2020年3月13日 (金)

音色力学 ab international 900aパワーアンプのスーパーチューニング 了

203130xガッレリアのprada本店横のショーウインドウに飾られたマリリン・モンローに魅せられ、クラクラしながらそのガッレリアを抜けると突然巨大なゴシック様式のミラノのドゥオーモ (Duomo di Milano)が現れ、その美しさに思わず息を呑む。 このドゥオーモ(大聖堂)はロンバルディア州都ミラノのシンボルとなっている。そして今、ロンバルディア州はコロナの震源地になってしまった。常に観光客で溢れるドゥオーモ広場に人は殆ど居なくなり、ミラノもイタリアもエライことになってしまった。そろそろカラバッジオを観にローマへ行こうか、などと構想を描いている矢先に世界中が大ピンチになってしまった。もしかしたら2度とローマへ行けないのかも知れないし、だから常々今、今を生きて不眠不休でやるしかないと決めている。サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会(Chiesa di Santa Maria delle Grazie)もミラノにあり、レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐がある。ミラノは完全閉鎖で、今となっては最後の晩餐を観ておいて良かった。がんばれイタリア!

203132電源基板の完全解体をする。サンガモの電解コンデンサ10,000μf75vを清掃すると新品同様になった。このアンプは「何とか地区拡声装置」と紙が張ってあり殆ど稼働してないようで、外観はキズだらけだが中身は新品みたいだ。アルミ電解コンデンサの問題点はアルミの音色で、特にアルミ端子の電流が流れる部分がよろしくない。電解コンデンサは漏れ電流もあり容量の精度も電解液の状態で変り、そのずさんさからオーディオマニアは「電解コンデンサは悪で除去しろ!」と叫ぶ。そこで昔、大手が電解コンデンサを止めてフィルムコンだけにしたパワーアンプを発表した。その行く末は知らないがトム・コランジェロが転ばなかったコトからして、電源は電解コンデンサでなければダメとなった。音のエネルギーはコンデンサのレギュレーションに支配されて、我らがロボットで使うリップル電流30aの電解コンにフィルムコンは太刀打ちできない。

203133次に電源基板からダイオードブリッジを抜く。基板の銅箔厚みは35ミクロンタイプでハンダの熱量は相当に必要。おまけにスルーホールだからダイオードブリッジは抜けず、300wのコテを持ち出し漸く抜けた。

203134基板から不要なものを除去したら電解コンデンサ用に余分な穴を発見。これは電解コンデンサの誤設置防止のためで、のぞき窓から極性を確認できて良いアイディアと思う。

203135こちらがトライアック部となり、cr時定数を持ったリレー回路で遅延させ、トライアックのゲートをオンして電源投入をしている。


203136これをリレーに置き換えるためトライアックを撤去する。この基板の問題点はシルク印刷が無いコトで、代わりに基板にエッチング文字を残すべきだがそれもない。仕方がないので手描きした。

203137続いて31df6をハンダ付けする。水晶粒防振構造化すると空冷より放熱容量が減るため、ギャランティは30wまでとし500wなんか出さない。そうすれば31df6のシングルでも問題なく使える。

203138最後に電源開閉用のリレーを取り付け配線して電源基板の改造は完了する。所謂無接点リレーを有接点リレーに置き換えるのだから、時代に逆行している。オーディオの音は時代と共に進化してきた訳ではないので、こうゆうコトは良く起きる。モンスターチューニングではリレー接点に純金又はofc純銅の板を張り付ける。今回は標準の銅合金接点になる。半金属のトライアックから銅合金への交換は、驚くほど音色が変わる。電源基板の改造手法はやたら詳しいが、音は電源が出している理屈からここを最重要に位置づけている。

2031500篭城中でpadobaの店主に弁当を依頼してあり、受け取りにamp工房へ出向いた。途端にパーカショニストのnakaさんからtelが入る。「あんぷおやじ~、凄いよ、凄い、ハイエンドアンプだ!電源入れてから直ぐにとんでもない音が出る...」矢継ぎ早に興奮してまくし立てる。「回路構成と部品からab international 900aがno1、次がアムクロンのce2000txになり、その他は...」と説明した。音色力学に従ってセオリー通りに開発や改造をすれば、聴かずとも良い音の出るコトは分かる。今回は測定に終始してヒアリングはゼロ、それでも良い音が出たのも当然と言えば当然だが「余人を持って替え難し」の音ではない限界もある。「余人を持って替え難し」の音とは?1つの例として上海駿河屋さんの音がそれ。軟弱なjazzフリークは腰を抜かして逃げ出す鬼音、そうゆう唯一無二の音のコトを言う。

Schなぜab international 900a若しくは9220aがno1になったかと言うと、回路は簡単でチューニングがやり易いこと、入力アンプ部はバランス回路を除けばopampを使っていないこと、コンストラクションが水晶粒防振に適していること、これらで決めた。アムクロンのce2000txやmicro-tec600&1200も候補にあがったが、少々複雑で今回は見送った。アムクロンではvzタイプ(可変インピーダンス)も良かったが回路図が無く脱落した。その他プロ用パワーアンプを片っ端から調べたが、コンストラクションが水晶粒防振構造に適さないか、モールドトランジスタで改造の気分にならないかで脱落した。これらからab international 900a又は9220a、アムクロンのce2000tx又はmicro-tec600&1200が最適に思う。

203151このまんま篭城すると改造の記録も記憶から消えうせるため、急遽ブログをエントリーして記録を留めることにした。さて、先ずはお粗末なスピーカ端子をofc純銅端子に交換しよう。同時にacinもインレットを新設する。ヒューズはカルダスワイヤーを使って水晶粒防振ヒューズを作る。

A2こちらがその完成品。配線材は音質まあまあのモガミofc線を使う。ファストン端子などそのまま利用しているので音質はやや硬質だが、この方が一般受けする。

A3acインレットのパネルカットが大変難儀した。結局Φ2.5mmのキリでミシン加工をして抜いた。今回は手持ちの材料からフルテックのリン青銅金メッキもんを使ったが、これも音質は若干硬質となる。

203153次はパワーアンプボードの改造になる。パラランをやる時に必ず必要になるのがエミッタ抵抗で、主回路だからトランジスタと同様に重要なデバイスとなるが、たいていは身分最下位のおまけのグリコになってしまうのは何故だろうか?

