくれたのだから、これを使わない手はない。この事件に端を発し、現存する銅プレートの真空管を限りなく調べた。これについては別エントリーします。

2011192先ずcx350の電源トランスを掘り出し、gm70の電源トランスと入れ替える。トロイダルトランスの中央のにはフィラメント用のdc回路を入れる。カニンガムcx350管パワーアンプの配線は、ハンダ付けせずに銅線を撚って接続しテーピング処理するだけだから、簡単に配線が出来る。そんなバカな、となるでしょうがこれで事故ることも無いし、ハンダで音を悪くするコトも無いし、第一商品として出荷も無いからこれでいいのだ。

2011193中央の赤テープの円筒がカニンガムcx350古典管の浮かし台で、その外側にハムバランサーがスッポリ入った。配線は情けないほど汚く、日立時代に電気配線の技術指導をしていたなど、これじゃあ誰も信じない。

2011194続いてgm70管をofc純銅筒に入れて配線を底からだし接続する。ofc純銅の水晶粒防振と放熱を兼ねた1.0mm板厚を丸めて作った筒は名工ミルトさんの作。ここのofc純銅筒は放熱に大いに役立ち熱伝導率は403、それに水晶粒の8を掛けて放熱する。現在の円筒にofc1.0mmの板を円周上に縦にハンダ付けして、冷却ファンによる放熱効果を上げる。

2011195これで配線完了です。真空管アンプの配線とゆうより化学プラントの装置モンの電気配線みたいで、電子屋さんとゆうよりより電気工事屋さんの分野になる。汚い配線だがプレートとグリッドを接近させない、インプットトランスの配線は隔離するなど、要所々をきちんとやればこの方が電子回路ではよろしい。

2011196次はgm70管入りofc純銅筒を垂直に立てて、水晶粒を充填する。今回は早く音を聴きたいが故、温度上昇試験など一切やらない。成功したアカツキには水晶粒の中に温度センサーを埋め込んで温度上昇を調べる。この温度上昇試験ではhiokiの8825の連続データサンプリング記録装置を使う。

2011197水晶粒充填完了で通電開始です。プレート電圧にハムとgnd不備の兆候が出ているが、テンポラリーアンプだからそのまま進むことにした。


2011198案の定ハム音とジリジリ音がデカい。このジリジリ音はgndラインの引き回しによるもので、パワーアンプ全体が巨大な装置で分散しており、まだこのgndラインの整備まで手が届かない。まあハムのブンブン丸がそこそこ収まってのジリジリ音だから、とりあえず我慢しよう。

2011199音はとんでもなく凄いの一言。色物cdのビル・プライマーはシタルーとタブラが大爆発し、ガボール・ザボのAS-9167 Gabor Szabo - More Sorcery 1967、Jimmy Stewart, Gabor Szabo, guitar; Louis Kabok, bass; Marty Morrell, drums; Hal Gordon, percussion."The Jazz Workshop", Boston, MA, April 14 & 15,1967、から50年近く聴き続けている1曲目の「Los Matadoros」は、遂に正体を表し始めた。

20111991以前のエントリーから「ラガーディア空港で270ドル支払いボストンまでの往復のチケットを買う。シャトル便は便利で、席さえ空いていれば予約無しに乗れる。セイジ・オザワのボストン・シンフォニーでもなく、マツザカのレッドソックスでもなく、清教徒の上陸した地でもなく、目指すはバークリー音楽院とjazzクラブ「The Jazz Workshop」でありました。しかしjazzクラブ「The Jazz Workshop」は既に無く...ところが遂にjazzクラブ「The Jazz Workshop」はamp工房に出現!情報量の多さと音楽は直接的でないところもあるが、jazzオーディオを標榜するならば、マーチンの弦を擦る音がピッピッと聴こえたならば、1967年の録音に一体どれだけの音が詰まっているのか?レコードとかcdとかの分類は関係無しに、まだまだの未開拓を感じてしまい、常にスタート点であるコトを思う。

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2020年11月17日 (火)

素材力学 ロシアgm70直熱送信管の音色を聴く2

2011171出展:見城先生のコラムから
「テスラがグラーツの学校でみたグラムの発電機あるいはモータは画像のような構造のものでした。このような機械的なスイッチ機構をしている限り、火花が伴います。接触の無い直流モータができないものなのか当時の最先端科学者が考えたのですが、それは永久機関の発明のように不可能だと思われたのです。」見城先生はテクノロジーの歴史学に滅法強く、そのコラムから大いなるヒントがもらえる。丁度名工ミルトさんがラインアンプ用のアッテネータをトロイダルコアで製作中だが、ブラシを回転させる手法に名工技が見える。我が方はそこまで出来そうにもないから、Φ350mmトロイダルコアを回転させるのも手で、グラムモータ式アッテネータか?複雑化した現代テクノロジーは難解でへこたれるが、歴史上の原理原則は実に単純明快で、思わずニヤリとしてしまう。

