2017年2月23日 (木)

電源力学 電解コンデンサ開発騒動記6

Bill今思えば、コルトレーンの亡くなった1967年に全てが決まってしまった。オーディオショップのレコード棚から睨みつけていたコルトレーンのクル・セ・ママ、オリオン座の隣にあったjazz喫茶5spotのk井マスターからガボール・サボを聴け!と言われ、オーディオショップのレコードコーナーからビル・エヴァンスに呼ばれた。
RLP 12-291   Everybody Digs Bill Evans Bill Evans (piano) Sam Jones (bass) Philly Joe Jones (drums) NYC, December 15, 1958
1. Minority
2. Young And Foolish
3. Lucky To Be Me
4. Night And Day
5. Epilogue
6. Tenderly
7. Peace Piece
8. What Is There To Say
9. Oleo
10. Epilogue
7曲目の”Peace Piece”はjazzじゃあねえ!とも言われたらしいが、エヴァンス・フリークは何でもok、オリジナル盤でもせいぜい2万円台でワルツ・フォー・デビイ(Waltz for Debby)みたいなことはないから安心しよう。思うところがあってamgからEverybody Digsのcdを降ろしテストする。銅電解コンデンサにするとベコベコの安物のcdプレーヤーでも、このレコードオリジナル盤より音色に関しては上でたまげる。音の良し悪しを安物のcdプレーヤーだとか、ボロいスピーカだとか、他人のせいにしない方がいい。全ては自分の不徳の致すところで、jazzオーディオの深さを見てしまった。

0組み上がった銅電解コンデンサの最強版、プラス電極もマイナス電極もofc純銅板1mmのモンスターである。オリジナルは至宝のフィリップス電解コンデンサ4000μf 200vで、ミルトさんと半分に分けたから2000μf となり、更に長すぎでその半分、それにマイナス極平面による表面積減少を1/30として30μf が設計値、更に密着度ファクターを1/2とすれば15μf は欲しい。ところが静電容量がたったの3μf で考え込んでしまった。理に適わなくても前進するのが冒険者で、とりあえずコンデンサの体を成しているか調査する。

5直流電圧を恐る々上げながらラインアンプで使用する電圧150vにしてエージングする。オシロスコープの波形はリップルが大きく直流電圧との間に開きがあり、明らかに洩れ電流が大きい。洩れそうな所は全て養生してあり、疑問は残っても冒険者はまたしても前進するしかない、がこれを無謀と言う。

2マイナス極のみ銅板の電解コンデンサを外して、最強に入れ替える。水晶粒を今回も400kgくらい注文したらしいが入荷が無く、画像のように水晶粒の充填が完全ではない。音は直ぐに出て、これはもう事件です!何が違うってヒリツキ感が全く消えて実にまろやかで憂いに富んで、好事魔多しで3μf は容量不足でハムる。凄いものを聴いてしまった。しかし深夜では大きな音は出せない、翌日にしよう。

3仮眠して戻った早朝、さあ期待に胸膨らまして電源を入れる、ボッ!と大きな音がして何かが飛んだ。慌てて全ての電源を切り最強両面銅電解コンデンサ取り外し、片面銅電解コンデンサに戻した。この日はアンプラボ開校日で、研究者の皆さんへ消えてしまった音の常套句”とにかく凄かった!”と伝えるしかない。

0 最強両面銅電解コンデンサを解体するとプラス電極とマイナス電極の短絡が発生しており、その要因が銅の切り子など鋭利なゴミや電極のofc純銅版のバリで、電極同士を締め付けると絶縁層を破壊して短絡した、この時はそう思った。そこでofc純銅版のバリの除去や清掃など丁寧に作業して再び組み上げた。

1新たに組み上げて特性を取るが相変わらず静電容量は小さく、リップル電圧と直流電圧に差があり洩れ電流は大きい。テーピングなど仕上げ方法を変えたが変化は余りみられない。相当に丁寧に組み上げたからこれで良いだろうとラインアンプへ組み込み音を出す。来た~!この音だ、このふくよかな音を聴いたら元に戻れない。しかしやはり真夜中で大きい音が出せず、翌朝に期待して意気揚々と引き上げる。そして翌朝、自信を持って電源を投入すると、ボッ!と大きな音がして何かが飛んだ。これはもういけない!

22度も起きれば偶然ではなく方法論に問題があって短絡したと考え、分解して徹底した分析を行う。電解紙に焼き切れた痕がありここが短絡した箇所になる。その周囲も短絡予備軍のように緑青っぽく変色して、これが短絡の原因とみた。

3続いてプラス電極のアルミ箔を見るが電解紙と同様に短絡して焼き切れ、穴が開いている。大きな穴の周りは小さな黒点が見られ短絡予備軍がある。

4 一番外側に巻いたマイナスの電極にも短絡の痕跡があり、ここへ電気が飛んだ。

91最後に最内周のofc純銅板をプラスのアルミ箔を剥ぎ取り観察する。プラス電極のofc純銅板で電解液の滲みた箇所は銅を酸化させ、この画像のプラスアルミ箔(黄色丸印)に薄っすら黄緑掛かった箇所から銅イオンが誘電体層をすり抜け、マイナス極に到達し短絡したと結論付けた。