203154エミッタ帰還抵抗は0.36Ωの酸化金属皮膜抵抗が使われており音は最悪。ここは百歩譲ってニクロム線の巻き線抵抗としよう。

 

203155そこでオヤイデに銅マンガニン線を手配した。Φ0.35で4.57Ω/mだから0.36Ωでおおよそ80mm、これを実際に切断して抵抗を測定し、画像のようにクルリと巻いて抵抗体として交換する。気を使いすぎて小さくグルグル巻いてインダクタンスにしないように。まあ、アマチアイズムに溢れるならば抵抗くらいは作るべし。

203156x次はバランス(インスツルメンテーションアンプ)入力部の改造となるが、ab international 900aのドキュメントは案外ダメで記述されていない部分も多く基板を追っかけた。上の赤丸がアンバランス入力部になり、下の赤丸がバランス出力になる。

203157先ずはバランス出力の100Ωの抵抗を抜き(パターンカットが常套手段だが今回はやらない)、バランス出力を作動不能とする。


203158次にofc純銅rcaジャックを取り付け配線する。妖しい中華のofc純銅rcaジャックだが、このジャックの音色を気に入っている御仁もいるから使ってみた。


203159次にノンポールのカップリングコンデンサを抜いてクラリティキャップの4.7μfに交換する。acアンプとなっているため帰還回路にも同様のノンポールが付いているが、スーパーチューニングでは交換しない。勿論モンスター改造時はデンマークduelund社のofc純銅コンデンサを使う。

2031591パワーアンプ基板のドライブ段の高圧電源が出力段の低い電源に紛れ込ませないための、妖しいダイオードは31df6に交換する。これにてパワーアンプボードの改造は終わる。

2031592たったこれだけの部品交換で音は激変する。ハイエンド機でもたまに見かける部品だが、良い音を出そうとしたら「こんな部品は使うなよ!」と言いたい。

 

A4改造が完了した各基板と部品です。たったこれしかないシンプルな構成が気に入っている。


A1いっとう心配なのは改造にしくじったトロイダル電源トランスで、一気に組み上げて事故れば大問題になってしまう。



A6そこで最初にトロイダル電源トランスだけに通電して検査をする。恐る恐るスライダックで電圧を上げていくが発熱は無い、大丈夫だ~。


A7これがその時のデータになる。69x√23=97v、これが出力駆動部の電源電圧になり十分に駆動できる。33vx√2=46vが出力段の電圧で、これでは500wは出せないね。

B1いよいよ組み立て開始です。ch2が下側で組み付ける。


B2ch1とch2の黄色い渡り線を忘れないようにする。


B3次は電源基板を入れて電源配線をする。しまった!電源ケーブルに方向のマークを付けるのを忘れた。クセを読み込んで難無きを得たが、ここは要注意です。

B4続いてch1を組み込む。電源ケーブルの無印は最後まで混乱した。


B5こちらが機構部品から基板部品まで撤去したものの全て、如何にも音が悪そうでしょ。アルミのステーは電源基板の固定用だが、水晶粒へ埋没させて固定するため不要となった。

C1いよいよ通電開始、間違いは無いか何度もチェックしているが毎度ながらスリリングです。

C2 負荷抵抗に4Ωを2チャネルとも接続、hpの8903bから1khzと2vの出力をrcaへ接続する。全く問題なく動作した。

C3その時のデータがこれ。検出周波数は999.45hzで歪み率は0.186%となり、全く問題ない。

C4その時の波形がこれ。11vrmsだから11^2/4=30wでこれがギャランティ範囲となる。

C5続いて温度上昇試験を丁寧にやる。ab international 900aパワーアンプのファン無しは理解出来ない。500wx2の出力でファン無しのこの放熱器はないでしょう。

C6温度センサーを付ける。安物のデジタル温度計のレスポンスが余りにも悪くて使えない。

C7そこで半導体温度センサーに交換し、粘土で放熱器に固定して測定した。30wx2のパワーで連続運転、温度はどんどん上昇して65度まで上がったが、まだ飽和かどうか分からない。これじゃあ水晶粒防振構造化は危険で出来ない。

C8冷却ファンを放熱器にあてて温度を測定すると見事に温度は下がる。アムクロンはb級で小出力ではほとんど発熱しないが、ab international 900a...ん?abとはab級のabか?まあアイドル電流は若干多いね。

C9そこで登場がsae2600の静音ファン、アルミフレームは腐食してボロボロのファンだが風音は殆ど聞こえない。丁寧に黒つや消し塗料を塗り、見た目も良くした。

D1ファン2個を取り付けるためのステーを放熱器に取り付けると、なんともゴツイ風情となる。

D2ファン2個をネジ止めする。

D3ファンの取り付いた勇姿を見て欲しい。こうゆう風な無骨にしてしまうのは、ロボット屋の習性でしょうかね。


D4出力を20wx2として長時間の温度上昇試験をやる。30wでは20wの負荷抵抗が炙られて匂い、アンプが炙られても判断が付かなくなるため仕方なしディレーティングした。

D9その時のデータがこれ。数時間放置しても44度程度で飽和して見事なデータだ。この時の室温が22度だから30度の温度上昇を見込んでも問題ない。これで水晶粒防振構造化できる。

D5ハイライトの水晶粒充填作業で、サンガモ電解コンデンサの下やらch2板の下に十分充填する。

D6トロイダル電源トランスの水晶粒充填は重要な作業で、特に下側は良く充填しておく。

D7xいよいよch1板の充填でユサユサゆすりながら満遍なく水晶粒を充填する。画像の温度センサーは一度水晶粒へ埋没させるためそのままにしておく。左のサーマルブレーカは95度でパワーアンプを遮断する仕組み。それにしても95度とはたまげた!