2011173ハムのブンブン丸に閉口してac点火を諦めて、遂にdc点火とする。20vの3aは60wは直熱管には不釣合いな大電力、まあしかし直熱管ではdc点火が当たり前なのだ。アルミ電解コンデンサは虎の子フィリップスを大量に使い44000μfを確保、整流器は31df6のパラ、後に放熱問題で4本パラとしてこの整流回路が最後まで尾を引いた。最後まで尾を引くが、もしこの方法しかなければ、それはそれで秘策がある。

2011174ofc純銅トロイダル電源トランスのフィラメント巻き線は表に巻いてあり、その巻き線から適当にタップを出し20v、3aのdc電源になるように調整する。ポリウレタン線の表面をカッターナイフで削ってハンダ付け、これがタップの正体で実に便利な手法です。

2011175gm70を繋ぎ通電する。その時の20vの波形はこの通りで、3aと電流がデカいからリップルが結構残っている。実負荷での実測値は20.5vだが、まだ追い込める。

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2011176フィラメント電源が出来たので全ての電源を接続して、動作のチェックに入る。

2011177これがプレート電流で63.8ma、このプレート電流にハムがまだ残っている。

2011178こちらが全体動作の波形。プレート電圧は402vまで上げて、その時のグリッドバイアスは-34vとなり、実動作に近くなった。

2011179こうなりゃあハムバランスを付けるしかない。オヤイデさんへ銅マンガニン線のΦ0.23mmを10m手配する。10.59Ω/mだから10mで概ね100Ω。それをΦ110mmの紙管にグルグルまき付ける。センター辺たりの絹巻きを剥がしてタップ=ボリュームポイントとする。音質的には落ちるが、現状ではこれしかない最良の方法となる。それでもofc純銅より銅マンガニン線の音色は落ちるから、銅マンガニン線を無くす方法を真剣に考えなければならない。

20111791意気揚々と調整するが、これぞとゆうハムポイントが見つからずこれでお終い。とゆうか最近は、まあいいか!のズクなし(信州の方言)化で直ぐに止める。過去のgm70管アンプの製作記事を丹念に調べてみた。mj(無線と実験)とラジオ技術を調べたが2006年のmjに何例かあっただけで、その後パッタリと歴史から消えている、なぜだ?

20111792その中で佐藤進氏のアンプ回路に注目、gm70カソード抵抗はハムバランス用の低抵抗のみで、出力トランスにプライトロンを使用し、グリッドチョークを使用するなど銅化は多く、回路図からは音は一番良いようにみえる。せっかくの銅巻き線の出力トランスから出た電流が、自己バイアスのニクロム線高抵抗にやられては勿体ない。あくまでも自己バイアスに拘るならば、オヤイデさんの銅マンガニン線で自己バイアス抵抗を作れば、その凄さにやられてしまうはず。

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2020年11月15日 (日)

素材力学 ロシアgm70直熱送信管の音色を聴く1

2011131名工ミルトさんがやおら取り出したcdは一関ベイシーのスガワラサウンドの録音で「このような素晴らしい音で鳴らしているjazz喫茶に出会っていない!」と言う。ミルトさんは全国津々浦々のjazz喫茶巡りをしているから、jazz喫茶の音には滅法詳しい。早速プレイバック・アット・ジャズ喫茶ベイシーから3曲目ワイズ・ワン 、インパルス 、ジョン・コルトレーン・カルテット、続いて4曲目のマイ・フーリッシュ・ハート、リバーサイド、 ビル・エヴァンス、そして5曲目八十八先生のムース・ザ・ムーチ、イーストウインド、 ザ・グレイト・ジャズ・トリオ、ここまでかけると現在のベイシーサウンドが見える。昔聴いていたベイシーサウンドをamp工房に再現、一関ベイシーのスガワラサウンド直送便でした。何とも不思議を感ずるのはナグラを何台もぶん回した効果だろうか?良い音です。

2011153さて我が方は「3相誘導電動機でddターンテーブルを作るの巻き」で用意したロシアの直熱送信管gm70だが、モータを回す前に音色を聴いておこう、作戦です。ここで音色が悪ければ、とてもじゃあないがモータを回す気にはなれない。トリウムタングステンフィラメントに20vを印加する。お~、なんて美しい!たいていはこの灯りにやられて贔屓の引き倒しになるが、グッと堪えて冷静に判断する。

2011158x出展:wikipedia
トリウム (thorium) は原子番号90の元素で、元素記号は Th である。アクチノイド元素の一つで、銀白色の金属。直熱型真空管において仕事関数を下げ熱電子放出を促進させるため、フィラメント表面に塗布された。主に送信管で使用され、トリウムまたはトリエーテッド・タングステン・フィラメントと呼ばれた。