8マイナス極のofc純銅板方式は還元作用のみでまず問題なく銅電解コンデンサが出来る。プラス極をofc純銅板化する方式は、プラスアルミ箔に付着した電解液を洗い流し乾燥させ片面の誘電体を剥離し、アルミ箔とプラス極ofc純銅板の間に電解液ガスが入らないようにシールする、理屈上可能性は大いにありだが長期に渡り安定的に使用するならば、やはりマイナス極のみofc純銅板方式で妥協するしかない。しかしこれだけでも水晶粒防振構造化と相まってとんでもない音がするから、強欲はいかんのね。外形がΦ400mmとバカげたくらい大きな電解コンデンサの容量はたったの10μf だが、見事に凄い音がして滑稽で痛快な話である。

Billxx外は雨、
真夜中だが Everybody Digs Bill Evans から”Peace Piece”を遠慮なく大きな音量でかける。水晶粒防振構造化マイナス極ofc純銅板電解コンデンサは、これでもか!くらいに美しい音色を奏でる。それにしてもビクターの20bitk2 ビル・エヴァンスcdは良い音がして、このk2リマスタエンジニアはたいしたものだ。まあ、ダテに24,000円も払ったんじゃあない。海外のものを持ってきてもこれだけの音は出ない。

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2017年2月21日 (火)

電源力学 電解コンデンサ開発騒動記5

Coliraneイングルウッド・クリフス Englewood Cliffs (Borough)のヴァン・ゲルダースタジオで録音中のコルトレーン・カルテットの貴重な写真、ここから音楽的録音の秘密が紐解ける。コルトレーンとギミー・ギャリソンはマイクは1本ずつ、エルヴィンは2本、マッコイは1本?よってせいぜい5,6本のマイクで、現在であればドラムセットだけ消費してしまうマイク本数程度。天井は高く各楽器の仕切り板もない。いわばライブ会場と大差ない環境と読める。この先が重要なjazzオーディオの分かれ道で、良い音や凄い録音がキーワードの主義の方は現代録音にすべきで、コルトレーンjazzの熱気主義の方は少ない方が丁度良い昔のヴァンゲルダー録音で、あんぷおやじ流儀は勿論後者となる。デジタル技術のお陰で破壊し易いテープが安全なデジタルデータとなり、このコルトレーン・カルテットの録音は未来永劫残り、クラシックとなろう。

1失敗続きの電解コンデンサ開発騒動記だが、このコルトレーンの熱気に触れたいばっかりに寝食忘れる。至宝のフィリップス電解コンデンサ4000μf200vを解剖する。右側は±のアルミ端子の内部構造で、理解し難い複雑な形状をしている。国産のあるような固定材が使われていないので解剖は随分と楽に綺麗にできた。

2マイナス電極に2枚の電解紙が付き、プラス極に1枚の電解紙が付いて、これをグルグル巻いてある。従って次に移るマイナスとプラス極の間には電解紙2枚が挟みこまれる勘定で、なんとなくコンデンサユニットを分離している。この巻き解したコンデンサエレメントのアルミ箔プラス極と電解紙1枚を使い、銅電解コンデンサを作る。

3中心の要がΦ300mmの紙管で、電解液蒸発を防ぐために赤のウレタン塗装を丹念に施す。外側の紙管はamp工房カラーのつや消し黒を塗る。

10この画像が銅電解コンデンサの内部構造となり、最内側は水晶粒の非充填空間、赤が銅電解コンデンサエレメント、外側が水晶粒充填防振構造部、紙管のサイズは人間が通れるくらい大きなモノもあるようで便利です。

11銅電解コンデンサの肝心要は銅板でofc純銅板1mmを使う。表面の紺色の保護テープは最後に剥がす。

12Φ300mmの真円に曲げるが、これが結構往生してローラーなどプレスしながら曲げれば良いのだが大袈裟、手曲げでがんばる。

13それをΦ300mmの紙管の中央へきちんと巻きつける。中々美しい銅電解コンデンサの構造体が姿を現す。

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15Φ300mmの真円にはならないので、両端面をネジ止めして強引に真円にし、電極端子を付ける。

14これで漸くプラス電極が出来上がる。強欲のofc純銅板で1mmにしたからといって格段に音が良くなる訳でもないし、厚いから分厚い音がするなど見た目にやられているに過ぎない。昔ofc純銅直径16mmの電線(丸棒)で配線したが、別にで経験済み。まあ1mmの厚さは防振の点で多少有利で、加工のし易さから0.5mm厚くらいが丁度良く次回はそれでいく。

16難しい回路を設計出来るのがエライみたいな風潮がオーディオに限らず蔓延しているが、昔それでエライ目にあった。要するに難しいとは言い訳の塊になり易く、言い訳だから設計した本人しか分からない。そういった反動で回路は小学生でも理解できる単純にしている。アンプラボのjazzオーディオはエライなどとは無縁で、電源プラグのofc純銅化など誰でも出来るし、パーカショニストのnakaさんはofcプラグ歯を得意なバフ研磨で芸術品のように仕上げた。各自がjazzオーディオを自分の土俵へ引きずり込み、持てる力を最大限に発揮できればそれで良い。jazzオーディオにエライやエラくない等の身分の差など無く、あるとすれば情熱の差だけなのだ。

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2017年2月19日 (日)