D8これで充填完了。重さは35kg位になり貸出機と考えたが重過ぎで思案、どうしようか。最後に水晶粒充填機の温度上昇試験をやるが、放熱器の部分では温度に差は殆ど無かった。このアンプは音を聴かずにパーカショニストのnakaさんへ渡した。これにてab international 900aパワーアンプのスーパーチューニングは了です。

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2020年3月11日 (水)

音色力学 ab international 900aパワーアンプのスーパーチューニング 3

203111pa用のパワーアンプはドスの利いた音だの粗い音だのと評価が聞こえてくるが、どうもそのアンプの置かれた立場や筐体のデザインからくる印象で決めているフシがある。だから「しっかり聴いてみろよ!」と言いたくなるが、改造素材扱いのamp工房としたらその方がありがたい。今までに扱ってきたpa用のパワーアンプはアムクロンのce2000txとramsaの2機種になり、その評価は?ramsaは決して悪くはないのだがお茶漬けサラサラみたいな音で、改造の意欲がかき立てられない。その点アムクロンはトランジスタアンプでも音色は魅力的で、Sound Lab electrostatic speaker A1を見事に鳴らした実績を持つ。しかしながらこの先のオーディオに求められる「余人を持って替え難し」の音には程遠く、トランジスタアンプの範疇でしかない。いま進行している音色力学のab international 900aパワーアンプのスーパーチューニングとて同じことで、意義としたらハイエンドパワーアンプに対するアンチテーゼとしておこう。

203112900aの解体は進む。パワーアンプ基板のch1を外した下側ch2の状態。ボリューム配線以外にch1とch2の渡り線(黄色)に注意が要る。xlrのバランスコネクターはrcaのアンバランスに交換する。差動回路の受けはlm353のインスツルメンテーションアンプ回路でカップリングコンデンサが使ってあり、音の良くなる要素は何も無いからこの回路はパスしていきなりボリューム回路へ入力を入れる。そこにあるカップリングコンデンサは高音質に交換する。

203113こちらは電源回路と出力端子だが、如何にも音が悪そう。躊躇無くofc純銅品に交換する。この部分だけはいただけない。狭い空間にスピーカ端子、ヒューズ、acinと詰め込んであり、スピーカの配線はやり辛いし、acインレット改造は難航しそう。

203114電源配線のdcバスをチェックする。フラットケーブルになっているが芯線は銅なのでこのまま使用する。ここをofc線に交換するのはモンスター改造の時のみ。銅線とofc純銅線の差は僅かだからスパーチューニングではやらない。

203115トランスの電源配線もチェックするが、銅線にスズメッツキで上記理由と同じでこのまま使う。以前は何でもかんでもofc純銅線に交換したが苦労の割りに効果は小さく、最近は音色力学に比重を付けて判断している。

203116次から改造作業になる。最初はトロイダル電源トランスを水晶粒防振構造化可能なようにコイルをむき出し状態にする。タムラのpr7808sほど全体が樹脂で覆われていなくて中央部だけだから簡単!とたかをくくったが、この樹脂はとんでもなく硬くて作業は難航する。コンクリートキリで何箇所か穴を開け、ノミとハンマーで打ち崩す。

203117作業はかなり荒っぽくなり、漸く1日がかりで樹脂の芯を抜いた。なんだいこの苦労は!タムラとは違った大変さがある。合わせてグルグル巻きにしてあるテーピングを丹念に取り除く。

203118コンクリートキリのしくじりで2次巻き線にキズは付くし、断線も2箇所やってしまった。特にキズは隣と短絡しないように巻き線を動かして対応した。短絡させると2次巻き線を1ターンでショートしたと同じで過熱して煙を吹くから、要注意なのだ。

203119ofc線を使い断線箇所の接続をやる。樹脂モールドからの掘り出しは毎度ながらやりたくない作業だが、ここが音色力学のポイントになるから仕方がない。ポリウレタン線の色は独特で、以前パーカショニストのnakaさんがフォノイコ用で使用したイギリス製トロイダル電源トランスと同じ色だ。アメリカ製のアンプながらトランスはイギリス製になる。

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2020年3月 9日 (月)

音色力学 ab international 900aパワーアンプのスーパーチューニング 2

203091violaのブラボー4boxトランジスタアンプなどの抜群な駆動力の現代オーディオアンプと、控えめで駆動力はまるで無いが音色豊潤な古典管アンプのどちらの音が良いかと尋ねれば、エリック・ドルフィは「ああそれ、どっちでもいいや!」と答えるに決っている。「音楽は消えて無くなり2度と現れない」主義だから。コルトレーンは「ああそれ、もう一度録音させてくれ、そのテイクの方が絶対に良い!」と答えるに決っている。完璧主義の真面目演奏では音は二の次主義だから。先のカルダスコイルによるネットワーク事件は衝撃的で、音が、jazzが、決してしゃしゃり出ず控えめな表現となった。もしかしてこれがコルトレーンjazzのクル・セ・ママに寄り添えて、エリック・ドルフィjazzのアウト・トゥ・ランチに寄り添えて、その手法かも知れない。この時代のコルトレーン再現には「俺が!」とオーディオは自己主張すべきでないと思い始めて、音まで無限の謙虚さを要求されるのか。

203092その「音に寄り添え!」の指示に従ってab international 900aパワーアンプのスーパーチューニングを開始する。9220aのファン付きに対してファンの無いところが良い。今回は足を付けてアンプ下部に空間を作り自然対流で冷却フィンを冷やす。

203093以下スパーチューニングの段取りを進める。先ずは電源部、大型のトロイダルトランスはテーピングのみでこれは良い。電解コンデンサを吊り下げにして基板にネジ止めの構造はセンスの良さが光る。電解コンデンサの向かいにはクッション材が使われて強度も問題ない。

203094こちらはsangamoの電解コンデンサで10,000μf75v、未だに根強い人気があるからこれだけをオークションに出せば、軽く購入費用は出てしまう。サンガモの音の良い根拠は特に見つからない。構造は一般的だし、中身も大差ない。如何にこのアンプの稼働率が低かったかは、この電解コンデンサから容易に判断がつく。

203095電源基板を見る。おー、なんてこった!トライアックが付いているではないか、懐かしい。これは双方向サイリスタで1960年代後半に随分重宝したものだ。これで電源の開閉をやっているのだから音は悪い。ここは銅合金接点のリレーに置き換えよう。

203096ガリオームはこれ、接点復活剤でたちどころにガリが消えた。余りにも使っていなかったためワイパーが酸化したのでしょう。50kΩの多回転にしようと思っていたが今回はモンスターチューニングでないから、このまま使うとしよう。