2011154ムンドルフのド太いofc純銅線を10v巻いてセンタータップとし、もう10v巻いて20vとした。それでも巻き数は44ターンだから直ぐに終わった。センタータップをgndへ落とす。cx350管と同じ手だが、これがハムがブンブン丸で参りました。この段階で+b電圧と-c電圧を印加している。

2011155その状態がこれ。プレートにディールの1kΩを4本も接続しているから、プレート電圧は低い。フィラメント中点からの電圧10.21v、マイナスのバイアス12.2v、プレート電圧241.4v、+b電源電圧405.2v、ここから算出するプレート電流は(405.2-241.4)4000=41ma。

2011157プレート電流がこれ。こちらは別オシロスコープで10Ω両端の電圧降下から電流を算出して、42maでほぼ一致。プレート電圧が240vしか掛けていないからこのような小さい値となる。プレート電流波形には情けないほど大きなリップルが乗っている。

2011156 それを特性表にプロットするとご覧の通り。特性表のグリッドバイアスは-15vが、実測-12vだから概ね良好。中古の球だが現代管は古典管と比べたら元気なものです。プレートに低電圧の限界の500vが印加できれば良いが、cx350管はofc純銅電解コンデンサを使用している関係から、400vが限界で、だいぶ不利となる。400vの-30vで70maが何とかなる動作点だが、ofc純銅トロイダル出力トランスのインピーダンスも合わないし、問題点だらけだがgm70管の音色は十分に判断できると思う。

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2020年11月13日 (金)

電源力学 2020ofc純銅電解コンデンサ製作5

2010301x過日k工業のm氏が密談にみえる。氏は40年を超えるメカ設計士でシステムアナリスト、いわば機構妙の徒で、次々とメカの構想を手堅く生み出す。我らと同じだから、密かに自宅まで持ち込んで構想を練り...最近はこうゆう猛者が少なくなってきたように思う。m氏の3d cad設計は、あらゆる方向を視認、次々に構造体を剥がし内部の詳細が見える、何とも凄い時代で、ただ唖然と説明を聞いていた。そのm氏から「ofc純銅電解コンデンサはビジネスになるのでは?」と昔言われたことがあり「奇想天外過ぎて理解されないしね」と未だにその気は無い。

2011131_20201110034301最近、コンデンサを制するも者はオーディオを制する!と思い始めている。それだけ重要な要素だが、オーディオの衰退と超デジタル社会の小型化ではビジネスにはならないから、オーディオ専用のコンデンサの研究などやっておれん、状況となった。さて気になっているラインアンプ用の古びたofc純銅電解コンデンサの1個を、思い切ってリニューアルすることにした。材料は余っているofc純銅板厚さ0.2mmの長さ1200mmを使う。

2011132トールボーイタイプはコリゴリで、寿司桶扁平タイプとした。紙管はΦ350mm、これに切断ケガキラインを入れるが、トースカンもどきを作ってある。これにマジックをバイスで固定し、紙管をグルグル回すと見事に切断ラインが引ける。

2011133次は切断だが、一気に切るとたいていは斜めにズレてくる。ケガキ線にそって浅く刃をいれてズレないようにしながら切断する。

2011134紙管へofc純銅板を貼り付けると寿司桶風が出来上がり。0.2mmofc純銅板の長さだが、材料屋さんの都合で同じお代でも長さの範囲があるから、目一杯長く切断してもらうなど、結構いい加減な設計なのだ。

2011135毎度お世話になっている日立のhcg、400v、2700μfは昔サーボアンプの電源用に大量に使用していた大リップル電流タイプだが、もうそろそろ在庫の底を尽く。このコンデンサは割烹わかすぎの若旦那がフィリップス次いで音が良いと判断している。

2011136毎度ながら電解コンデンサの切開作業は手こずり嫌な作業でもある。手に切り傷などあれば電解液でピリピリする。

2011137電解紙とプラスアルミ箔を取り出しofc純銅板へ張り付け、養生テープでミイラ巻きして完了する。もう20個以上も作っているからサクサクと出来る。


2011138容量測定はhpの4274a、lcrメータで行う。59μfと出てまあまあの値。


2011139仕上げは耐電圧と漏れ電流試験となる。オシロスコープの中央に表示された2本のラインのズレが漏れ電流で、案外大きい。エチレングリコールを主成分とした電解液がテーピングの際にもあっちこっちへ着き、それらも絶縁特性を悪くしていると思っているが、漏れ電流は気にしないコトにしている。それと時間経過と共に静電容量が減少する件は、電解液の蒸発などと考えていたが、そうではなくてマイナス極のofc純銅板に酸化皮膜の絶縁層が生じてしまい2重コンデンサとなり容量減と解釈が変った。これの対策は金メッキになるが、大きい面積の金メッキはエラく高価になりどうしたものか。

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