電源力学 電解コンデンサ開発騒動記4

Ukyo選挙の結果、アメリカ在住の日本人がアメリカ人はバカと表現してひんしゅくを買ったが、バカではなくて国民性の違いだから仕方がない。先日のアメリカ映画はコンピュータグラフィックスがこれでもか!と押し寄せるが底が浅く限界が見えてしまい、ストーリーのお粗末さから2度と観るまいと決めて、これも国民性の違いとしておこう。水谷豊さんフリークだから相棒劇場版Ⅳをドリプラへ観にいった。邦画は凄い!アカデミー賞こそもらえないが...もっとも、何とか賞など信用せず惑わされない方が良い。橋本一監督のヒューマニズム溢れる力作で、社会正義論をもう一度丹念に丁寧に追及したらこうなる日本の映画らしい作品で、相棒劇場版の最高傑作と評できる。ただし観客は我らを含めて殆どが「おたっしゃクラブ」で、もはや相棒は水戸黄門化しており、渋い役者の鹿賀丈史さんも少々呂律は回らないご様子で、双方の高齢化はいささか気になるところではありました。

Denkai10さてjazzオーディオは感性でやれば良い!とゆうほど甘くも無く、測定器の奴隷でも困るが、感性+論理のバランスが大事だね。かくしてテキトーにofc純銅板電解コンデンサを作る訳にはいかず、真面目に設計を起こした。コンデンサエレメントはΦ300mmにするから円周で942mmのコンデンサ帯となり、自ずから容量が限定される。容量が足りない場合は設計図のモノを積み重ねれば良い。中央のΦ200mm紙管は空洞を作る為で、これにより水晶粒充填量を節約できる。外形はΦ400mmの高さが150mmとなり、まるでアメリカ軍のm15対戦車地雷(Φ333mm,高さ150mm)みたいになった。ピンときてma16(16インチ)と命名する。

Denkai11xコンデンサエレメントの構造は最内周から順番にマイナス極としてofc純銅板1mm、次は電解紙、次はプラス極アルミ箔、最外周をofc純銅板1mmとしてプラス正電極とする。最大の特長がプラスもマイナスも電極がofc純銅板になることで、正真正銘の銅電解コンデンサとなる。このモンスター構造が困難の始まりで、エライことになった。

Cucuc材料調達から2日目には粗組み立てが完了して強引に音を出し、全くの別モンの音に大変なことが起きつつあると胸騒ぎがする。所が次々と問題発覚で安定して音が聴けず、作り直すハメになった。上記記述の構造を設計図のように内側と外側を入れ替える。至宝のフィリップス電解コンデンサ4000μf200vがいけない、この耐圧200vはプラス極に生成された金属誘電体層の厚さが薄く、組み立て工程上のストレスで傷がつき電極タッチが起き易い。

Ma16フィリップス電解コンデンサはもう必要なく、国産の信頼性の高い電解コンデンサで耐圧400v級を選べば良い、は朗報です。もうひとつ、名工ミルトさんと長いコンデンサ帯を半分に分けるため切断した。この切断面からプラス極アルミ箔表面に残った電解液を通して短絡が起きる。電解コンデンサの特長である自己修復機能が働き、ショートを回復しながら動作するため、年中電源から強烈なノイズが出る。強欲の証しofc純銅板1mmがいけない、締め付けた時真円でないと電極面に強烈にストレスを掛け金属誘電体層を壊してしまう。これだけの問題点が出たことによって多くのノウハウが手に入り、騒動記の顛末に拍車が掛かる。短時間だが出た音は真に凄かった!

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2017年2月17日 (金)

時代力学 カルメン・マキ

Maki00サインは1969年3月14日と刻まれ、兄が描いたカルメン・マキさんのスケッチが48年も経った今、突然出てきて何か因縁めいたものを感じてしまう。当時のカルメン・マキさんは我ら画家志望兄弟のスターでありモチーフで、スケッチなどの習作は完成品ではないから紛失したり出来の悪いのは捨ててしまったりするが、残っていたとは不思議だ。詩人寺山修司さんがプロデュースしなければカルメン・マキさんのファンには多分、ならなかったと思う。ベトナム戦争に関係あると思う?祖国を考えたことある?人のために死ねる?さよならだけが人生ならば、など時代力学のキーワードがちりばめられており、いっぺんにやられてベトナム戦争反戦画のシュールレアリスムを描き始めたのもこの時期だった。

Maki10x東北から出てきた寺山修司さんも、あの文明文化が蜂起した瞬間、時代力学が生んだヒーローだったのだろう。1969年に寺山修司さんの作詞によるカルメン・マキさんのデビュー曲は「時には母のない子のように」で、半世紀も聴き続けているがシングル盤は音が悪く、最近はもっぱら音の良いリマスタcdで聴いている。

Makiozハードロックに転向したカルメン・マキさんのシャウトした歌声は最強ですが、フォークシンガーがロックシンガーになるには相当に苦労されたのではないでしょうか?寺山修司さんのカルメン・マキ時代は、天井桟敷の優等生のような気がしていたが、ハードロックはカルメン・マキさんの自由に開放された魂に触れたような気がして、嬉しくなった。

Maki12近所でスタインウェイのフルコンサートd-274を置いてピアノ教室を開いているk賀先生が”あんぷおやじさん、jazzピアニストの板橋文夫君を知っていますか?クニタチで机を並べてクラシックピアノを一緒に学んだのですが、jazzタッチで教授に注意されていましてね。”いや~日本のjazzメンは余り知らなくて...しどろもどろの返事をした、このトリオのcdが凄い!板橋文夫さんのピアノは狂気だ~。我らと同年代のカルメン・マキさんには年を重ねたらこうなって欲しいとイメージしていたが、jazzでありブルースでありカルメン・マキであり、見事に年を重ねた。

Makixkuraiman社長氏と密談する。カルメン・マキさんは良いね~、プライベートコンサートでもやれたら素晴らしいな~、とりあえず横浜や吉祥寺のクラブに出ているから聴きに行こう。コルトレーンのアセッションを聴いてカルメン・マキさんの”山羊にひかれて”を聴いて、この両極端がいいねえ。