203097これが1チャネル分のドライブ部とパワーアンプ部の基板となる。何よりもこのコンストラクションに万歳です。人はやたらと複雑化する傾向にあり、設計に言い訳がベタベタ付いたものは嫌いで、そうゆう設計は最後に自分の首を絞める。この潔い設計にはたまげた。

203098次は電源基盤のダイオードブリッジ、このダイオードブリッジはサーボモータアンプには良いけどオーディオには向かない。今回は出力を30w程度のギャランティとするため、31df6をシングルで使うように交換する。

203099しんがりはトロイダル電源トランスでテーピングは簡単に除去できるが中心に充填された樹脂はどうだろうか?今回商品化の為に国産ではyamahaとアキュフェーズ、海外ではクラウンにCarverにIntercityなど調べたが、樹脂モールドトランジスタだったりコンストランクションが複雑の極みだったりして不合格。ab international 900aと9220aパワーアンプがベストチョイスとなり、又しても感は冴え渡る。い~や、我田引水だろうが。

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2020年3月 7日 (土)

音色力学 ab international 900aパワーアンプのスーパーチューニング 1

203071x昨年12月のビッグサイトのロボット展で台湾のメーカが1軸ロボットを出品していたが、あんぷおやじのデザインにそっくりでギョッとした。今回駒ヶ根のw社の紹介で台湾メーカのリニアモータを調べていたら、1軸ロボットのデザインがそっくりで、又してもギョッとした。我が開発チームとデザイナーn先生のデザインだが、Gデザイン賞まで受賞した秀逸なデザインの1軸ロボットは世界に誇れると思っていた。現在小型ロボットのシュアは世界の60%位と聞いており、他社が類似製品を開発する場合の基本になるから似ても当然なのだ。もっと言えばコンパチブルに作っておけば、他社メーカは売り込みの際に問題は起きない。よってこれはデファクトスタンダード(世界標準)となった。相棒の天才ソフトマンと最強のロボット言語を開発して、これで世界制覇のデファクトスタンダードと目論んだが、これは叶わずだった。皮肉にもデファクトスタンダードを意識していなかったロボット本体にこれが起きてしまったのだから、世の中どうなるか全く分からない。

203072パーカショニストのnakaさんから「あんぷおやじがブログに記事アップすると、その機種の価格がアップする」と言われたりしていたが、当方にそんな影響力は無い。ab international 900aと9220aパワーアンプのジャンク品を再び入手した。当初より価格がアップしていたのは、まあ偶然でしょうかね。これら米国製の古い機種を入手する場合、先に図面検索サイトで回路図があるか確認してから入手する。いくら回路屋でも図面の無いモノは苦労するから入手しない。画像は900aです。

203073外観はキズだらけで、これをどう修復するか悩ましい問題でもある。ジャンクの原因はボリュームの1個がガリ以上(音がブチ切れ)で、たまにしか音が出ない。元々ボリュームは多回転ポテンショメータの巻き線タイプに交換するから問題ない。この900aはそこだけでお終い、これでジャンク品かよ~と得をした。

203074x内部のコンストラクションは素晴らしい出来で、今更トランジスタアンプを1から作るなど面倒でやっていられない。音色力学には比重があり、その比重の重い所から改造を加えてコストパフーマンスを大いに考慮する。dcps直流電源部のアルミバーは電気を流している訳ではなく、放熱器であるから問題ない。ダン・ダゴスティーノのksa50では電源のバスバーにアルミ板が使われており、いっぺんで失望した。

203075こちらは9220aです。この機種は一応動作するとあったがやはり強烈なガリで、これではメンテ出来ない方は嫌気が差してしまうでしょう。9220aはこれで2台目となる。

203076900aと同様にキズだらけでどうしたものか。


203077中身は900aと全く同じで、アッテネータのレベル表示の有無の違い。モトローラのmj15022と23のコンプリメンタリーでキャンタイプに拘る理由は、キャンのトップに穴を開けて水晶粒の充填で防振構造が完璧になるから。それとcelloのmono150ポール・ジェイソンのパワーアンプは東芝製のモールドトランジスタが使われていて、そのせいか音が悪く嫌な思いをした後遺症もある。ただこれについてはキャンでも樹脂モールドでもシリコンの半金属を使っている限りは大差ない、が現在の見解になる。まあそれでも防振構造可能なキャンタイプしか使わないけどね。

203078一応測定をしてみた。波形を眺めていても性能は分からないので1khzを入力し最大出力と歪み率を測定した。



2030791先ずは9220aの最大出力測定。4Ωの20wの抵抗を出力に配線して最大出力の測定をやるが、抵抗から煙が出始めるから(抵抗値上昇)短時間に終える。p=38.46x38.46/4=370wと出て、カタログ値の590wとはだいぶ違う。続いて900aの最大出力測定。p=35.85x35.85/4=320wと出て、カタログ値の500wとはだいぶ違う。370/590=0.63と63%の出力しか出ない、しかも1チャネル動作で。ゲインは38.46/1.119=34.4となり31dbでカタログ値と一致した。

203079続いて歪み率の測定。これには我らのギャランティするスペック以内の30wで測定した。画像のように0.415%で値としたら全く問題ないが、カタログ値の0.25%より少し大きい。cx350古典管アンプの4%などと比べたらとんでもなく良いが、音はね~。このab international 900aと9220aパワーアンプの2台はスーパーチューニングして、パーカショニストのnakaさんのところの商品とする。スーパーチューニングとはモンスターチューニングのデチューン版の位置付けとなる。とりあえず900aにスパーチューニングを施し貸出機とすれば、音の凄さを理解してもらえると思う。

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2020年3月 5日 (木)