Maki人生にたんとはいらね~
jazzは
コルトレーン
ビル・エヴァンス
ガボール・ザボ
歌い手はカルメン・マキ
文学は漱石
画家は
ミケランジェロ
ダ・ヴィンチ
カラヴァッジオ
やっぱり多すぎる
人生にたんとはいらね~

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2017年2月15日 (水)

電源力学 電解コンデンサ開発騒動記覚醒編

2開発や発明に長く携わっていると人間の力の凄さを感ずる貴重な経験も、ままある。しからばどのような人間が如何にして力を発揮したかのプロセスが興味深い。まあ、ドクターとか高学歴とか鳴り物入りで来られた優等生は枠からはみ出さず案外ダメだったりして、ごくフツーの成績のエンジニアが突然覚醒してはみ出したりするから、面白い。こっちは開発や発明の責任者だから成功させなくてはならないプレッシャーがあり、誰にでも任す訳にはいかず、共同研究者の認定基準を持っており未だに変わっていない。第一義に好奇心旺盛と奇想天外 、第二義に合理性であります。好奇心旺盛と奇想天外は自称持っているが(真に持っている人は少ない)、合理性を持ち合わせていないと遊ばれてしまい、コトは成就しない。この遊んでしまう開発者や発明者や研究者を、うんざりするほど見てきた。

66過日のkuraiman社長氏宅、まあこんなものか?としていたが、粘ってもう一度仕切り直しで音像定位の調整を丹念に行う。電源周り改造のエージングも進み、突然jazzが覚醒した。それまで殆ど居眠りをしていた名工ミルトさんが、食い入るように聴いているではありませんか。50年も聴き続けているガボール・サボのgypsy’66は2度と聴けないような迫力で、新たな才能を発見したような興奮に包まれる。しかしgypsy’66のcdがamp工房のインパルスオリジナルレコード盤より良い音では、考え込んでしまう。

3_2共同研究者の認定基準を持った名工ミルトさんは、ガボール・サボのgypsy’66の2度と聴けないような音に覚醒したか?帰りの車中、次々とスーパー電解コンデンサ開発のアイディアを噴出させる。”一番外側のマイナス極ofc純銅板に分厚い1.5mmを使い、純銅板エンドの双方をL型に曲げそのL型同士をofc純銅ボルトも作り締め上げる!あのofc販売業者にはofcの丸棒もありネジを切りetc...”こりゃあ凄いや、あんぷおやじも唖然、電解コンデンサのギャップも見事に調整できるし、マイナス極のofc純銅板1.5mmはとんでもない音を出すに決まっている...人は時として覚醒するもので、ここで開発者の値打も決まる。

5翌日ガボール・ザボのgypsy’66を注文しました、と名工ミルトさんが訪ねてくる。そこで再びスーパー電解コンデンサ開発のアイディアが伝えられ、”最内側と最外側にofc純銅板を配置して全体を包み込み端面をハンダ付けすれば電解紙が密閉されて電解液の蒸発は無い”又しても凄いアイディアだ。そう来たか!ならば至宝のフィリップス電解コンデンサ1989年モノで勝負しよう。

6その場でニッパ1丁でサクサクと解剖を始める。思わず歓声をあげ”これだ!”電解コンデンサの表面のボコボコはコンデンサエレメントを固定する為で、パラフィンなどの軟弱な固定材を使用していないから振動力学的に最高の音を出していたのだ。実に単純だが巧妙な仕掛けにたまげて、思わず日本のコンデンサメーカに”もっと出せよ!アイディア”となってしまう。

Caravjazzオーディオはこうあるべき!こうじゃあなければならない!などの常識は一切捨て去ろう。余りにも進化したデジタルテクノロジーは何でも手に入り、何でも出来ると錯覚させてしまう21世紀、常識とゆう錯覚した安住の地からは本物は生まれ難い。恐れず非常識とゆう衣をまとって突き進もう。サン・ルイジ・ディ・フランチェージ聖堂のコンタレッリ礼拝堂にある、1600年にカラヴァッジオによって描かれた3部作、聖マタイの召命、聖マタイと天使、聖マタイの殉教のうち、画像の”聖マタイと天使”が最高傑作と決めて常にjazzオーディオ表現の指標としている。400年もの長きに渡り人々を感動させ続けるものが本物で、そこに現実と幻想を観る。そしてコルトレーンの現実と幻想、この幻想にこそ我らの思いが込められる。

922月11日にマイナス極をofc純銅板にしたものが完成して”音はアルミ臭さが大幅に減り、太くなり低域が沈み込みやや甘くボケて純銅の音色特性そのものが出てきて苦労は報われた!”としたが、あれから5日が経ち遂に覚醒した。ビル・エヴァンスの高音質ではない普通のcdでもピアノはカキーンと深くはじけ、ジルジャンは染み渡り、ベースはゴンゴンと沈み込み、これが半分ofc純銅板電解コンデンサの威力かと思い知らされる。電源が音を出している信念で探求してきたが、その最重要部品が電解コンデンサだった。トランスやプラグやダイオードや金ヒューズや、それらよりも圧倒的に音を支配している。言い換えるならば、アルミ箔電解コンデンサは如何に音を悪くしていたか!となる。

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2017年2月13日 (月)

解剖力学 最強の銅コンデンサを作る編

Gege嫌いなものが好きになるなどの現象は、枚挙に暇が無い。カラバッジオは悪党のくせになんや!コルトレーンなんか分かりっこない!水木しげるなんか薄気味悪い!これが今では180度方向転換するのだから人生は奇想天外で、面白い。貸本漫画時代の花形は、なんと言っても「さいとうたかお」先生で、塾生になって劇画の勉強をしていた。薄気味悪い水木しげる先生の貸本漫画は借りることなど無かった。昭和39年頃、旧清水女子高の近くにおばさんが営んでいる貸本漫画屋を発見、1冊50円で貸し出していた。薄暗い貸本漫画屋はなんともネクラで、子供達が出入りする時代は終わって青年層の漫画になっていた。それが静岡駅ビルの大きな本屋さんの明るい本棚に水木しげる先生の本が陳列されて、かび臭かったあの時代のチョット怪しげなものがすっかり文部省推薦のような?健康的はむしろ寂しい。刷り部数2000冊くらいの水木しげる先生の貸本漫画のオリジナルなどは、ブルーノートのレキシントン盤よりも高いくらいで、あの時代に買っておけばよかったと残念に思う。その後の人生は興味深く、カラバッジオは名画を描きながら逃亡を続け、巨万の富を得た水木先生は、あの時代のザラッとした絵の感覚は無くなり丸く穏やかな絵になり、成功者のコルトレーンは寿命と芸術性を引き換え更にザラッと過激になり。

1でありますから現代テクノロジーもチョット怪しい世界へと向かうのでありまして、今回は最強の銅コンデンサを作りますの編。アルミ箔のコンデンサと銅箔のコンデンサの違いが一目瞭然でないシステムは、音色感度が鈍くなっているから深刻に受け止めた方がよろしい。現在最強のコンデンサはDuelund社銅コンデンサでお代も最強、銅箔と誘電体が入手できて手巻きすればこれを超えられると思うが、未だ作る時期ではない。そこで銅コンデンサの中でいっとう安いjensen社(赤丸印)を解剖して水晶粒を充填する。
2表記の通りオイルコンでオイルコンは凄い!みたいな風潮もあるが、一体何が凄いのだろうか?日立時代に油入機器の面倒みていたせいで、全く信用していない。絶縁度確保で使うがpcb事件以来オイルコンには恨みがある。大騒ぎになる以前は平気でpcb入りのオイルを触っていた。特に困ったのが柱上の高圧油入遮断器で、オイルの酸化劣化により開閉時のアークで発火して爆発、電柱の上から炎の落下する姿を目撃した時は、油入機器に対し怒りを覚えた。余談だが、これらの蓄積で気中遮断器など乾式の時代になっていく。だから必要以上な偏見でjensen社はまずいのではないかと思っていたが、解剖してオイルを抜いてしまうのだから、まあ良いか。
3凄耳のm+aさんがアルミ臭いとjensen社の銅コンデンサを評価していたが構造からくるもので、オイルが充填され宙に浮き、銀線リードにアルミケース、これではm+aさんの言うとおり防振構造上音が悪い。最近はミルトさん流でニッパ一丁でサクサクと解剖する。オイルがタラリと出てくるがpcb入りでじゃあないから安心して扱おう。
4解剖が完了して中身が姿を現す。両端に樹脂のケースでコンデンサエレメントを半固定し、中央にスポンジ様のモノを巻きつけアルミケースと直接接触しないようにしてある。これで50$とは少々お高く手作り品のレベル?量産化すればmcは300円くらいとはじける。
5構成部品を並べてみた。銀線貫通のエンドブラケット所謂ハーメチックシールに近い構造、半固定用樹脂ケース、銅箔コンデンサエレメント。これに捨ててしまった絶縁用の鉱油とアルミケースとなる。この構成部品中使用するのは銅コンデンサエレメントのみとなる。
6この銅コンデンサの最大の特長が左右の±極性用に銅箔を誘電体より長く出し、それぞれ銅箔を潰して全部に導通を持たせ、且つハンダ付けできるようにしてあり、そこに銀線がハンダ付けされていた。要するに銅箔全部から信号を取り出す構造で、コンデンサでは常識かも知れないが素晴らしい。赤丸印の所にモガミのofc線をハンダ付けする。
7いつも通りofc純銅筒を作る。左の銅コンデンサエレメントを立ててあるには、オイルを抜くためで放置してある。
8水晶粒を充填する。ここの水晶粒サイズは重要で細目を使う。音声信号は微弱で必然的に細目となる。
9 水晶粒を充填したら表蓋をハンダ付けして銅コンデンサは完成となる。
91こちらが以前の水晶粒防振構造化銅コンデンサで、アルミケースの上から水晶粒で防振していた為、真の防振構造にはなっていなかった。防振構造と言ってもかゆい所に手が届かない間接防振方式が大半で、投資対効果で良いとはいえない。
93音出しでこれはもう小事件です!毎度事件でスマンのだが、電解コンデンサは大事件で電源は何よりも優先し、次がカップリングコンデンサの類となる。Duelund社銅コンデンサを超えてしまい、安いjensen社銅コンデンサの圧勝は朗報であります。jazzオーディオで最も重要で優先すべきは音色特性で、音色を深々と色気をもって表現できなければ始らない。
Cx310ヴァイオレンス住職が電解コンデンサの鬼防振構造をたまげた顔で見ながら”あんぷおやじー、まだやることがあるのですか?”と聞くもんだから”なんぼでもありまっせ!”と答えた。直ぐにでもやってみたい奇想天外が古典管を輪切りにして、最上級の水晶粒細目を充填して、再びガラスを溶着してトップから真空ポンプを用いて真空引きをする。これならば真の防振構造化真空管が出来上がる。水晶粒中に含まれる酸素は?電子は飛ぶのか?熱には?そんなことはやってみなければ分からない。こんな面倒をするならば中国の真空管メーカに作らせたら?となるでしょうが、これができないのだな~、古典管を作らせたあの時代の力は現在得ることはできない。まだやることがありますか?の答えは無限にあるとなり、回路方式がどうたら、分解能がどうたら、サーボがどうたら、など常識を唱えている内は所詮jazzオーディオもたいしたことはなく、叩く、切る、削る、曲げる、擦る、熱を加える、殴る...ヴァイオレンスだ~、これらの痛快馬鹿力が軟弱になったjazzオーディオへのアンチテーゼであり、商業主義に飲み込まれない自由の砦であり、音楽人生を面白くする。