無意識力学 スピーカネットワーク考 了

203051m+aさんや名工ミルトさんに「スピーカやカートリッジは時代の文化だから作れないし、作ってはいけないのだ!」などと偉そうに話していたが、密かに奇想天外な磁気回路を持つスピーカの秘策を練っていた。こっちはモータ屋だから磁気回路は得意で、ネオジでもサマコバでも自在に高性能磁石は作くれるが、磁石交換だけでの音色変化は小さく、投資効果は出難い。そこでターンテーブルで磁石を捨てたように、スピーカでも磁石を捨てよう。音色調整が可能な励磁(フィールド)型にすべきで、この方式はあっちこっちでやっており「フィールド凄い!」と評判になっている。我がフィールド型は磁気回路を電磁軟鉄のsuyとして磁気抵抗を低くし、電源をルテニウム整流回路とし、水晶粒防振構造化し易い形状の磁気回路形状とし、ハイライトはボイスコイルに1.75スクエアのカルダスケーブルを巻く。この際にテフロン製の被覆は剥いて、細く軽くなるような細工をする。カルダスの中に細いケーブルもあるが、音が良くなく使用出来ない。これにより重くなるからf特はボイスコイルモータの実績からせいぜい400hz、よって1003bの288-16gで300hzまで出したろ。

203052巻き数は減らすからインダクタンスも減りインピーダンスは4Ωくらい。cx350アンプの出力トランスは4Ω対応に巻き直せばよい。フィールド電源が音色を決める真骨頂だから今までの成果を全て投入しよう。そこまでやるなら全部作ったら?のご意見もあるでしょうが、我らaltec党は416や515やetcのジャンク(ボイスコイルを焼いてしまったようなもの)を集めて、フィールドで蘇らせるコトに喜びを感ずるのであります。

203053無意識力学のスピーカネットワーク考では、515b用の鉄心入りインダクタンスでウンウンしている。そこで515bと特性を調べたが古過ぎて出てこない。仕方がないので515-16gのデータを使うことにした。

203054515-16gボイスコイルのインダクタンスは1.3mhでそれの直流抵抗が11.3Ω。それと等価な画像のものを作りネットワークコイルと接続して、コイルの等価インダクタンスを測定する。

203055xxその回路図がこれ。LTspiceで描いてありシュミレーションと実機の比較をして、確実性の確保をする。

203056画像は実機のセットアップ状況。Φ350mmカルダスネットワークコイルの真ん中に515-16gモデルのコイルと抵抗を入れてあり、これに周波数と電圧を与えて電流を測定する。次がその実測データ。515-16gではdcr=11.3Ω、インダクタンス=1.3mh、合成インピーダンス=12.3Ω、これにcx350出力の4w印加する。4=ixix12.3、i=0.57a、ab9220aアンプ600hz測定、電流を0.58a流した時の電圧2.277vrms、z=2.277/0.58=3.93Ω、l=3.93/6.28x600=1.04mhと出た。なんと電源の周波数60hzで0.5a流した時8.6mhと出ていたものが大違いになった。

203057上記回路図の値は正解でそのシュミレーション結果ががこれ。印加周波数と電圧がinでスピーカの電圧が515b。iは回路電流。これが正解の波形になる。

203058そこで1.04mhとしてシュミレーションしてみる。

203059その時のクロスオーバー特性をシュミレーションしてみる。結局はその使用周波数帯と電圧電流に近い値にしないと、その時のインダクタンスは正解に出ないことになった。これは何としても市販の値明記のインダクタンスを手に入れて測定する必要がある。

2030591それで納得した。Φ350mmカルダスコイルは値が小さすぎて515bを直結に近くなり、ムンドルフの7.8mhが無いと同じで、これはマルチアンプの接続になった。その時の音は余りにも濁りが無く拍子抜けしてしまった。これは今までに我がaltecシステムでは経験の無いことで、しかし失敗かと慌てて元に戻したが、ムンドルフの7.8mhでは音が汚く聴く気がしなくなってしまった。なんてこたあない、マルチアンプ方式を先にやってしまったようなもので、ネットワークコイル用のコアも確保したが作る意味を持たなくなり、これにて無意識力学スピーカネットワーク考は了とします。今までもマルチアンプシステムを手がけてきたがこうゆう変化に遭遇していないから「まあネットワークでもいいんじゃあない」等と軽く言ってきたが、今はマルチアンプシステムじゃあなければダメ、となる。
コロナ対策:
静岡市保健所はフィットネスクラブでの感染は殆ど無い!と明言しています。それを信用するか信用しないかは個人の決め事だが、今回ばかりは疑わしきをダメとしています。よって清水(市)にコロナが来た時点で、このブログも停止しamp工房も完全停止します。個人的には戒厳令下と決めて自宅に篭城します。その為に水食料を買い込んでいる(買占めではない)現在であります。

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2020年3月 3日 (火)

泥縄力学 鉄心入りインダクタンス測定用ワークステーションを作る 了

203031 泥縄力学の鉄心入りインダクタンス測定用ワークステーション用のパワーアンプのところで、大いに横道へ逸れてしまったので本道へ戻るとしよう。hp-8903bでサイン波を出し、ab international 9220aパワーアンプ下側のch1のバランス入力へ接続する。バランスコネクタの1pinと3pinをgndにして、2pinにサイン波信号を入れる。ブリッジ出力はch1と2の赤端子になりダミー負荷の4Ωを接続する。アッテネータは左側がmonoになり、ボリュームアップすると出力はガンガン出て古典管とは違う凄い馬力を感ずる。よし、これで測定用のパワーアンプは完成だ。

203032次に0.1Ωの電流検出抵抗の両端の電圧測定の為に用意したhpの34401aのデジタルマルチメータが、周波数の可変でも使えるか調べた。


203033これも古い仕様書(hp-34401aデジタルマルチメータは1994年頃購入した)がちゃんと出てきた。1v程度のac電圧測定で、何と周波数特性は10hz~20khzとオーディオ帯域をカバーしている。これで安心して電流の測定が出来る。

203034いよいよvi法によるインダクタンスの測定に入る。末っ子が建築学部へ進学し、その時a0のドラフタを買ってしまい、その後大型ゴミになっていた図板を思い出した。作業テーブルの上にa0の図板をバイスで固定しすると、大きなテストベンチが出来た。

203035早速インダクタンスの測定に入るが問題続出。先ずはhp-34401aデジタルマルチメータの電流検出値がフラフラして安定しない。多分ノイズのようものでしょうが、ここはオシロスコープのtds3012に替えよう。もっと問題はオーディオアナライザの歪み率測定ケーブルが若干熱くなり、これは一体?更に歪みを切り替えacレベルの測定にすると値が丸で小さい。これは壊れてしまったのだろうか?思案...あ、ab international 9220aパワーアンプはmonoブリッジ接続でgndから浮いている。これをhp-8903bの入出力へ繋いだものだから、ループ電流が流れて過熱した。慌ててシステム停止する。9220aの改造してあったものを元に戻すか、そうすればgndは確保される。しかしこれでは出力が減ってしまう。