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2017年2月11日 (土)

電源力学 電解コンデンサ開発騒動記3

00人間の感覚器官で目や耳は選択的情報取り込みの生理的現象があり、見ているようで見ていない、聞いているようで聞いていない、が起き易い。この2つが優れていたならば、もっと絵が上手くなったであろうし、音も良くなっていたはずだ。しかし安心して欲しい、人間は平等に作られており目や耳が劣る分嗅覚に優れ、アンプ製作時のしくじりのよる過熱や焼損はいち早くキャッチ出来てトラブルを未然に防ぎ、第一嗅覚はjazzオーディオの進むべき道を確実に嗅ぎ分ける。画像の音の良いトランジスタ開発もその嗅覚の結果で、この時はしくじったが素材力学へと繋がり、トランジスタの半金属シリコンや純銀素材は音の悪いことをあぶり出した。電解コンデンサの開発もその得意な嗅覚のお陰なのだ。

1どうしても譲歩出来ないのがアルミ素材であり、電解コンデンサの最大の間違いで音を悪くしている。オーディオなんかおまけのグリコで、太陽電池のmpptインバータやパソコンやプリウスモータ駆動が主たるユーザーで音には関係ない。電解コンデンサのプラス極は酸化皮膜の生成が必要で直ぐには出来ないからアルミ箔をそのまま使い、マイナス極はofc純銅板を使う構成でもう一度トライした。雨の中エンチョーへ出向きΦ300mmの紙管を入手し、100mmの長さで切断した。

2例の如く電解コンデンサを解剖して容量を測定しておく。430μfと出た。

3次の作業に慎重を期す。電解コンデンサ解体時に各素材の扱いがテキトーで間違いをしてしまったため、解体しながら素材に明記した。プラス極の表と裏、電解紙の表と裏、マイナス極の挟み込む向きなど。マイナス極のアルミ箔と電解紙は使用しない。

4Φ300mmの紙管にサランラップを巻いて電解液が染込まない策を講じ、その上にマイナス極のofc純銅板0.2mmを巻きつける。表面積のエキスパンドはやっていないから静電容量は大幅に落ちる。落ちるが音は良いはずだ。

5 ofc純銅板マイナス極の上に電解紙を巻きつけ、その上に表裏を間違えないようにプラス極のエキスパンドされたアルミ箔を巻きつける。今度は絶対に間違えていない。最後のサランラップでグルグル巻きにして電解液の蒸発を防ぐ。

6静電容量を測定すると12.7μfと出た。430μfが12.7μfとなり1/30の容量に何となく納得する。いくらプラス極の表面積がエキスパンドされているとはいえ、受け取り側のマイナスがノーエキスパンドではこうなり、表面積はおおよそ30倍であることも分かった。

7次が恐る恐る電圧を印加してコンデンサの体を成しているか検査する。前回は250vまで印加したが、今回の電解コンデンサは結構苦労しているので壊したくなく、204vで止めた。放電特性もまあまあで良い感じに安堵する。

8再度静電容量を測定すると約17μfまで上昇し、最終的には水晶充填圧で20μfまで上昇すると踏んだ。電解コンデンサの容量と音の良し悪しは直接的ではなく、むやみやたらと大きくしても音は良くならない。幸トランジスタの定電圧回路が入っているため20μfもあれば十分だ。

9前回開発の解体して巻き付けたΦ200m150μfのコンデンサを内側に入れて、その外側にΦ300mm20μfのコンデンサを配置する。理由はしくじった時配線の変更で直ぐに切り替えられるため。最内側にダミーの紙管を入れて水晶粒を慎重に充填する。これで出来上がり。

91さて音はどうゆう風に変わった?...遂に来たな!であります。スキャンスピークスピーカシステムのセアスのドームツイータではジルジャンの表現がもうこれ位で限界かも知れない。288-16gにすれば凄まじい音になっているはずだ。音はアルミ臭さが大幅に減り、太くなり低域が沈み込みやや甘くボケて純銅の音色特性そのものが出てきて苦労は報われた。

92さてこれで終わりとはならずofc純銅板の電解液による酸化に対しては、まだ対策が無い。イメージ的には画像の抵抗箱と同じような仕上がりにしておき、外形Φ400mmの電解コンデンサ別置きにし、配線はモガミofcを水晶粒防振構造化したケーブルにする。こうしておけばメンテナンスも楽で寿命試験中にたまにはバラして検査する。

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2017年2月 9日 (木)