203039そうだ、入出力がアイソレートされているから測定器を分ければ良い。そこでhp-3325aのファンクションジェネレータを投入し周波数出力はここから出し、hp-8903bは歪み測定の入力のみとした。加熱も無くなりacレベルはオシロスコープのtds784dの値とほぼ同じになった。画像の構成が鉄心入りインダクタンス測定用ワークステーションの完成形です。

203038完了と思いきや、ファンクションジェネレータhp-3325aの出力の2v以下が出力されない。今度はhp-3325aの修理で泥縄力学は延々と続き、どうしたもんだろうか。画像のラチェットリレーが基板に金具で固定されており、それの接触不良によるものと分かったが、こんな小型のラチェットリレーなど今時ありゃあしない。普通のリレーで置き換え可能だがセット、リセット機能の為に多くのリレーを必要とするから改造は面倒だ。とりあえずラチェットリレーを外して清掃で誤魔化した。

203037この大袈裟な測定装置で次々とパラメータを変えて測定したが、鉄心入りインダクタンス測定の難しさを痛感した。画像のコア特性表の磁化力の変化で透磁率が変ってしまい、インダクタンスはどんどん変化する。これにコアの周波数特性も入ってきて、更に複雑になる。一般に売られている鉄心入りインダクタンスの容量測定はどうしているのだろうか?当初amp工房で実施していた電源の60hzを使ったvi法インダクタンス測定では、かなりの誤差が出ていたのも分かった。思案した結果、使う周波数と電圧電流を割り出しその狭い条件下でインダクタンスを測定するコトにした。

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2020年3月 1日 (日)

泥縄力学 鉄心入りインダクタンス測定用ワークステーションを作る 1

202288インダクタンスの測定法が定まらず、思い余ってあんぷおやじ流儀のhp-4274a並みの鉄心入りインダクタンス測定用ワークステーションを作ってみた。hp-4274aは幾ら優秀とは言えども、鉄心入りインダクタンスの測定出来ない。その仕組みとは、hpのオーディオアナライザタ hp-8903bで10hzから20khzまでのサイン波を発生させ、それを大出力パワーアンプで増幅して鉄心入りインダクタンスに印加する。その時の電圧と電流と波形歪みを測定してvi計算法でインダクタンスを算出する。オーディオアナライザの波形歪みの測定では、コアの磁気飽和を検出してコア磁束の限界を探る。

202282アムクロンのce2000txはインダクタンスに印加する大出力パワーアンプとしては誠に適している。なんせ4Ωで2000wまで出せるモンスターパワーアンプだから凄い!このce2000txもテンバイヤーが増えたせいか安く入手は出来なくなり、仕方がないのでニューカマーのab international 9220aのジャンク品を入手した。s川急便がこのアンプを重そうに抱え入って来て、いきなりドサッと床へ落とした。先日はhp-4274aのセレクタシャフトをひん曲げて納入するし、過酷信頼性試験(落下試験)にはもってこいの配送業者だな。

202283中身は大丈夫そうで安堵した。まあジャンク品だから画像のようなキズ汚れは別段問題無い。通電するが動きは妖しい、何だろうか?スペックではmonoブリッジ接続で1,100wとモンスター級だが、9220aの電源電圧は±42vであることが分かった。これで4Ω時のパワーを概略計算するとp=(42/√2)^2/4=225wとなりカタログ値の590wとはエライ違いだが、まあいいか。だがこの電圧では名工ミルトさんのemt930は電圧不足で動かない。

202284中身を見ることにして蓋を開ける。なんだいハイエンドアンプと何も変らないじゃあないか。パワートランジスタはmj15022で、常用のmj15024と電圧が低いだけでほぼ互換、これならば簡単に修理できる。内部から新聞紙の切れ端が出てきて1992年5月とあり、製造の年月が分かる。こうゆういい加減さが、ザ、アメリカなのだ。

202285回路図は入手してあるから図面のチェックをする。回路はまあこんなもので十分、ここにいきり立っても音色はたいしたことはない。ハイエンドオーディオ用に変身させるならば、赤丸印を音色の良い部品に交換する。ダイオードは31df6、コンデンサはofc純銅オイルペーパー、安くするならクラリティキャップ、エミッタ抵抗は銅マンガニン線で作る。

202286こっちが500万円のcelloのパフォーマンスの中身だが、若干良い部品を使っているだけでハイエンドと言えどもたいしたことはない。denonやマランツと付き合って、たいしたことのない部品で音を整えてしまうプロの技は凄いと思った。こっちはその凄技は持ち合わせていないので、超怒級の部品を投入してやっつけてやろう。

202287妖しい動きは改造がしてありmonoブリッジ専用になっていた。スピーカのマイナス側の線が外されており、何のために外したのか?ステレオアンプにはならないが、monoブリッジ接続をはなっから希望していたので、これで良い。鉄心入りインダクタンス測定用ワークステーションを作るの巻きが、何時の間にかハイエンド凌駕アンプ改造の巻きになってしまい、横道に益々逸れる。

amp工房休止のご案内
静岡市にコロナが発生しましたらamp工房は休止しようと決めていましたので、当分の間お休みします。我が家のお隣はドラッグストアの チェーン店で、店員さんに「ここはウチの倉庫だから、たんとは買わね~」と冗談交じりに日常買い物していた。1昨日の夕方、マスクの無いのは承知していたがトイレットペーパーが突然無くなり、そこへお客さんが群がり非日常的な光景を見てしまった。小池都知事は今を「有事」と表現して正に戒厳令下か...