電源力学 電解コンデンサ開発騒動記2

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電解コンデンサの開発は見事に失敗してしまい、その要因を分析してみた。陰極もエッチングして面積を拡大してあり、ofc純銅板は表面積拡大はやっていないので静電容量は下がる。更に現在の電解液ではofc純銅板を酸化させて緑青(ろくしょう)を発生させるため、表面処理が必要になる。電流洩れについてはもう少し探る必要もあるが、積層構成を間違えたようだ。ofc純銅板の電解コンデンサ開発についてはきちんと設計してから取り組むことにした。とりあえず電解コンデンサを解剖して紙管に巻き直して、水晶粒防振構造化した水晶電解コンデンサとして進むことにした。
2前エントリーと同じコンデンサを巻き解き、Φ200mmの紙管へ巻きつけ、サランラップで覆った。静電容量は150μfで、実測値450μfよりエラク小さいが、巻き付けた状態では平面の2倍の容量になり225μfが平面正常値、更に巻き圧は甘く容量は下がるから150μfでも良しとした。直流電源をスライダックで可変して50vまで印加した。洩れも無く直流波形も正常で良さそう。
3こうなりゃあシメタものでたたみかけるが、やっぱり入れ物は不細工なタライとなり水晶粒を充填する。真ん中の黒い紙管は水晶粒充填量が多すぎるのでダミーで入れた。巻きつけた電解コンデンサの表面は、周囲の水晶粒により加圧されて好都合、水晶粒充填は慎重に行う。
4次が重要で水晶粒による加圧状態で直流電圧を上げていく。350v耐圧だが使用電圧が150vなので250vまで上昇させる。全くの正常で電解コンデンサの体を成した。電源オフ時の放電特性も正常で洩れ電流も少ない。
5エージング中の水晶電解コンデンサ、放置しておいたらピーク値で充電して入出力とも値は一致して255v、安定度も確認できた。
6いよいよカニンガムcx350ラインアンプへ水晶電解コンデンサを組み込むが、15kgもありやたら重い。黄色丸印は解剖コンデンサの水晶漬けしたもので配線を外し、赤丸印水晶電解コンデンサへ繋ぎ音出しをする。さて音はどうゆう風に変わった?...これはもう事件です!
91聴いたことのない音に違いないし、噛み付き、恐ろしい音が倍加され、それに美しさが加わって...しかし万事メデタシとなるほど甘くない。音エネルギーが強烈過ぎて今まで対処したことが無い初めての経験で、こりゃあ思案のしどころだな。今まではアルミ箔の電解コンデンサが出来なりに鳴ってアルミの音を気にしていなかったが、今回は白日のもとにさらされてしまい、好事魔多しでアルミの音色が正体を現す。やはりここは銅にすべきと決心した。先達の音「恐怖」も、ここのアルミを観てしまったのかも知れない。
9_3エネルギーの強烈さとアルミ臭さの対応を次々と打ち出す。先ずはラインアンプ電源部(黄色丸印)を水晶粒で充填して振動対策をし、ケーブル類で振動対策がされていないものを水晶粒防振ケーブル化し、水晶電解コンデンサへ銅コンデンサを並列接続する。ようやく音がまとまり始め凄い音色にたまげ、聴くjazzも1950年、60年代録音の自然な音のcdへやっと戻した。現代録音の顕微鏡で観たような録音では、楽器の音色が凄すぎて音を聴いてしまい、jazzを聴けないので止めた。
7ここで1つの結論に到達する。音は紛れもなく電源が出しており、その最重要部品に電源トランスと電解コンデンサがある。そして音色支配力は電解コンデンサの方がトランスを上回る。その強烈なエネルギーの源はコンデンサの金属誘電体にあると思え、フィルム誘電体の電源では綺麗になるだけでこんなエネルギーは出せない。よって電源のコンデンサは電解コンデンサに限り、且つofc純銅を電極に持つ。金属の音色をここまで研究すると、素材力学上アルミを使うなどもっての外で純銅は決して譲れない。
Caraba目指す表現を絵画でいうなれば、サン・ルイジ・ディ・フランチェージ聖堂にあるカラヴァッジオの3部作、聖マタイの召命、聖マタイと天使、聖マタイの殉教となり、光と闇、躍動感溢れる絵力、どこまでも深い美しさ、となる。純銅電解コンデンサが出来たならば表現出来ると思うが、はたして可能性があるかどうかはやってみなければ分からない。

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2017年2月 7日 (火)

電源力学 電解コンデンサ開発騒動記

Kkawamjのk川さんから”過去に電解コンデンサーを分解し、巻きをほどいてガラス板に挟んでラップで包んだ猛者がいました。その音は「恐怖」と書かれていたように記憶しています。”との情報をいただき、狂次元のオーディオマニアは昔から居たものだ。そのk川さんは金田式daコンバータに水晶の親戚である石英砂の珪砂(sio2)を入れられ、”ガツンと来るサウンドを手に入れました!”と、ご報告も頂きました。砂の類は生成上微粒子と不純物が残り、これらが湿気で固まるり振動防止の効き目を弱くしますが、5号と粒子のサイズも良いようで成果を出されたと思います。とにかく安いのがいい。

1単にアルミケースを解剖して水晶粒防振構造化した電解コンデンサの音は”噛み付き、恐ろしい音!”になり、更にこの方法を進化させたらどうなるだろうか?とゆう訳で次なる手立てに出た。日本ケミコンのフツーの電解コンデンサcegw350v470μfがモチーフとなる。

2先日のアンプラボでコンデンサの開発は名工ミルトさんと共同作業になる。ノコで横を切ってなんて言っていたら、ミルトさんはニッパ1丁でサクサクと見事な解剖に唖然。下にあるパラフィン状のモノはコンデンサエレメントの固定用で綺麗に取り去る。はなっから縦長のコンデンサを選んだのはコンデンサ帯の長さを短いとふんだから。

3_2ところが解いてたまげる、コンデンサ帯が長い!たかが外形Φ36mmの電解コンデンサが、何と960mmもあり予定が狂ってしまった。

4コンデンサの母材はΦ200mmの紙管でせいぜい円周は630mmで短い、めげずに紙管を切断する。

5紙管のため電解液が滲みこみ蒸発してしまうと困るので、表面にサランラップを巻き付ける。これは安定度に欠けるので次回は紙管表面にウレタン塗装を施そう。

6マイナス側電極のアルミ箔を撤去してofc純銅板をを強引に入れる。プラス側電極のエッチングと酸化皮膜加工されたアルミ箔はそのまま流用する。電解紙は元通りに各電極箔に貼り付ける。

7その電解コンデンサ帯をコンデンサの母材のΦ200mm紙管にグルグル巻きつける。このグルグルは予定外で1周だけにして、その表面を水晶粒で防振化する。一番外側にはofc純銅板を巻きつけ結束バンドで強引に締め込み、プラスとマイナスの電極のギャップを詰める。まるでスシのシャリ桶のようなものが出来上がる。

8ここからが事件で、画像は最初に測定しておいた日本ケミコン電解コンデンサcegw350v470μfの実測値で445μf、これが50μfしかない。コンデンサを作りそのまま通電する訳にはいかないので、スライダックで直流電圧を徐々に上げる。保護用の抵抗1kΩを直列接続してあるから、電極タッチによるショートにも対応できる。しかし一向に充電電圧直流波形にならず、どうやらジャバジャバと電気が洩れているようで、完全に失敗!

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2017年2月 5日 (日)

解剖力学 電解コンデンサ解剖番外

Tosima戸嶋靖昌さんの怒(ド)リアリズムは荒削りな筆運びを遠方から眺めると見事に像が浮かび上がる手法だが、知る限りではカラバッジオが最初ではなかろうか。画像は”街・三つの塔~グラナダ遠望~”1984年。

Caravaggioxカラバッジオのキリストの捕縛の兵士の甲冑は白がベタっと塗られており、これを遠くから眺めると甲冑の中央が光輝いて観える。

Lasu 次がベラスケスのラス・メニーナスで、皇女マルガリータのレースのリボンは細密描写とは程遠く、筆の軽妙なタッチで見事に描き上げてあり、これを遠くから眺めると軽やかな本物に観える。真に上手い画家とは一撃で描き上げる。戸嶋靖昌さんはプラド美術館のベラスケスをお手本にされて、独自の手法を編み出したようだ。戸嶋靖昌さんの表現法を支持する最大の理由は、ベラスケスの源流にイタリアバロック期のカラバッジオがあると推測でき、絵画の王道を継承されているように思えるからだ。

1x至宝のフィリップス電解コンデンサ4000μf200v(黄色丸印)を使用したカニンガムcx350ラインアンプの主電源になり、左右チャネルの干渉防止とエネルギー増強で31df6と100μfのスプラグ電解コンデンサ(赤丸印)を使用していた。従来の手法ではこの画像部分全てを水晶粒で埋め尽くして防振構造化しており、それなりの効果は出ていた。

2xそれを国産の日本ケミコンの15000μf160vを解剖して水晶粒防振構造化したスーパーチューニング電解コンデンサ(黄色丸印)に交換した。”音を出すと唸り声を発して噛み付き、恐ろしい音である”と形容したが、至宝のフィリップス電解コンデンサは吹き飛んでしまい、もしかしたらこの手法でどの銘柄の電解コンデンサでも良くなってしまう。音に噛み付かれて慌ててエネルギー増強の31df6と100μfのスプラグ電解コンデンサ回路(赤丸印)の小細工は止めにした。

Cxたいていは音に噛み付かれてると慌てて失敗した!と思うに違いない。これが違うんだなー、水晶粒防振構造化するとスピーカからどんどんエネルギーが噴出して振動帰還が強力になり、より煩くなる。これはさんざん経験済みで煩くなればしめたもので、大歓迎なのだ。今回の事件は煩いどころか音に噛み付かれてしまい、もの凄い!カニンガムcx350ラインアンプはテンポラリーで水晶詰めが未完成だから、モロに振動帰還が掛かり噛み付く。煩い、噛み付くが出たら水晶粒防振構造を強化するしかなく、とりあえず黄色丸印の困ったらマックコーヒーカップにDuelund社のカップリング用銅コンデンサを入れた。途端に噛み付きが音楽エネルギーに変換されて、してやったりだが未だ足りない。

3電解コンデンサの防振対策もトランスの防振対策も痒い所に手が届かない方式だったため、トランスについては完全に解体して防振構造化で大きな成果を上げており、今回は電解コンデンサで痒い所に手が届く方式を確立した。これは大いに朗報で、今後は国産の真面目で地味な電解コンデンサを解体水晶粒防振化構造にし、噛み付き電解コンデンサとする。暫くはこの手法でjazzオーディオを進化させて、その間に銅電解コンデンサの技術を確立させようと思っている。

当たり前のことを当たり前のようにやっていたのではロボットベンチャーの成功も無かったし、jazzオーディオの革新も無かった。人にとって重要は大きな失敗と小さな成功で、成功の経験は別な分野へ挑戦した時にゆるぎない信念となり、失敗の経験は成功への道筋を分厚くしてくれる。成功も失敗もしない人生ほどつまらないモノはない。

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