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2020年2月28日 (金)

無意識力学 スピーカネットワーク考4

202240仙台から時々来ていただくお客様にmさんが居る。以前お会いした時、お嬢さんがcdの音を聴いて「レコードが鳴っているみたい!」と感想を言われて、逆にこっちがたいした耳だと驚いたコトを思い出した。ここ何回かは当方が留守で失礼をしている。オーディオに必要は奥ゆかしさと謙虚さで、応対しているpadovaの店主も感心していた。今回はお土産に旧東ドイツ製の電線vebを頂いた。早速amp研究会ケーブル担当のパーカショニストのnakaさんに渡して、水晶粒防振ケーブル(電源、rca、スピーカ)を作ってもらい評価をお願いした。果たして結果は如何にや?仙台のmさんに感謝です。

202241celloの時代にもハイエンド機器は徹底的に改造して(オーディオ店主に叱られた)破壊大魔王の真骨頂でありました。そこで名工ミルトさんのプリアンプ,マークレヴィンソンml26lも徹底的に改造した。音色力学で部品の音色については相当に研究が進んでおり、ml26lは凄いアンプと言えどもこの手の部品では、色艶は付き難い。

202242ml26lの基板をいじるのはカップリングコンデンサだけにして、最大効果の出る電源部の改造を重点的に行った。タムラのpr7808sトロイダルトランスの改造がうまくいったものだから、ml26lのトロイダルトランスの樹脂をノミとハンマーで割って、中身を取り出そうとした。タムラと違いフィルムのテーピングが無いから樹脂と巻き線の密着度が強力で、表面側の2次巻き線をズタズタ切ってしまった。しかも2台とも...早い話改造にしくじり破壊してしまった訳です。

202243慌てて当時の水晶粒防振構造化の最新技術で究極の?トランスを設計して、ユニオン電機の営業技術のs村さんに無理を頼み込んで作ってもらった。へんてこりんな巻き線構造で、いささかユニオンさんも苦労されたようだ。これが大型トロイダルトランスになる前の最後の常識的トランスとなった。

202245ここまでが前置きで、長くてすまんです。288-16gネットワークコイルの0.9mhは小さいトロイダルコアが必要で、ウエスタンを使うしかないかな~と思っていた矢先、破壊して放置したミルトさんのトロイダルトランスを思い出した。画像は2次巻き線を撤去した後のもの。

202244この小さなトロイダルトランスの巻き線を解くことは面倒で出来ない。そこで上側に2次巻き線をニッパでズタズタに切り刻み、強引に巻き線を剥がした。ゴミ箱に入れた巻き線の量の大きさにたまげ、この細い線では抵抗成分が大きくさぞかし音は悪くなる。

202246続いてテーピングを剥がし1次巻き線の撤去に入る。


202247ようやく1次巻き線の一部が無くなり、巻き線の下からトロイダルコアに被せた樹脂ケースが見えてくる。


202248樹脂ケースに覆われたトロダルコアの2個が仕上がった。普通の人はここで終わるが、普通ではないからカッターナイフで樹脂を切り取ってしまった。理由は樹脂ケースがトロイダルコアに水晶粒が直接当たるのを邪魔して、トロイダルコアの防振効果が出難い。

202249これにて288-16g用のコア材が揃った。これにカルダスケーブルを巻いてカルダスコイルを作るが、インダクタンスの測定で大いに問題ありで、それが泥縄力学となった。先日k工業のm氏、k氏、s氏を案内して、10年ぶりに駒ヶ根のモータ開発会社w社を訪問した。早速巻き線論議で「ansysのような磁気回路の有限要素解析のコンピュータを持っているから巻き線設計は簡単でしょ」「いーや、コンピュータにも乗らない」は統括部長のo氏。それを聞いて妙に安心した。我らのような個人では有限要素解析コンピュータの導入は出来ないから、トロイダルトランスの巻き線設計では苦労して手計算している。この値が中々合わなくてコンピュータならば、と常々思っていた。鉄心入りのネットワークコイルのインダクタンス測定はどうすべきか?更に研究は続く...

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2020年2月26日 (水)

試行錯誤力学 オールcelloマルチアンプシステムの失敗に学ぶ

202260ハイエンド時代だから25年も前の自慢のオールcelloのマルチアンプシステムで、著名な木工作家さんの本に載った時の貴重な写真です。当時はアナログカメラの時代だから残された写真は少ない。以下自慢の記ではなくて反省の記であります。古典管cx350トランスだけアンプ群を作るに際し、慎重にコトを運ばないとまた失敗する。ネットワークシステムからチャンデバを作りオールcelloマルチアンプにしたら、コルトレーンやガボール・ザボのjazzがつまらなくなり青ざめた。その後仲間の2システムのマルチアンプシステムは成功したものの、amp工房の更なる失敗もあり分析と総括をする。

202262_20200225092101まず第1の間違いを見つけ出す。celloのパフォーマンスのスピーカ端子は画像のように4個も付いていた。トム・コランジェロのやることに疑いを持たなかったから、何となく独立したアンプ端子に見えた。この勝手な解釈は取り扱い説明書を読まないから仕方がない。片チャネル2本のaltec 515bウーファをこの端子に独立させて接続して良しとした。

202263_20200225092601今になってパフォーマンスの内部画像を見れば直ぐに気付くが、スピーカ端子の筐体内部側では銅にスズメッキしたバスバーで4端子をショートしている。当たり前と言えば当たり前で、monoアンプだからこれしかやりようが無いはず。これで515bの2本が並列接続になってしまい弊害が出た。まあ、パフォーマンスのもう1セットの追加すれば515b4本が独立して接続できるが、それは無理。

202264_20200225093501当時のネットワーク画像は出てこないが、その材料を使って別なネットワークシステムを作り納品した画像は出てきた。コイルはmjで見つけて三栄無線のofc銅箔コイルのcs-40hとした。このシリーズを大量に買い込んで、515bのダブルウーファ用に左右2回路のネットワークを組んだ。音の良し悪しは別にして、この515bを独立させたやり方は正解であった。

2022691続いて第2の間違い。これだけはcelloのせいにはできない。seコンデンサとスケルトン抵抗とカーボンボリュームの2chパッシブチャンデバは最悪で、celloの音の線の細さを助長するような線の細さで、これにトドメを刺された。ここはアクティブチャンデバとし、celloの名機オーディオパレットレベルが必要だったのだ。続いて第3の間違い。ポール・ジェイソンのmono150がパフォーマンスに比べてどうにもならなく、マルチアンプシステムは高音だからとかドライバだからとアンプを替えるのは平等の論理から外れてマズイ。まあ、パフォーマンスを合計3セットの6台用意すれば完璧だが、それはもっと無理。余談だが、オーディオ店主の勧めでパフォーマンスを含めた全システムを通電しっぱなしにしたら、電気代が2万円位アップして家人にばれてしまった。

202265_20200225110401この3つの大罪でオールcelloマルチアンプシステムは失敗したのだから、やはり罪は我にありかね~。そして現在のネットワークシステムの原型、ムンドルフや高音質のコンデンサで音質は格段に向上し、515bダブルウーファのネットワークコイルは独立している。

202266_20200225110801時は過ぎて次なるamp工房の失敗。弟子のkouhei君が「すみや」で見つけたジャンク品のsae2600の3台の修理が完了したから、1台をkouhei君に渡し残りの2台でマルチアンプシステムを再び組んでみた。今度は高音質のコンデンサとディールの巻き線抵抗と12bh7aの赤tenの真空管を入れて、アクティブチャンデバを作り罪2を回避した。割烹わかすぎの若旦那が来るなり「ダメ!」の一言で即解体した。この段階で罪1が残っていた。アンプ2台の4chでは515bダブルウーファの並列接続を余儀なくされて、パフォーマンスと同じ過ちだった。

202269では515bダブルウーファを並列接続したら何が悪いのだろうか?一般論はどこにでもあるからさておき、n大t研究室で逆起電力の解析に取り組んだことがある。駆動用のコイルと逆起電力用のコイルが分かれていれば全て解決するが、どこの研究機関でもこの問題に取り組んでいないから解決方法は無い。その時のデータで70%~80%と出て、これにスピーカ特性のばらつきが絡むと解析できない複雑な動きをする。それを阻止するのが独立したネットワーク回路であり、独立したパワーアンプとゆうことになる。主題に反するが、力行(りきこう)と回生のエネルギーアンバランス問題が帰還アンプの問題点になる。よく帰還アンプは汚いものを帰還するから音が悪いなどの珍解釈もあるが、帰還アンプに罪はない。まあ、この問題の解決方法は無いから性能は悪くても無帰還アンプに拘る所以です。

202268_20200226014301危うく同じ失敗をするところだった。パワーアンプ作りで名工ミルトさんと密談をする。「ミルトさんはcx350パワーアンプを4台作れば良いが、こっちは6台も作らなければならない、まあ515bをパラッて4台としますかね~」等と、今考えればとんでもない間違いをするところだった。無意識力学のスピーカネットワーク考をやっていたばかりに、この大罪を思い出し歯止めが掛かった。それでは画像の巨大なcx350パワーアンプを6台作るとするか...いやまてよ。Φ400mmトロイダル出力トランスはキャパが十分だから、515b用のカルダス巻き線を2回路巻けば解決するかも?

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2020年2月24日 (月)

泥縄力学 インダクタンス測定の為にhp-4274aを修理するの巻き 了

202261x画像出典:富士通
おそらく日本でパソコンを使って自動計測をするシステムをラインへ納入したのは、我がロボットベンチャーが最初ではないでしょうか?富士通系出身の相棒の天才ソフトマンは、ベイシーックマスターレベル3(日立、カセットテープメモリー)では自動起動しないと判断して富士通のfm8にした。このfm8のrs232c通信回線を使って指令を出し、下位のmc6800マイクロコンピュータがリアルタイム制御を司る、当時としたら画期的なシステムだった。バブルメモリ搭載だからiplを書き直して、電源投入でバブルメモリロードの自動起動をさせた。おまけに日立へ納品するのにfm8の富士通起動メッセージもまずかろうと、ベイシーックマスターレベル4と日立メッセージに書き換えた念の入れよう。

202262あ、この話ではない。当時mc6800系では先駆けたマイコンベンチャーからcpuボードを購入していたが、頻繁にcmos ramのデータが破壊していた。こっちお客様から「ティーチングデータが又壊れた!」と苦情が入り、日々苦慮していた。半導体メモリーのcmos ramは記憶喪失になり易く扱いは難しい。後にロボットは信頼性からバブルメモリを搭載することになった。とゆう訳でcmos ramのバッテリーバックアップに関しては相当に詳しい。err9のエラーが気に入らないものだから再びhp-4274aをバラした。

202263回路図を見てみよう。黄色丸印の電源監視icの4pin出力が肝で、この端子が適切に電源ダウンを検出してcmos ramのアクセスを禁止してデータを保護する。但しこのicは監視役だけで充電機能は無いから、ニッカドまたはリチュウム電池の充電は出来ない。今回のerr9もバッテリーを消耗し切ったから出た訳で故障ではない。

202264cpuボード搭載の3.9vリチュウムバッテリーはかなりの容量はあるのでしょうが、故障で放置されて電源offの時間が相当に長くて放電してしまい、残りの電圧はゼロでした。これを再充電しても良いが、知らない銘柄の電池で撤去した。

2022652000年頃作ったcpuボードに東芝のリチュウム電池を搭載したことを思い出し、部品箱を探した。この電池は充電済みでしかし時間が経っているからかなり放電しているはず。またhp-4274aの時代頃から電源監視のicが充実して、cmos ramのデータ破壊は激減した。

202266とりあえず取り付けてerr9が無くなれば良しとしよう。その間に充電をして置けばよい。リチュウム電池に関しては危険で人間の居る間のみ充電するようにしている。一応1000mahなので10maを100時間かけてゆっくりと充電する。

202267作業は実に簡単でこれにてバッテリーの交換は完了。tc74hc138aは74円でバッテリーは在庫品で0円、これが実際の費用だが他に使用しなかった部品で、あっちこっちのicが合計で2,000円、それにamp工房貿易部のm+aさんにアメリカからmc6800を2個取り寄せてもらって2,000円、〆て4,000円の材料費で完了した。

202268早速通電するとerr9表示は消えてh25(hp-ibアドレス25番地)とdb(dはオプションdcバイアス、bはメモリバックアップ)のイニシャル表示が出て完璧。運用してみるがバックアップメモリを使わないので、どうもどうでも良いような気もする電池交換でした。これで終わりと1日中エージングしていたらディスプレイの3桁目がチラチラし始めて、桁駆動用のpnpトランジスタが温度上昇で不安定になり、泥縄力学はまだ続くか...

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